| 2011年05月27日(金) |
震災後のサッカー界総括 |
Jリーグが序盤(13節)を終えた。今シーズンは、東日本大震災の影響で長い中断を余儀なくされた。その影響であろうか、筆者の予想とは裏腹の展開になっている。実力派クラブが下位に低迷しているのだ。そのぶん、今後の楽しみが増えたともいえるが、心配なクラブもある。
◎序盤の順位は、予想とは正反対
サッカーJ1、第13節終了時点の順位は、�’陬譽ぅ愁襦�16)、�▲戰�ルタ仙台(15)、�2I唯董Ε泪螢離后�14)、�ぅ凜�ッセル神戸(13)、�ゥ献絅咼軾愿帖�12)、�Ε汽鵐侫譽奪船Ч�島(12)、�Д�ンバ大阪(12)、�╂邵螢侫蹈鵐拭璽譟�10)、��アルビレックス新潟(9)、��大宮アルディージャ(9)、��清水エスパルス(8)、��名古屋グランパス(6)、��ヴァンフォーレ甲府(6)、��セレッソ大阪(5)、��鹿島アントラーズ(5)、�葦栽促譽奪此�5)、�吋皀鵐謄妊�オ山形(4)、�殴▲咼好冓_�(0)[※( )内の数字は勝ち点]
一方、筆者が今年3月に予想した順位は以下のとおり。�.�ンバ大阪、�⊆�島アントラーズ、��セレッソ大阪、�だ邵螢侫蹈鵐拭璽譟↓ヌ掌轍哀哀薀鵐僖后↓Ρ栽促譽奪此↓�柏レイソル、�┘汽鵐侫譽奪船Ч�島、��アルビレックス新潟、��ベガルタ仙台、��ジュビロ磐田、��大宮アルディージャ、��ヴィッセル神戸、��横浜F・マリノス、��モンテディオ山形、�粟郷絅┘好僖襯后↓吋凜.鵐侫�ーレ甲府、�殴▲咼好冓_�
ここまでのところ、筆者の予想順位とほぼ反対の結果となった。つまり、筆者が上位と予想したクラブが下位に低迷し、下位と予想したクラブが上位を占めている。
そのなかで際立った特徴は、ACL出場の4つの実力派クラブ、ガンバ大阪(7位)、名古屋グランパス(12位)、セレッソ大阪(14位)、��鹿島アントラーズ(15位)の低迷だ。序盤でこれらのクラブが調子を落とした要因は、震災の影響で中断が入ったこと、ACLのアウエー戦の移動疲れ、主力選手の故障、などだろう。
◎ダニルソンの再度の故障で名古屋は大ピンチ
ACLにおいてベスト8に残れたのは、セレッソ大阪のみ。残り3クラブは、ラウンド16で敗退してしまった。“骨折り損のくたびれもうけ”といった感じだが、負けた3クラブは、早々とACLから撤退が決まったことにより、Jリーグに注力できる。そのぶん、次節以降、これまでとは違った戦い方をするのではないかというのが一般的な見方だが、心配なクラブもある。
まず、名古屋グランパスだが、水原三星ブルーウィングス(韓国)に0−2で負けた試合では、FWケネディが本調子から遠く、この試合で復帰したMF(アンカー)ダニルソンが再び太ももを痛めて退場してしまった。名古屋は、ダニルソンあっての4−3−3システムだけに、彼の再度の故障は、名古屋にとって極めて痛い。
ついでにコメントしておくと、名古屋はACLのアウエー戦で、際立った脆さを見せた。予選リーグの杭州緑城戦(中国・杭州)と、ラウンド16の水原三星ブルーウィングス戦(韓国・水原)では、ともに無得点の完敗だった。内容の悪さも似たようなもので、1対1の競り合いで負け、かつ、名古屋の左サイドから崩されるシーンが目立った。Jリーグの各チームが名古屋の弱点を見極めれば、この先も苦戦が続いてしまいそうだ。
◎鹿島のレギュラー陣に異変
鹿島アントラーズも重症だ。鹿島は、筆者の予想では2位だったのだが、現在は15位と、チーム状態は最悪に近い。期待されて入団した長身のFWカルロンが戦力として機能せず、しかも、レギュラー陣の衰えが目立つようになってきた。曽ヶ端、小笠原、岩政、新井場、本山、中田、野沢らは、実年齢からすれば30歳前後なので、走れなくなるような年ではないはずなのだが、プレーに切れがみられない。調整方法に問題があるのではないか。
◎南米選手権出場辞退で垣間見える消極性
南米選手権に招待された日本代表だが、出場辞退が決まったようだ。この決定は誠に残念――というよりも、日本サッカー界の消極性が垣間見える。
海外組のレギュラー(香川、長友、内田、岡崎)が欧州の所属クラブから召集を拒否されたとしても、本田、矢野、川島、槙野、安田、吉田、長谷部、細貝、家永・・・らは南米に行けただろう。南米選手権の経験のほうが、国内で開催されるキリンカップよりもはるかに意味があるし、試合出場に恵まれない海外組の選手にはいい刺激になる。
南米選手権出場のメリットは図り知れない。まずJリーグに及ぼす効果だが、いま現在、はっきりいってJは頭打ち状態にある。海外から大物選手が来るわけでなく、若手有望選手は海外に出て行ってしまうものの、すべての選手がレギュラーになれているわけではない。つまり、海外で塩漬けになっている代表クラスの選手が少なからずいるということだ。この現実に目をつぶってはならない。彼らには、公式の試合を経験させる機会が必要なのだ。
次に、国内の代表クラスの選手に及ぼすメリットを挙げよう。彼らにもほぼ、同じことが言える。彼らはJリーグの試合に出ることはできるが、海外組が代表試合でレギュラーとなるため、国際試合を経験する機会が少ない。
南米選手権に出場すれば、海外移籍の控えクラスの選手及び国内の代表クラスの選手に、国際試合、しかも、ガチンコの公式戦を経験させる絶好の機会となる。そのことは、代表強化とリーグ強化の両面において、きわめてメリットが高い。南米選手権という舞台は、彼らが厳しいアウエー戦の経験を積むことのできる、またとない機会なのだ。
南米サッカーの特徴は、足もとの巧みなボール捌きだけにあるわけではない。南米選手の厳しい守備こそが、Jリーグに不足している部分だ。その経験を積むことは、国内試合の何千倍の価値があるはずだ。
国内組の選手にあっても、世界のスカウトが注目する南米選手権でいいパフォーマンスを見せれば、ビッグクラブへの道が開ける。南米選手権は、それだけ価値のある大会なのだ。日本は南米選手権に招待されたことを意気に感じ、召集できる選手に限って代表チームを編成しアルゼンチンに乗り込めば、日本代表およびJリーグの戦力強化の面で、新たな可能性が開けたはずだ。
◎南米選手権不参加で、日本復興のPRの機会を逸す
それだけではない。日本代表がアルゼンチンに乗り込めば、日本が震災に負けず、復興に立ち上がっっている姿を世界に示すこともできた。サッカーが世界共通言語だということを忘れないでほしい。
震災を隠れ蓑にして、腰を引き、後ろ向きになる日本のサッカー界は、自らの成長と発展のチャンスをみすみす逃してしまったばかりか、日本が世界に向けて復興から立ち上がろうとする姿勢を示す機会すら逃してしまったのだ。
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