哲学しよう - 2003年06月30日(月) 昨日今日のご本 グインサーガ90巻 栗本薫 ようやく90巻。もはや100で終わるのかという突っ込みも飽きましたが、某超絶美形が死去あそばされたので少し読みやすく…ファンの方ゴメナサイ。 空想哲学読本 富増章成 激しく面白いのでガンダム好きに特にお勧め。ニーチェの思想の勉強が出来ます。その上書きっぷりがおバカで非常に好き。 エヴァ、ガンダム、ときメモ(一発変換でやんの(笑))、ウルトラマン、ポケモン、セラムン等でそれぞれ弁証法だのイデア思想だのカントだのスコラ哲学だのが検証されるというスリリングな一冊。わたくし的にはニーチェが好みです。 著者は予備校教師で、ペンネームは洗礼名かららしいのですが…トマス・アクィナスって…洗礼名って姓まであったっけ?しかもその名前は(笑)。この人の授業面白そうだな〜〜♪ さらにHPで未発表の論文を掲載しているのですが、「ゾフィーの世界」なんか特にたまらないので。ウルトラ警備隊長ゾフィーが怪獣たちと哲学論争をするという(笑)。もう大好き、こういうの。 因みにサイトはこちら。興味のある方は是非。http://members.jcom.home.ne.jp/thomas-aq/ - ダブルヘッダ〜 - 2003年06月29日(日) 昨夜は人間椅子ナイトでございました。 まず新宿GOALIEで和嶋氏の参加するキャロルのコピーバンド「ルシール」のライヴ。詳しくは椅子のページにて近日アップ予定。←宣言しておけばさぼることも出来まい自分。 最近ロケンローづいてる和嶋氏がたいそう楽しそうに演奏するので、こちらも嬉しくなってしまいました。でも申し訳ないことにキャロルの知識が皆無でしてわたくし。10年以上前にキャロルの元ギターという方と何度かお話ししたことはあるのですが、その時はそのすごさが全然分かりませんで…いやーあの時は申し訳ないことをしました…。 それにしてもスケジュールが押せて、ルシールのライヴが終わった段階で23:30。この日23:30からは高円寺でマスター鈴木の主催するハードロック喫茶ナザレスがあるとゆーのに!高円寺へ駆けつけましたが結局1時間の遅刻。 今回のナザレスは夜叉の山本征史さんがゲストです。そのためかお客多し(笑)。黒字が出てると良いんですが。 それにしても征史さんって顔小さい…細い…。同じベーシストだというのに(笑)。鈴木氏と二人でステージにいると遠近感の微妙な狂いを感じましたよ! ときに宝塚記念はヒシミラクルですか!ネオユニヴァース来るかと思ったのにな〜。馬券買わなくて良かった…。 - 蛍狩り - 2003年06月26日(木) 那須の別荘地にて蛍狩り。 ていうか仕事。那須ではこの時期からゲンジボタルが見られます。 仕事の合間に、8時〜9時半になると裏口に出て蛍を眺めるのが習慣化。 一度に光るのは最大20匹くらいですが、現代っ子(笑)なわたくしはどうしても幽玄な蛍の光を見ると「あ、蛍光ペンの色」とか思ってしまうわけですな。情けなや。 不思議なことに、この別荘地でも蛍が見られるのは、わたくしが訪れているお宅だけのようです。裏に流れる小川の状態がよいらしいので。先生は「蛍守」となって蛍をふやす心づもりのようです。 いろいろ蛍のサイトなど見てみると、やはり何を言うにも水質とカワニナですね。とにかくカワニナを増やすこと、これに尽きるようで。 来年は激しいホタル乱舞が見られるでしょうか。楽しみなことです。 今週のご本 「千里眼」松岡圭祐・「富豪刑事」筒井康隆 「千里眼」というのはどうもドラマでやってた「催眠」の作者の作品だそうで(知らなかったなり)。催眠とか洗脳とかマインドコントロールとかが得意な作家なようで。とほとんど予備知識ナシで読みました。主人公の美由紀ちゃんがなんでも出来すぎ(笑)。もと自衛隊の女性戦闘機乗りで(!)現在凄腕の心理カウンセラーだなんてずるい。格闘も強いしさ〜。ゲームキャラみたいだな…。しかしまるで映画のシナリオでも読んでるみたいにテンポがよかったですな。見せ場もイパーイ。小説のくせにハデすぎ、くらいでしょうか。面白かったなり。 美由紀の先生を黒木瞳が演じているらしいですが、イメージぴったりすぎ(笑)。 「富豪刑事」筒井康隆のミステリー作品(笑)。ばかばかしく金持ちな刑事が特殊な金銭感覚で事件を解決する警察小説(笑)。いや、面白かったです。いつになく下品でなくて。筒井康隆の作品は嫌いではないのですが、時としてあまりの下品さと黒さに目眩がすることがありますので、これくらいがちょうどいいです、自分的に。富豪刑事の父(息子の出来の良さが嬉しすぎてよく発作を起こす)がヨイですな。あと事件が解決すると必ず「おめでとさん、おめでとさん」と歌いながらどこからか躍り出てくる署長とか。 - ばけものいっぱい - 2003年06月12日(木) 今日のご本:「屍鬼」(下)小野不由美 …結局、鈍器として使えそうなほどの厚みを誇る下巻を一気読みしてしまいました…。 こういうネタは大好きなので。とはいっても、語り尽くされたテーマだけにかなり工夫がないと飽きてしまいますが、この本はさすがだ…。すごいオーソドックスなネタなのに面白い…。 上巻ではほとんど怪奇現象が起こらないわけですが、下巻で一気に来ましたね。しかしホラーって気が今ひとつしないのは不思議ですが。 やはり人間の本分を貫いた情け容赦のない医者萌えです(コラ)。 しかし、惨劇のさなかに「エデンの東」ネタの小説を書き続ける住職って…(笑)。 - 化け物まだあ? - 2003年06月10日(火) 今日のご本:「暗黒神のくちづけ」C.Lムーア 「屍鬼(上)」小野不由美 友達が貸してくれたファンタジイのアンソロジーに「ジョイリーのジレル」シリーズが一作入っていたので、思い出してジレルシリーズをまとめた「暗黒神のくちづけ」読んでみました。 この本昔から何回も読んでるんだけど、何故かちゃんと理解できた試しがないのです(笑)。たぶんこれでもかという幻想的なイメージ描写と官能的で観念的な世界についていけなかったからでしょうな。今回読んでみてようやく何を言わんとしているか分かったような気がしました。今頃になって…(笑)。小学生の時には何が何やら(そりゃそうかも)。そういえばノースウェストスミスもそうだったなあ。ドタバタSF活劇を期待して読んだ自分が悪かったんですけど!松本零士先生の挿絵が秀逸。 はずみで図書館で借りた「屍鬼」をうっかり読み始めてしまい、ずるずる引き込まれて止まらなくなってしまいました。二段組みであのぶっとさ!しかも山のなかの鄙びた村の情景描写と村人の描写が長い長い(笑)。タイトルからして化け物がイパーイ出てくると思って期待してるんですけど。上巻の後半にさしかかってもなかなか化け物出てこないなあ…。だんだん村人の死ぬペースが速くなって良い感じなんですけど(笑)。 しかし不思議なことに日常的な描写が多くても飽きないんですねこれが。小野不由実読むの初めてなんですけど、これはかなり筆力のある人なんでしょうなあ。 村でたった一人の都会的ひねくれ者医者萌え(笑)。ちょっとマゾっぽい心優しい若住職も萌え。この二人が幼なじみでよく絡むのもちょっと萌え←そういう角度で本を読むなとあれほど以下略。 - 記憶とムカデ - 2003年06月07日(土) 今、「嘘をつく記憶」という本を読んでます。 犯罪事件の目撃者証言について、記憶とはどういうメカニズムなのか、人間はいかにして記憶するか、またどのように記憶は変容するのかということを研究した本。 人間の記憶は非常に複雑で、コンマ7秒で消失する知覚記憶から生涯忘れない長期記憶まで、色々なプロセスでもって実行されるものらしいです。非常に面白い。 絶えず人間が実行している無意識の機能というのはスゴイものです。 面白いと思ったのは、そう言う研究者の人たちも、記憶機能をフル回転で研究しているのに、その記憶を自分がどのように実行しているのかが分からなくて研究しているわけです。 アシモの開発の方々もそうですね。自分がどうやって歩いているのかよく分かってなかったわけですよ、人間は。だから研究するわけです。そうして初めてロボットが歩けるようになるわけで。 「自分がどうやって歩いているのか、考え出したら歩けなくなったムカデ」 という話を思い出しました(笑)。研究者の方々はちゃんと歩いているので立派です。 人間の知能はなかなか人間の機能を理解できないでいるのですなあ。 - 久しぶりの図書館 - 2003年06月05日(木) 図書館でルワンダの資料を探してみましたが、案外無いものです。図書館の規模があまり大きくないからかも知れないけど。 学生の頃は毎日のように通った図書館ですが、近年はついでが無いのでとんとご無沙汰。電車賃がかかるもんで。 しかし家の本を読み尽くすとやはり重宝なものです。 小野不由美の「屍鬼」上下巻は重たかった…。←余計なものまで借りてしまいました(笑)。 今日のご本 「漂泊のルワンダ」 吉岡逸夫 - 恐ろしい話 - 2003年06月04日(水) 先日ふと古本屋で見つけた曾野綾子の「部族虐殺」という本で、ほとんど忘れかけていた「ルワンダの大虐殺」について読みました。 この事件が起こったのは1994年の4〜7月、当時世界を駆けめぐった大ニュースだったわけですが、当時ニュースを聞けば聞くほど訳が分からなくなってしまったので、結局自分としてはその後たくさんの大事件の中に埋もれてしまった事件でした。 