……という曲が、「みんなのうた」の中にありました。耳にするとつい涙ぐんでしまうので、人前で決して聞けない曲です。出会いと別れの季節も、もうすぐ終わりですね。 近頃遭遇した出来事、ダイジェスト版でお送りします。 「甘くないチョコレート」 カカオ含有率99パーセント、というチョコレートを、職場でおすそわけしていただきました。私はビターチョコの方が好みなので、凄まじく苦いもののそれほど酷い味だとは感じなかったですが、しかしそれでも「噛まずにゆっくり溶かしてください」という注意書きは、食べる前に教えていただきたかったと、ちょっと思います(しっかり噛み砕いてしまった)。 「先生になった友人」 高校時代の友人と、卒業以来初めて遭遇しました。高校生だった頃の姿しか記憶していない彼女が、今は高校の先生をしているそうです。月日の流れというのは不思議な場所へ我々を導くものだ、と妙な感慨にふけったり。それにしても、彼女が声を掛けてくれなかったらば、いつもぼけっと電車に乗っている私はまるで気付かなかったことでしょう。ありがとう、友よ。 「休日の大移動」 土曜日に、職場の大規模な引越しがありました。といっても、私自身は席を移動しただけなので、むしろ席替えといった方が正しいのですが。ダンボール箱やらパソコンやらを抱えて、皆総出でうろうろすること数時間。新しい席は新鮮ではあるのですが、しかしがらっと変わった周囲の顔ぶれを見るにつけ、少しばかりの寂しさも覚える今日この頃です。 一足早い五月病のぬかるみに足を取られたのか、ここ一週間ほどドツボにはまっていたのですが、黄金週間の接近と共にようやく回復の兆しが見えてきました。連休、というのは良い言葉です。
読書録更新情報。今回の追加分は、以下の三冊です。 『十字路のあるところ』 吉田篤弘 『ちくま文庫解説傑作集』 ちくま文庫編集部 『悪魔の手紙』 C.S.ルイス まだ何冊か残っている……と、思います。現在、自室がカオス期に突入しているため、何がどこにあるやら主ですら把握できていないのです。……明日、ちゃんと掃除します。掃除をして、メガネ拭きの布を捜索せねばなりません。メガネケースに至っては、かれこれ二週間ほど行方知れずです。一体どこで遭難しているのか。呼んだら返事をしてくれないだろうか。 新しい洗濯機が、我が家にやって参りました。斜めドラムで、乾燥まで一気に出来て、お風呂の水を吸い上げるポンプ内蔵で、洗濯物の量に合わせて適切な洗剤量を教えてくれて……と、要するに高機能な洗濯機です。賢い電化製品を見ると、つい頭を撫でつつ「賢いね〜」と褒めてみたくなります。しかし、洗濯機の頭って、どこなんだろう? そんなわけで、頭の良さに対する賛辞は惜しまないのですが、けれどもアナログな私にそんな高機能が使いこなせるわけもないので性能自体にはさほど興味はありません。洗えれば良いのだ。むしろ気になるのは洗濯物投入口の蓋です。まるで、潜水艦のハッチのようです。面白い。洗濯中の洗濯槽を、二重ガラスの蓋越しに外から覗き込んでいると、ぐるぐる回る洗濯物が不鮮明に見えてますます潜水艦からの眺めのようです。……面白い。
職場の休憩スペースには、煎茶・玄米茶・ほうじ茶、緑茶……と各種ティーバッグが取り揃えられていて嬉しいのですが、困ったことに私はこれらお茶の種類がいまいちよく分かっていません。 茶色い水色の……だとか、緑色で香ばしい……等々の印象と名称とが一致しないのは、人の顔と名前をなかなか結びつけて覚えられないことと何か関連があるのかもしれません。……ないかもしれません。 このままではいつまで経っても飲みたいお茶を選べないではないか、と暇なのを良いことにインターネットで検索など。 途中でふと目に留まった「ボウフラ」という茶器が気になって脱線してみると、奇妙な名前の由来はポルトガル語の「かぼちゃ」で、煎茶を淹れる際に使用する湯沸しを、形がかの野菜に似ているためにそう呼ぶとのこと。なるほど。蚊の幼虫とは関係ないようです。 ……というところまでを調べたら、すっかり満足してしまいました。往往にして、寄り道は本筋より楽しかったりするものです。 何かと停滞しておりますが、ただ今ファイルやら創作脳やらの埃を払っている最中ですので、もうしばらくお時間をいただけると幸いです。 ひとまず、近々読書録は更新できる予定、です。
