妄言読書日記
ブログ版
※ネタバレしています
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2005年10月28日(金) 『海中密輸ルートを探れ』(小)

【クライブ・カッスラー 訳:中山善之 新潮文庫】

夏に公開された映画『サハラ 死の砂漠を脱出せよ』の原作シリーズ第一作。
映画を観て、原作本読もうと思うのは滅多にないことです。

海洋冒険小説というジャンルは初めて読みますが、なんだかハードボイルドな少年探偵団というような。
冒頭の第一次世界大戦時代の戦闘機による攻撃とか、海上で突如消えうせる墜落機とか、地下迷路とか、海底の洞窟の秘密基地とか。
いや、面白かったですけどね。

第一作目だからなのか、翻訳のせいなのか、なんとなはなしに全体的に固い印象。
もっとラフな感じでさー。口調とかもさー。
ケリーの正体には全然気づいてませんでした。私。

しかし、手が早いよダーク。
思いのほか、タフガイという感じのキャラではなかったですね。
無謀と言うか猪突猛進という感じは受けましたが。
そして時々我に返って、何してんだろうなと自問自答しているあたり、案外根は暗いやつなのかなと思ったり。
いいとこの生まれだったらしい。
美味しいトコどりのアルが好き。
そして、
どうして、こうまで潔く己の命を絶てるのか、ジョルディーノには生涯、わかりそうにもなかった。
というくだりがどうしてか好きでした。
ダークがアルに言った「人につくすほうが、世話になるよりましさ」というセリフが二人の関係性の全てのように思う。

ルディと提督はやっぱり二人に(というよりダークに)苦労させられているようでした。
いやー地中海に行きたいなー!

ところで、タイトル(邦題)がすでに軽くネタバレになってると思う。
さらに解説でも若干ネタバレがありますので注意。


2005年10月14日(金) 『第一阿房列車』(他)

【内田百�痢/慶�文庫】

表紙が素敵だなぁ。
写真もそうだけど、デザイン的にも好き。色が。
はと可愛い。

年に一冊、百鬼園先生という感じですが、今回も小説ではなく紀行文。
一風変わっているのは、

「なんにも用事がないけれど、汽車に乗って大阪へ行って来ようと思う」

という一文から察せられるように、なんの用事もなくふらっと、汽車に乗りヒマラヤ山系くんを連れて汽車の旅をする先生。
前もって切符を買っておくのはわずらわしい、どこか観光するのはいや、みんなが行くようなところには行かない、そんな徹底した頑固さで先生流の旅は進行していきます。

頑固な先生とのらくらとした弟子の二人旅は、うらやましいほどのんびり。
旅行といえば、あっちもこっちもと行ってしまう私は、次の旅行からはどこにも行かないというのもありかもしれないな、と思ったり。
・・・でも行っちゃうんだよな。


2005年10月13日(木) 『極道一直線1〜4』『夏目友人帳1』

【三上龍哉 小学館ビッグコミックス】

こんなタイトルだけど、表紙を見れば一目瞭然のギャグ漫画。
ただし、その表紙も本屋になかなか置いていない本書なので、見るのも苦労するかも。
私は表紙に笑ってうっかり買ったくちなのですが。
中身は、高度な使いまわし術の応酬に、しつこさを感じない人なら読めると思う。
とにかくしつこいね。
しかも忘れた頃にネタをぶりかえしてくるし。
細かいところ正確に引き継いだと思ったら、伏線まるごとぶん投げたりと、大胆不敵。
特に組長のなんでもありあり感。
えーと、誰か組長の年表作ってください。
小学○年生でカッパになり、○年生〜40年間タイムカプセルに閉じ込められ、高校生の時に鉄仮面になり云々〜色々と。
黒田のアニキのつっこみが好きなのですが、後半あまりツッコミが見れなくなり、その上存在も薄れてきてて凄く淋しい。
サブだけじゃ駄目だよ。諦めないでつっこんでよ、アニキ!
カバディがやりたくなった。
あの豪快なギャグオチにが好き(ランプの精の回)

