2002年12月22日(日) |
東野圭吾『どちらかが彼女を殺した』★★★★☆ |
 『どちらかが彼女を殺した』 東野 圭吾 講談社 (1999/05)
めっちゃめっちゃ、おもしろかった。 どきどきした。 時間を忘れた。 終わってなお、もんもんとさせられている。
最近の我が家の(夫と自分の)ヒット、東野圭吾さん。 『探偵ガリレオ』何気なく借りたというオット、偉い!ありがとう! 他の文庫の解説にこの本について書かれていて、おもしろそうなので図書館で借りてきた。
推理小説なのに、犯人が小説の中であかされない。 そーなの。 読み終わってなお、犯人はどっちなのー???気になるうぅううう。 という思いでいっぱいにさせられる。こんなの初めて! おもしろい!けど、やっぱり気になるうううううぅうう。
ハードカバーで出た時に、編集部に電話が殺到したそうだ。 んで応対のマニュアルができたそうだ。 これは文庫なので、なんと袋とじで『推理の手引き<袋とじ解説>』なんてのがついてる。もっと親切というかおせっかいな手引きが欲しい!
妹を殺され(たと確信し)た警察官の兄の無念さ。 練馬署の加賀刑事の鋭いけれどどこかあたたかな存在。 二人の「切れる」やりとりがまたどきどきさせられる。 見事なまでに細かい所に気付いて証拠を見つけている様には「あっ、なるほど」「全然気付かんかった…」と私自身はまったくもって「推理」というのができない事実をつきつけられて、ある意味爽快。
週末旅行に行きます。 で、旅のおともに文庫をいろいろ借りてきた。この人のも数冊。 ああ、でも、読み切ってしまいそう。がまん、がまん。
講談社文庫だけで、1999年の時点で18冊もあるので、いっぱい読めるのがすごく嬉しい。 図書館に全部もしくは多く置いてくれてるといいな。
というわけで、2002年の12月殊勲賞、優秀賞、おもしろかったで賞、いちおしで賞は、東野圭吾さんに決定なのでした。 ごちそうさまぁー。
『どちらかが彼女を殺した』
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