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たまにはババンと - 2002年09月12日(木) 約一年ぶりに、知人のNさんと、昼休みいっしょに食事をした。 彼は以前、僕の仕事仲間だったひとで、僕より10才年上にあたる。 でも、相当年下の僕に対しても先輩風をむやみに吹かしたりせず、きちんと一人前扱いしてくれるので、なかなか好感のもてるひとなのである。 彼はそのむかし、つまり20代から40才前くらいまでは週刊誌記者をやっていたが、10数年前に足を洗い、IT業界へ移った。 とはいえ、実際にはIT関係の書籍や雑誌の編集を続けていたから、出版の世界とまったく手が切れたわけではない。 今はさすがに現場は退いて、某ヴェンチャー系IT企業の役員をやっているが。 僕はそんな彼と、ごくたまに情報交換をするような仲なのだが、ひとわたり仕事関係の話をしたあとで、雑談となる。 話題はもちろん、「女性」だ。 彼はマスコミ関係者のご多分にもれず、かなりの「女好き」。 自己申告ではあるが、かなりの「実績」があると豪語している。 ところが、今日のNさんいわく、 「最近、糖尿病になって以来、めっきりこっちのほうが枯れてしまってなあ」 と小指をたてる。 その話は、前にも一度聞いてはいたが、あいかわらず、そっちの「欲望」があまりわきおこらないというのだ。 相変わらず、脂ぎった顔つきをしているNさんだが、彼からそんなセリフを聞かされるとは意外であった。 「以前は、四、五棟ある社のビル全部に“女”がいたもんだがなあ」 と、遠い眼をするNさん。 どうせ自己申告だから、話し半分に聞かなきゃと思いながらも、このひともさすがに年とったんだなあとシミジミしてしまった。 「ところで●●チャン(僕のこと)、最近どんな店で飲んでるん?」 とNさんが聞くので、 「うーん、最近はあまり背伸びせず、身の丈にあったところで飲んでますよ、新宿のごく庶民的なキャバクラとか」 「キャバクラ? あの、おさわりOK、ヌキOKのエロキャバレーか?」 Nさん、どうやらキャバクラとピンサロの区別もつかないようだ。 フーゾク関係の情報が、20年前から更新されていないってことか(笑)。 「僕はムード重視派ですから、そんなロコツなとこ、行きませんよう」 というと、 「なに、キャバクラではおさわりも出来ないのか? そんなところ、何が面白いんだ?」 と聞いてくる。 そこで一応、キャバクラとはどのようなシステムになっているのかを説明し、あくまでも「会話」を楽しむところであると言ったのである。 ま、いくら体のほうのガンバリがきかなくなったとはいえ、口先のほうはまだまだ「現役」のNさん、一応おさわりはNGのキャバクラでも、まんざら興味がないわけでもなさそう。 正直言って、最近の彼は仕事一辺倒のようで、気晴らしもろくにしていなさそうなのだ。 たまにはキャバクラあたりで、ババーンとストレスを解消したほうがよさそうである。 なんのかんのいっても、彼も真面目な社会人。家に帰れば、20代後半になるお嬢さんを筆頭に3人のお子さんがいるよきパパ。 不良ぶっていても、仕事はキチンとこなすマジメ人間。 そんなひとほど、心のバランスをとるために「遊び」は絶対不可欠なのだ。 今度はぜひ夜に会いましょうといってNさんと別れた。もちろん、集合場所はキャバクラということで(笑)。 ... キャバファン細見 - 2002年09月03日(火) 「2ちゃんねる」などのキャバクラ関連の掲示板を見ていると、キャバファンにもいくつかのタイプがいるように思う。 そのひとつは、キャストつまりキャバ嬢=アイドル・タレントと考えているタイプ。 掲示板で、 「その店のナンバー・ワンは誰ですかあ?」「ナンバー・クラスの名前を教えてください」 みたいな質問をしたがる輩は、たいていこのタイプ。 