しかしこの漫画を読むと、ちん毛と叫ぶことに抵抗がなくなりそうだ。
げげんちょ。

なんか、後から後からじわじわくるな・・・笑いが。
最終回かと思ったら、実は違ったらしい。良かった良かった。

+++++++++++
【緑川ゆき 白泉社花とゆめコミックス】

久しぶりのコミック。
若干、『百鬼夜行抄』(今市子)を彷彿とさせますが、しっとりいい話系にまとまってます。
百鬼夜行は怖いユーモア系です。
露神の回が好きです。

やっぱり、妖怪好きなんだよなぁと実感しました。
子どもの頃妖怪に会いたかったもん。


2005年10月06日(木) 『大奥 1』(漫)

【よしながふみ 白泉社JETSコミックス】

ドラマとは関係なく。
将軍は女、大奥にいるのは美男。
そんなよしなが版大奥ですが、設定からイメージするものよりも、非常に真面目な話。
だからといって、なにやらどろどろーっとしているわけではなく、淡々としたいつものよしながふみです。

吉宗(もちろん女)が素敵です。
吉宗がかつて男社会だった日本のことを知った後、どうするのか、とても気になります。


2005年10月05日(水) 『現在官僚系もふ 2』『悪夢交渉人』(漫)

【漫画:並木洋美 作:鍋田吉郎 小学館ビッグコミックス】

内容はともかくとして、とにもかくにもこの、BLっぽさはどうしたものか!!
いや私は別に耐性はありますよ。むしろ好きですよ。
ですが、普通の漫画でなんでこんな、なんでこんな・・・・もふめーっ!!
もふが、いちいち可愛いんだよ。
多分、今後はヤマケン→もふ→緑さん→…もふ?、という人間関係ができるよ。
というか、もうすでにヤマケンは、「男のクセに泣くなー!俺をそんな、そんな目で見るなー!」という感じで落ちたね。うん。
今回は国会対応編でした。
毎度、切り口自体はそれほど鋭いという感じはしないけれど、『ブラックジャックによろしく』みたいなところまでいくと、漫画としての楽しさがなくなるから、これはこれでいいのかな、と。

どこに飛ばされたのかを楽しみにしてます。

++++++++
【高橋葉介 朝日ソノラマ】

初めて読む、と思う。
なんだか懐かしい感じのホラー(だったりファンタジーだったり)。
ホラーMに載ってた漫画が多いから、やっぱり読んだことはあるかもしれない。
絵が、可愛くてブラックで、エロチック。
短編集でした。
「露店」が好きでした。怖いけど。
ホラーは怖いので(読むのはいいんだけど所有するのがなんとも)、ファンタジー系で他の作品も読みたいです。


2005年10月01日(土) 『パニック・裸の王様』(小)

【開高健 新潮社文庫】

初めて読みます。
思いのほか読みやすい文体でした。
寓話的四話が収録されてます。
私は『裸の王様』が一番好きかなー。

「パニック」
ネズミの大発生によるパニックの話。
お役所仕事のいい加減さなんてものも書かれているけれど、ネズミが一斉に湖に向かい、溺れ死んだのを見届けた後の、主人公の虚脱感だけが大事な話だったように感じる。

「巨人と玩具」
仕事の合間の休憩時間に読むと、なかなか鬱々とした気持ちになる話でした。
なんともリアルな感触。
きっと、これが書かれた当時よりも、現在の方がよりリアル感が増していると思う。

「裸の王様」
純粋に「ぼく」というキャラが好きだった話。

「流亡記」
秦の頃の話なのですが、まるっきり現代的な解釈で書かれてるので、秦の始皇帝の話と言うよりは、いつかのどこかの話という印象が強い。
万里の長城を作ることの徒労が一平民の視点で書かれていて、ひたすらぐったりしてくる話。
人生って、何?そんな気分になる一話です。
新しい風を送り込むものとして、匈奴の存在が書かれているけれど、それもこの流れではそれほどの救いにもならないように感じる。



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