母のタイムスリップ日記
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2002年09月26日(木) 紙一枚を剥ぐように。


 3年ぐらい前までは、母の記憶は、写真で、手繰り寄せる事が出来た。
出掛ける度に、写真を撮り、其れを基に思い出を探った。
思い出せない事が、時にあったが概ね思い出す事が出来ていた。
 今年あたりから、めっきり、思い出せる事が少なくなった。
写真を見て、「あれっ、此れは私。いいねえ。」とは言うものの、記憶を手繰る寄せる事は無くなった。
 紙一枚を剥ぐように 記憶力が無くなっていく。

今日は、久しぶりに農家の人が開く市にでかけた。
顔なじみの人が、母をみて 「お元気ですね」と声を掛けてくれた。
母は「お蔭様で。」とにこにこ挨拶をした。帰るときも「気を付けてください」と言われ「有難うございます」とお礼をいっていた。
 こんな風に、その時 その時の会話はきちんとしてるのだが・・・。

それから、昨日 面会に行かなかったお詫びに、甘味処にいった。
 白玉ぜんざい。コーヒーゼリー。トコロテン。の3点セットを頼んだ。
トコロテンは、私。あとは、母。
 しかし、これが風変わりな食べ方だった。
ぜりーをすくって、ぜんざいを載せて食べるのだ。
確かに、今までも多少はあったが・・・。私も悪かった。まず、ぜんざいの器を置き、無くなったら、コーヒーゼリーを置いてあげれば良かったのだ。
 そうすれば、風変わりな食べ方をしないで済んだのだ。
幸い、「おいしい。」と言っていたのでいいかとおもったが、こちらも、配慮が足りなかった事を反省した。

 その後、美容院へ行った。
比較的空いていて、カットだけなので、母には良かったようだ。
 今日の記憶は、ばっちりで、ホームに戻っても、美容院に行って来た事は、
覚えていた。「さっぱりした。」と鏡を覗き込んでいた。

 こんな風に、母の病は、緩やかに進行している。

 


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