| 2003年07月06日(日) |
工藤直子/和田誠絵『密林一きれいなひょうの話』★★★★☆ |
『密林一きれいなひょうの話』 工藤 直子 和田 誠 銀河社 (1975/09)
銀河社ということは…長新太さんの『なにをたべたかわかる?』同様、欲しくても入手不可ってことー? だとしたら残念だ。
と思える、すてきな絵本。
きれいなはんてんが自慢のひょうが、くしゃみをして目覚めると、はんてんがない!あったのは3つだけ。 その3つも、はんてんを探しに行く途中で森の仲間に奪われてしまう。 はんてんたちの行方を教えてもらったけれど、けれど…。
はんてんはちょうちょが好きで、それになってしまったのだった。 『ぼくは、 すこしなきそうになりました。』
このところを読んで、 わたしは、 すこしなきそうになりました。
その後まんとひひのいい思いつきに従って、ひょうはちょうちょを探しに出かける。 ちょうちょに、はんてんになってくれるように頼んだら、ノリのいいちょうちょたちが体にとまり、ちょうもひょうも大喜び。
『だから……だから…… みてください、ぼくのきれいな はんてんたちを!』
大きな本にでーんと描かれたちょうちょはんてんのひょう。 自慢げな顔に読み手も笑顔にさせられる。
なんだか、深い。 工藤直子さんだものね。 失ったものを取り戻すことはできない。 取り戻してもすでにそれは元のものじゃない。 新たに、得ようとすること。視点を変えてみること。 自分で得たものは、とても嬉しく貴重なもの。 やってみたら、世界が開けてびっくり、ハッピー、てなこともある。
ああ、『星の王子様』のバラの話と同じだ。 自分にとって特別なもの。 そういうものを、探していきたい。
『密林一きれいなひょうの話』
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