多くのひとの指名を集めるのが、すなわち名キャバ嬢であるという、実にわかりやすい(小学生でもわかる)考え方のひとたちである。 マイナーなものには見向きもせず、人気の高いものこそ価値が高いと信じて疑わない、いささか単細胞なひとびと。 「自分だけの好みの子を探そう」なんて発想は、まずない。 お店にいったら、当然、キャバクラ情報誌にもよく登場するような、人気の高い子を指名するので、指名のカブリは多い。 入店している時間の半分も自分の席についてもらえない。 でも、純粋に「ファン」なので、会えただけで満足して帰っていく、「いいお客さん」であもある。 いってみれば「キャバヲタ」(笑)。 でも、全体の3、4割はこの手の善良なファンなのではないかと思う。 「下心」の度合いは低いので、キャスト側にもウケはいいほうだ。 次にあげられるのは、キャバ嬢=欲望の対象以外のなにものでもないタイプ。 とにかく、目的はひとつ、S※Xのみ。 だから、会話も当然「口説き」、それ一点張り。 掲示板でも「寝てくれる子」の話題にしか興味がない。 他の紳士的なファンからは当然ヒンシュクをかっており、「キャバに来るな、フーゾクに行け!」との罵声を浴びせられている。 首尾よくキャストをおとしたときは、当然のごとく掲示板で自慢する。 うまく落とせなかったときは、腹いせにキャストの悪口を書き込む。 いずれにせよ、その店にはもう行かなくなる。 かなりマナーが悪いのだが、こういう「荒らし」まがいの客も、全体の1、2割はしめているように思う。 三番目にあげられるのは、「マジ交際希望」タイプ。 ふつう、キャバにまじめな交際相手を求めてやってくるヤツはいないのだが、ときどきこの手の「純情」なタイプがいる。 キャバ嬢にも、いかにも派手やかな子から、ちょっとフツーっぽい子までバラエティはあるが、その、どちらかといえばフツーっぽい子にマジで惚れて、それこそ結婚まで意識して通うわけである。 そんな子だって、実生活ではおそらく彼氏がいるだろうに、足繁く通えば真心をわかってくれるだろうとばかり、三日とあげず通って、勝手にカード地獄に落ちたりする。 あるいはそこまでいかなくても、キャストに「もて遊ばれた」みたいなことを掲示板に書いたりする。ひとりで勝手に熱くなったくせに、である。 キャバ嬢に熱を上げる前に、まず、シロートの女性と付き合えるよう、努力したほうがよさそうだネ。 四番目にあげられるのは、「通」タイプ。これも1割程度はいる。 まず、指名が集中するような「売れっ子」、メディアにも登場するような子は完全無視。 新人の子がヘルプでついたら、場内(※)をして喜ばせたり、フリーでいろんな店に行って、いい子がついたらオキニにするなど、新規開拓に余念がない。 しかもその趣味も、単に「若くて可愛ければいい」と考えているだけの多数派とはひと味違っていて、個性のある子、接客術にたけた子、話題の面白い子を選ぶなど、ひとヒネリあったりする。 (※指名の一種。入店したときに指名するのを「本指名」というが、これに対して、たまたまフリー入店でついた子、ヘルプでついた子に指名料を払って、席にいてもらうこと。場内指名の略。) 一応、「遊び」というものがわかっているので、女性にしつこく迫ることはない。 最初の「キャバヲタ」タイプほど売上には貢献してくれないし、いささか「下心」はあるのだが、最低限のマナーは守るので、キャストのウケはそんなに悪くはない。 他にも、これらの亜種、混合種がいくつか存在するが、キャバクラに通う客はおおむねこのどれかに属するように思う。 店のほうとしては、最初のタイプと四番目のタイプばかりであればありがたいのだが、そうはなかなかいかないもの。 全体の何割かは、確実に「困った客」なのである。 二番目のような欲望全開型の客もうまくいなし、三番目のような客もうまく拾う。 