「JRって、なんの略だっけ?」 「ジャパン……」 「ジャパン?」 「……ランナウェイ?」 「逃げるの!?」 という会話を友人と交わしたのは、もうかれこれ数年前だと思うのですが、今でも「ランナウェイ」を耳にするとついつい思い出してしまいます。逃げたくなる日もたまにはあるさ、ということですね、きっと。多分。もしかしたら。 創作品ページを、ほんの気持ちだけ整理いたしました。撤去した話については、その内に短編形式に凝縮して完結させようと考えています。 そして、キリ番リクエスト制度を終了させていただくことにしました。これまでリクエスト下さった皆様に、この場を借りて再度御礼を。ありがとうございました。まだお届けできていない方には、心の底からお詫びを。申し訳ございません……。忘れているわけではありませんから、ね!(本当です) ただ今、遅ればせながら『ダ・ヴィンチ・コード』が手元にあるため、こちらにばかり気を取られている私です。
夏目瀬里菜さんと常葉あいさんから「物書きさんなら一度はやってみたいバトン」を回していただきました。ありがとうございます! Q.1 どんな文章を書いていますか? ジャンル、ということでしたらば、もう気の向くまま無節操に色々と。 ファンタジー風のもの、現代日常風のもの、SF風のもの、等々ですが、最近では境界線が曖昧になってきてしまったので、なにやらごった煮のようなものを書いている気がしないでもありません。 文体、ということでしたらば、ええと……。 ……センチメンタル、の一言に尽きるでしょうか。やっぱり。 Q.2 文章を書いている時に気をつけていることはなんですか? 佇まいと余韻です……と格好をつけて言ってみます。 前者は、私がしょっちゅう口にする「文章の整形」に関わって。自分で決めたルールは数々あるのですが、結局行き着くところは、できるだけ美しい姿で皆様の前に饗したい、というただそれだけなのだと思います。 後者は、先ほどの「センチメンタル」に関わって。感傷的な一人称をこよなく愛する書き手ですので、心情や感情を描き込みすぎないように(過剰に感傷的になりすぎないように)、とは思っています。描写を尽くして説明する部分、逆に敢えて口を噤んで語らない部分のバランスを見計い、美しい言葉を使わずとも美しい、残り香が漂うような文章を、というのが理想です。理想は高く果てしないのです。 Q.3 自分の書く文章を一言で表したら何ですか?また、まわしてくれた物書きさんの文章を一言で表したら何ですか? 夏目瀬里菜さん まっすぐ。じっと前を見据える優しい瞳の気配。 常葉あいさん しなやか。どんな世界へでも、すいすいと連れていってくれる風。 自分 散々考えた挙句ひねり出したのは、流れ、でした。 Q.4 アナタの身の回りにいる物書きさん20人の書く文章をそれぞれ一言で表したら何ですか? 20人挙げようと思うと、日が暮れて日が明けてもう一回くらい暮れてしまいそうなので、大幅短縮おふたりで。 ねこK・Tさん 繊細。けれども、脆さではなく芯の強さを秘めた繊細さ。 三紀藍生さん 透明。色硝子を通して世界を眺めるような。 Q.5 上の問題で書いた20人の物書きさんにこのバトンをまわしてください 受け取って下さっても通り過ぎて下さってもどちらでも構いません。興味を持って下さった方がいらっしゃいましたら、どなたでもご自由にお持ち帰り下さいませ。