しかし作家というものはえらいもので、「部族虐殺」にかかれていることが余りにも衝撃的だったため、急にあの事件が「よく知っておくべき事件」となってわたくしの前に立ち上がってきたような気がしたのでした。 3ヶ月で100万人。 ルワンダの首相暗殺(未だ犯人は不明らしい)をきっかけに、各地で同時発生的にフツ族によるツチ族の大虐殺が行われました。四国より少し大きいくらいの国でです。しかもそれは軍隊などの組織によってというより、普通の庶民の手によって行われたのだそうです。殺されたのはそのへんに住む普通の人々、殺したのもその辺の普通の人々。そして穏健派のフツ族も1万人ぐらい殺されました。フツ族とツチ族が結婚している場合、家族に殺すことを強要したとも聞きます。 その後形勢が逆転し、組織されたツチ族が政権を取るや今度は報復をおそれたフツ族が大量の難民となって国外へ流出、これが「ルワンダ難民」問題です。 ルワンダの多数民族フツ族(80パーセント以上)と少数派のツチ族の対立が、歴史の上でも今までにいくつかの虐殺事件を起こしてきたのは確かなようです。しかし、だからといって昨日まで隣人として暮らしてきた人々、通婚も普通に行われていた民族同士で、ある日突然一方的な虐殺が始まるなんてちょっと想像のつかない恐ろしいことです。 もちろんこの事件には非常に複雑な背景があるようです。 旧宗主国の思惑だの経済だの、そりゃもう色々と。わたくしもネットでにわか勉強しましたが、ちょっぴり把握したことが明日には覚えていられないんじゃないかと思うぐらい複雑です。 しかし何より恐ろしいのは、教会が利用されたことではないかと思います。 カトリックが深く浸透しているルワンダでは、皆何かあると教会へ行くのだそうです。だからツチ族の人々は異変が起きると教会へ保護を求めて集まったのです。そうして人が集まったところで、一気に虐殺が行われたケースが多いとか。これは計画的な行動です。しかも、それを行ったのが神父や修道女だったというのは衝撃的です。自ら銃をとって虐殺を行った神父もいたということです。 何が恐ろしいといって、こういう形で信頼が裏切られることほど悲惨なものも少ないように思います。 もちろん、ツチ族を庇った神父も、隣人を殺せと言われて従わずに殺された人々もいたのですが、ツチ族の虐殺に加わった聖職者たちにとって、キリスト教とはなんだったのでしょうか。 中世における魔女裁判の時と同じ心理になるものなのでしょうか。 カトリックの世界でもこれは一大不祥事と見なされたようです。 ルワンダ難民の問題を含めて、この事件の悲惨さを考えると部族対立の解消なんて夢のまた夢のように思われます。家族を残虐に殺害した隣人とともに暮らすのは容易ではないでしょうし。 しかし、ルワンダの人々は本来とても陽気でめげない親しみやすい人たちだということです。そんな人々が何故このような事件を起こしたのか。「普通の人々」が殺戮の狂気にとらわれる時。それは考えておかなければならない事のような気がして、明日図書館へ行こうと思っています。 - ムカデ大発生中 - 2003年06月02日(月) 春先になり気温が上がって参りますと、我が家ではムカデが姿を現しはじめます。温暖なる気候、木造一軒家築70年くらいという好条件のもと、今年も10センチほどのご立派な百足たちがごそごそと這い回っております。 大体二日か三日に一度くらいは出くわしますね。 わたくしは大抵の虫は平気なのですが、百足だけはキケンなのでただちに排除するようにしています。寝てる間に首でも噛まれたらえらいことですから。 まあ今までのところ、誰もまともに噛まれてはいないのですが。(楊枝くらいの幼虫に噛まれたことならあります) しかしうちのおさな猫みどりたんは、未だ百足の恐ろしさを知らず。 百足を見つけると追い回すので非常に心配です。いつか痛い目見るぞ。 さて、先日千葉まで人間椅子のライヴを見に行って参りました。家からだと2時間くらいかかります。電車に揺られて、会場で足踏みして暴れまして、疲れた足をさすりながら帰宅。 そして玄関で靴を脱ぎますと、何やら左足の靴下の先に異物が。 よく見ればそれはぺしゃんこになった百足の死骸ではありませんか。 どうやら、靴の中に入っているのに気づかず靴を履き、千葉まで行って帰ってきてしまったようです。なんと哀れな百足でしょうか。 靴を履いた時点ではすでに死んでいたものと思われます。そうでなければいくらなんでもただでは済まないでしょう。 砂漠では靴を履く際によく振ること、サソリが入っていることがあるからなどという話は聞きますが、我が家でもどうやら靴は履く前に振らねばならないようです。 -
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