2008年08月06日(水) |
パレットにまぜたあの色と。 |
そこら中が雷雨なのに ぽっかりと忘れられたみたいにひとしずくも 雨のこなかった夜…が、おわる。 空が明るんで けども遠くには澄まないで。
鮫の肌いろを濃くしたみたいな鈍い不透明 パレットに絵の具をまぜていた、 ふとできた、「失敗色のそらやうみの色」みたいに。
しずかにする、ということをあんまり覚えてくれないからだが 自分勝手にいたみとネツをくりだすから あたし この朝のやってくるのをずいぶん毎日のように ながめている気がします。 したしい朝とか そっけないのとか やさしいのも 厳しい目をしてるのも
「うまれてはじめて焼き付けた夜明けはどこまでしみわたりすきとほってぼくを 染め上げるような、ただただあおいあおい緻密な水の器のようだった」
まだ覚えてる。 いつまで覚えてる。
熱、下がれなぁ。 そんな勝手をおもいながら 今日が来るのをみる…… なにをしても、どうしても 破られていく夜の箱
できることなら今日があんまり痛くありませんように
……自分勝手。 三時間半がたったら、 だまって祈ろう なにもしらなくても よそものでも ほんの少しだけ…少しだけ いつのまにか胸に溜まった苦しいようなこのかたまりを だまって飛ばそう…
蝉が鳴いてる。
八月六日、早朝
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