| 2004年01月25日(日) |
東野圭吾『殺人の門』★★★☆☆ |
 『殺人の門』 東野 圭吾 角川書店 (2003/08)
最初から最後まで、東野圭吾さんでした。 ふうう、一気に読ませていただきました。
帯より。 「あいつを殺したい。 でも、私には殺せない。 人間の心の闇に潜む殺人衝動。その深層をえぐり出す、衝撃の問題作!」
自分の人生をいつも狂わせる男。 20年もの間、持ち続ける殺意。 殺人の門をくぐれないのはなぜなのか。 どうすれば、その門をくぐれるのか。 主人公の苦悩は続く。
まいど、最後の最後に「うわーっ」とさせられるので、気合を入れて読みました。最後10ページくらいでチビたちの襲撃にあって集中力がとぎれたけれども、読み切りました。 うわぁそうかもしれないと思ったけどやっぱりそうきたか。 いたすぎるよそれって。
でも、多数読ませてもらってきた中では、中くらいかな? 策士(詐欺師?)倉持のしくんだ罠(いや、でも罠ではないかもしれない 。証拠がないから)の連続は『白夜行』を思わせる。 情けない父が衝動的に刃物を持ち出す。母による祖母殺害の疑い。それらは『手紙』を思い出させる。 ただもうおひとよしのお坊っちゃんの主人公も、どっかで読んだような気がする。 学習しろよと。気づけよと。暴露しちゃいなさいよと。 言ってやりたい思いになるのは私だけではないでしょう。
お見事でした、と、はりめぐらされた伏線や展開に感服しつつも、要求レベルが高くなっているのでしょう、気になる点がちらほら。
しまいっぱなしの青酸カリ。 由希子の存在薄くない? カモになりすぎるのもたいがいじゃない? 刺されて植物状態ってあるもの?
ラスト、倉持の師匠から聞かされた倉持にとっての自分の存在。 この衝撃を主人公とともに受け止めて、読者はがあんとなるのでしょう。 こんな人間関係があっていいのか。 なんて人生なのか。
おすすめです。
一点相方と同意しちゃったこと。 主人公の妻美晴のダメ主婦ぶりへの感想。
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