耳鳴りおやじの日記
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2004年09月19日(日) |
文魂理才、理魂文才... |
同志社で文理融合の学会があったらしい...
そこで、村上さんという先生が、”文魂理才”という事を言っていた..
”文系固有の精神を持って、理系の研究方法を活用すること”
これを”データサイエンス”と呼んでいた..
理魂文才という、逆ももちろんあると思う..
これは面白いなと感じた..
だいたい、文と理の壁は人間が作った壁である,,学問領域も同じだ..
じゃあ、なぜ、そこに壁が出来るか?それはつきるところ、人間関係、派閥だ..
文系の先生は理系の先生が嫌で、理系の先生は文系の先生が嫌である..
そう感じる理由はどちらも同じだ、それぞれでまとまりたいからである..
ばかばかしくて、話にもならない...
たとえば、最近、話題の”大学生に朝食を”っていうのも、文系の切り口と理系の切り口で、しっかりやったらいいのに、そもそも朝食を食っていない連中ばかりだから、興味がない..
だから、本当は朝食を食べさせるという家庭環境が、成績に関係するかもしれないのに、何もしないから、”成績が良い子は朝食を食べている”という”短絡的な”発想で天下の京都大学でも、朝食料金をタダにして学生に食べさせている..
日本の大学はどうでもよいことは、どうでもよく進められているというわけだ..
こんな日本に誰がした?
学会といっても、あまり発表は聞かず、いろいろな人と話していたが、その内容は最近の大学事情である...
H大学では、教授になると200万程度つくようだが、Wさんが教授に成る年に独法化され、それはなくなったそうだ..
そして、驚くべき事にほとんど研究費がなく、科研費がとれないと研究ができない状態である...ひとりならまだしも、学生を抱えては辛い状態で、なんと、今回の学会は自費出張だということだ..
教授が学会に自費出張って..?
そして、ほとんどの先生の研究費が出張費込みで50万程度..教育費は雀の涙くらいしかないという..
10人以上の国立公立私立の先生に事情を聞いて、”居心地が良い”と応えたのは1人しかいなかった..その先生は私立の先生だ..
要は、大学全体で評価されるかどうかよりも、自分の所属する大学で、評価されることが、求められて来る気がする..
大変な時代と痛感した学会でもあった..
学会から帰ってきた...
ホント疲れた..普通学会では寝るのだが..いろんな人としゃべりすぎて 寝る暇がなかった..
ひさしぶりに出た学会であったが、決して廃れていることはなく、むしろ盛況だった..
非常に刺激を受けたのが、若手のエネルギーだった..あるセッションは、座長が若く、発表者も平均年齢30だった..しかし、研究レベルは学会の中でも極めて高かった..しかも学振だ..
たまたま、若手の座長と前の日に飲んだので、知り合いになった関係で
”かならず、質問してください、しないとあてますからね”
...と、いつも僕が学生に言っていることを言われた....むむ
そのセッションで感じたことは、それぞれが既存の組織や考え方にすがっているわけではないということだ..自分でブレークスルーする方法を見つけ、実行している..チャレンジャーであることだ..
これからの可能性を感じた..
若手のエネルギーを受けてリフレッシュしたおやじでした...
2004年09月12日(日) |
教職取っても先生になれない? |
大変なことになりそうだ!
文科省の説明によると、教員になるためには教職の単位とは別に2年間の専門職大学院に通わなくてはいけないことになる..
これはおそらく、大きな波紋を呼ぶだろう!
たとえば、教員養成系大学(または学部)では、卒論を指導した教員と大学院の教授が全く別になり、学部で基礎研究をしていた学生は、大学院で実践研究をすることになるからだ..
通常は学部と大学院一貫教育で研究を進めるものだが、その常識が覆される..
また、現在では教職の単位さえとれば、教員免許状はもらえたので、教員養成機関がないところでも教員になれたが、教員になるためには専門職大学院に行かなければならないことになり、負担は増えることになる..
ただ、悪いことかというと理念的にはいいのかもしれない..本当に教員になりたい人が、大学院に進み、実践研究を行うのだから..
大変な世の中になってきた..
セカチューにはやられた..
悲しい話であるが、それ以上に脚本がうまい..
堤さんには脱帽だ..
しかし、10代にしてこの世を去る人は決して少なくないのだろう..
自分が不治の病におかされている人は、おそらくまともにこのドラマをみれないと思う..
残された人は、亡くなった人に辿り着くことはできないけど、生きて頑張り続けることで、亡くなった人を思うことができる..
ちょっと違うかなあ..
同じ大学の別分野のM先生と話していたら、全く同じようなことに対して興味を持っていることがわかった..
ただ、実験系は同じでも、求める物が違っている..興味の方向性が違うのだ..面白い物だ..
そして、M先生は自分のスタンスを強く持っている気がした..自分はこういう研究をする、というはっきりしたものを持っている..
H先生はいるものの、基本的には違う実験系なので自分で工夫しながら、実験系をつくり、学生を指導しながら試行錯誤して行っている..
アメリカでは、研究室間の壁があまりないのか、他の研究室にある物は買わないようである..みんな共有して使っている..お金はポスドクを雇ったり、人件費に使っているようだ..
日本は研究室、研究者間の壁がありすぎるのかもしれない..もっと共有してできることがたくさんあるに違いない..
研究室ですべてを揃えてお山の大将になるのも良いが、他に使えるところがあるなら、無駄な事に思える..
もっと視野を広げ、使える技術が近くにあるのではないか..そういう視点で回りを見渡そう..がんこなおやじさん!
いきなり、視界の横がちらちらしはじめた..右も左もだ..
これはやばいと思って、眼科に行ったが特に問題ない..一時的な脳神経脳血流量の問題だろう..
無理のできない体になってきている..前日に少し無理をして実験したこと、睡眠時間が短かったのが原因だろう..素直な体になっている..
老化してくると積極的に体調管理しないと、フル回転で仕事ができなくなる..体調管理で特に重要だと思われるのが、睡眠だ..食事、運動も大切だが、どれだけ、質の良い睡眠がとれるかで次の日が決まる..気がする..
耳を悪くしてから、何かあるとすぐ、休養を取ることにしている..良い機会だからだ..そのためにも元気なときにはできるだけフル回転する..
フル回転する年でもないかあ..ぼちぼちというのがいいのかも..
これからは、ぼちぼちおやじに名前を変えようかな..
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