車の屋根も道路もなにやら黄色い……と思っていたら、どうやら黄砂が飛来しているようです。これほど目に見えて「黄砂!」と感じるのは、生まれて始めてです。 もうずいぶんと前、春の初めに砂交じりの風が吹く街を舞台にした話を書いたことがあるのですが、この風のモチーフになったのが、実は黄砂だったりします。無論、何かと不便をもたらすものでもあるのでしょうが、遥か遠方から風に乗って運ばれてくる砂、というイメージには、今でもどこかしら惹かれるものを感じます。 自作の裏話ついでにもうひとつ。ついこの間、ブラッドオレンジの実物(ジュースしか見たことがなかったので)を入手いたしました。噂によると、「血のように赤黒い果肉」という話だけれども……と切ってみましたらば。……これは、うん、なんとも衝撃的な見た目です、ね。「ブラッド」の名は伊達ではありません。 あまりのインパクトに、そうっとラップをかけてそうっと冷蔵庫にしまって、そのままになっています。しかし、まるで罰ゲームのような扱いは可哀想なので、明日の朝ごはんにしようと思います。
我が家の近所に、小さな雑貨屋さんが出来ました。駅までの通り道なので、ふらりと立ち寄ってみたのですが、ミニチュアの鍋セットだとか、外国のお菓子ラベルセットだとか、色々と心惹かれるものがずらりと。 中でも気になったのは、アンティークの鍵。形も大きさも様々な鍵が、一本ずつ売られていました。その絶妙な錆具合に、思わず手に取って「これってどこの鍵だろう?」とうきうき呟いたところ、同行した母上に呆れられました。 ……いや、でも。気になるではないですか。もし、どこかの邸宅の鍵だったりしたら……なんて考え出すと、ほら浪漫の香りが! 結局、眺めるだけ眺めて、空想するだけ空想して、そのまま帰って参りました。元の持ち主が「私の部屋の鍵を返せ……」なんて化けて出たりしたら少し困るもんなあ、などと考えていたことは秘密です。
なかりせば……と詠んだ歌人の気持ちが良く分かる、と分かったような顔で呟いていたのですが、ここ数日でやっと蕾が綻び始めました。お花見の季節到来です。桜餅の季節も到来です。 桜餅、といえば。関西より関東へ引っ越して行った我が友人より、「こっちの桜餅はクレープ状のものばかりだ。つぶつぶした方が食べたい」というメールが届きました。よほど食べたかったんだろうなあとしみじみしつつ返信してみれば、そういえば私も今年はまだ関東風桜餅しか食べていなかったのでした。つぶつぶした方が食べたいです(伝染)。 有名な名所の桜も良いですが、「そこらへんに立っている」という風情の名も無き桜の方が、私は好きなようです。木々に詳しくない上、記憶力にもさほど自信のない私ゆえ、季節が過ぎてしまえば道端のどこに桜が植わっていたかなんていうことは綺麗さっぱり忘れてしまうので、毎年気付けば「そこらへんで咲いている」桜に遭遇することになります。そこらへんの桜を見るたび、本当に好きなんだねえと、いつか昔、その木々を植えたであろう人たちに思いを馳せたりもします。 人心地ついたので、そろそろ次の何かを書こうと思っているのですが、せっかくなので桜に因んだ話にしようかと、書きかけのファイルに小細工を加えております。しかし、さくらさくら……と唱えていると、執筆を放り出して散歩にでも出かけたい気分になってきますね。
すぐに帰ってくる……つもりが、気付けば月を跨いでしまいました。 皆様、お元気でらっしゃいましたか? 留守の間、一体何をしていたのかと申しますと、ひたすらにワードパッドと格闘しておりました。思えば、このPCを使ってひとつ話を書き上げるのは初めてのことですので、まだ微妙に呼吸が合っていません。漢字変換の細かい好みなど、など。 新しい相棒に苦闘しつつも、ココハコの原稿はなんとか仕上げることができました。執筆中は、書き出した当初には思いもよらなかった苦戦っぷりに、愚痴ったり泣きついたり諦めたり、周囲の方々に多大なるご迷惑をおかけしてしまいました。申し訳ありません。そして、ありがとうございます。 反省点として、二度と不死鳥の話は書くものか、と心に誓ってみたりもしております。 普段私は、ものを書いている間にはあまり音楽をかけない方なのですが、今回の話に取っ組んでいる最中はずっと『Cycle Hit 1997-2005』(Spitz)がエンドレスで流れっぱなしになっておりました。そろそろ歌詞も暗記できそうです。 4月は出発の季節、新生活を迎えられた皆様のこれからに、幸多からんことをお祈り申し上げます。 そして、新年度を迎えられた皆様(私も含めて)、気分も新たに張り切って参りましょう! |