これはひとえに、店の男性スタッフの手腕にかかっている。 指名のあったキャストをどう席につけていくか、他の席にどのくらいの時間で移らせるか。その「つけ回し」のサジ加減ひとつによって、店がいい雰囲気になるか、あるいはギスギスした雰囲気になるかが決まってくる。 優秀な男性スタッフのいない店は、いかに魅力的なキャストがそろっていても、うまくいかない。これ、ホント。 客のサイドも、スタッフに快く思われていなければ、楽しく遊ぶことは難しい。 ゆめゆめ忘れないことである。 ... 総入れ換え - 2002年09月02日(月) おんなじ酒場に20年以上、しかもペースを崩すことなく、ずっと通い続けるひとがけっこういるが、 「よくあきないなあ」 と正直思ってしまう。 まあ、不景気な昨今、ひとつの店が20年30年続くことのほうが稀有なことではあるのだが、それはさておいて、そういう店は当然、店を仕切る人間のほうも20、30と年をとるわけだ。 当然、店を始めたころは20代か30代の前半くらいだったママも、40代、50代くらいになってくる。 こうなると、彼女によほどホの字でもない限り、次第次第に店から足が遠のく、これはまあ、男性のサガとして、しかたがないことではなかろうか。 一方では新しい店もいろいろ出来てきて、そういう店にも行くようになれば、なおさらのことだろう。 先日も、六本木のある店のママから封書が来た。彼女は50代なかば。 中には「1年半来店されていないのですが、お待ちしてます」みたいなことが書いてあった。 こういうのを読まされると、いよいよ行きたくなくなるのが、客の心情というものだ。 その店が、若くてイキのいい女性もいて接客してくれるのならまだいいが、そこには(人件費の関係で)その年配のママひとりしか女性がいない。 よほどその店の近所に行く用事が出来でもしない限り、わざわざ行こうとはとても思わないのである。 ハイ、ここまで読んでいただいて大体はおわかりいただけたと思いますが、僕はここ1、2年で、昔から通ってきた酒場をかなり「整理」いたしました。 本当は、タイトルにもあるように「総入れ換え」が出来れば理想的なのですが、なかなか簡単に出来ることではないので、以下のように漸進的な「整理」をおこないました。 ◎ 営業電話、書簡やメールなどの連絡がまったく来ない店は、僕自身よほど愛着がない限り、二度と行かない。 ◎ つぶれた店、場所を変えた店、営業スタイルをかえた店なども、行きたいと思わない限り、こちらから連絡をとらない。 ◎ 上記の「営業努力」が多少なりともある店は、自分の「行きたい」度合いにより、ランク付けをして、行く回数をしぼりこんで行く。 <Aクラス> 付き合いが長く、使い勝手がいい(請求書が出て、接待等にも使える)店。 →年に1、2回くらいは行く。ただし、プライベートでは行かず、社用でしか行かない。 <Bクラス> 付き合いが浅いが、わりに気にいっている、が特に目当ての女性がいるわけでもない店。 →年に1回くらいは行く。こちらはプライベートもありだが、決して足繁く通ったりしない。お店にとって「頼れるお客」には、絶対ならない。 <Cクラス> はっきり言って、魅力を感じない店 →2年くらい平気で行かない。最初は文句も出るだろうが、「仕事が忙しくて行ってる余裕がない」の一点張りで対応。そのうち、むこうもあきらめる。 そうやって、「今本当に行きたい店」へ時間とお金を投下できるようにシフトしていくわけだ。 「ずいぶん冷たいことをするんだな」と思われるかたもいらっしゃるだろうが、使える「時間」も「お金」も有限である以上、こういう整理は、「必要悪」だと僕は思っている。 でないと、古びた店との付き合いばっかり、「不良債権」のようにたまる一方でっせ。 ...
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