耳鳴りおやじの日記
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...学会の準備に加え、実験、研究発表会担当...しんどい...
...大学院の学生が、論文受理...良かった...
久しぶりに実験棟の屋上に上る...この場所は癒しのスペースだ...
...実験をして結果を出すこと、そして出し続けることはそう簡単ではない...
...しかも、業績がないと就職できないとか、学位取得できないとか、そんなプレッシャーがあると、さらに苦しい...
...だから、この屋上という場所は必要だ...特に夕暮れ時は綺麗な夕日を見てたそがれる...
...苦しければ苦しいほど、この場所は癒してくれる..そんな場所である...
...おやじがたそがれていると、疲れた学生が上がってくる...中国人留学生...ゴスロリ学生...それぞれいろいろあるのだろう...
...この屋上からは昔住んでいた場所が見渡せる...いろいろな思いがあるわけだ...ひとことではなかなか言い表せない...
...黄昏おやじは夕日を見よう...そして、叫ぼう...
”夕日のばかやろう!”...?????
2005年11月01日(火) |
学位、人材、甘さ... |
...どうも、最近、枯れすぎている...秋だからか...
...そういえば、この前の宴会でいろいろな人と話したときに、その話題の中に”学位”の話が出てきた...
...大学の先生というのは不思議なもので”学位”に関して特別な感情を持つ...それだけ、大学の中では大切な事なのかもしれないが...
”学位をとってどう?”K先生...どうって?
”博士だからねえ”って別のK先生...
...露骨に”博士も業績もあるのになぜ昇進しないのですか”と聞いてくるT先生...
...どうして、関係ない飲み会でそういう話になるのかなあ...と思いつつ、まだ、話題に出せる先生は余裕があるのかも...
...そういえば、私が学位をとるきっかけを与えたくれたT先生が、とうとうというか、やっぱりというか、意外というか、他の大学に移ることになったらしい...なんとなく寂しい...
...昨日、例のフジテレビの買収で”ホワイトナイト”で活躍した北尾氏が会社の価値は”顧客価値、人材価値、株主価値”の総和だと言っていたが、大学も同じかもしれない...
...昨今の大学はいい学生を育てるという顧客価値が先行しすぎて、優秀な教員の流失に関しては意識を向けていない気がする...株主はいないが、大学の株主とは世の中の親御さんの意識かもしれない...これに関してはかなり慎重に対応している...
...”大学の先生は甘い”という某Hさん...
...”学位を持ち、素晴らしい業績を上げているのも、お世話になっているこの大学のためですよ”
”あま〜い!”...そんな甘さにあまえていたら、大学はいつしか潰れてしまう...
...長文は疲れた...
...やはり、この時期は涼しくて過ごしやすい... ...昨日は福祉活動...なかなか盛り上がる...
...そのあと、飲み会があり、飲むつもりはなかったが、飲んでしまった...こういう会は、あまりお会いできない先生と話ができるので、嬉しい限りだ...
...O先生もそのひとりで、ゆっくりとお話しできた...女性蔑視かもしれないが、フェミニストのばりばり女性研究者よりも、華麗で物腰やわらかいタイプの女性研究者の方が、成功している気がする...私の知り合いの東大出身者もそうだ...女性の立場がどうのこうのと言うことを気にするよりも、他人にとらわれず、自分らしく、研究大好き一直線の性格の方が結局、好感が持てるからかもしれない...
...今日の新聞に”都市部に近い教育、医師養成系が地元枠を拡大”との記事...しかし、本当に必要なのは都市部から遠い大学の地元枠拡大ではないのか?受験者数が減少している地方大学にとって地元枠拡大はさらに入学者のレベルを下げる結果になる...という思惑があるのかも...
...または、大都市部の地元枠を設けると、地方から受けに来る学生が地方に残りやすくなると言う効果も期待しているのかも...
...食欲の秋、思惑の秋、黄昏の秋である...
...いやはや、仕事は疲れる...この時期、学祭だがなかなかいいタイミングである...
...おやじになると、言葉やギャグが古すぎて今時の学生さんに通じなくなってくるが、だんだん、それが身に染みてきた...
...昨日も”金太郎飴”の話題で場を盛り上げようとしたが、逆にもりさがってしまう...
...そうやっておやじ教員はばかにされ、なめられるのかもしれないが...
...しかし、最近、教員に対する処分が厳しくなっている...
”ビール工場に生徒を連れていって、ビールを飲んだ校長を処分” ”校庭を車で乗り回した教員を処分”
...なんか、処分のために、理由をつけているようだ... いいんじゃないの、こんな理由...
だんだん、理由がエスカレートして
”英語の発音が悪い教員を処分” ”腹が出ている体育教員を処分”
...最近のお受験校では、高級感が顕著なので..
”バーゲンのスーツを着ていた教員を処分” ”3日以上、同じ靴を履いていた教員を処分” ”F4に暴言を吐いた教員を処分(花よりだんごバージョン)”
なんて事になってくるかも...
...ところで、最近では金太郎飴は誰かの顔をオリジナルで作ってくれるらしい...切っても切っても”おやじ顔”では
”なめようにも、なめられまい”...教員もおやじの一部である...
2005年10月28日(金) |
授業で覚えていること |
...PCRが2度増えない...おかしい...これはどうもじっくりやらなくてはいけないか...もうすぐ、研究発表会なのに...
...昨日は講義だった...今はあまり思わないのだが、若いときに講義をやると、
”なぜ、私はこの教壇で話をしているのか”
...どうも、聞き手のイメージしかないので、そんなことを感じていた..しかし、おやじになると、そんなイメージも消えてしまう...
...当然のことかもしれないが、おやじ度が増すにつれ、学生が子供に見えてくる...いずれ、自分の子供が大学生になると、さらに子供に見えるんだろうなあ...と感じる...
...自分が学生の時、面白い授業って何だろうか...と思うと思い出せない...教員の雑談で”昔は給料の振り込みはなく、おやじは尊敬されていた...振り込みになってから、おやじの威厳は失墜した”ということだけ覚えている... ...ただ、もうひとつ、?教授が”面白い事には2つあり、うわべだけで面白いことと、知れば知るほど面白くなることがある”と言っていたことは 覚えている..この言葉はおやじになり、研究をやればやるほど、その意味が深まる...さすがである...
...まあ、研究職にもついているし、おやじになって、おやじの威厳をなんとか取り戻さなくてはという気になっているから、やはり、学生の時の教員の言葉って影響を与えるものである...
...なんか、潜在意識を掘り起こされた感じだ...おやじの誇りは”あの”先生だったとは、ショック....
2005年10月26日(水) |
さみしいおやじ... |
...昨日、家に帰ると長男がいない...学校で1泊のキャンプらしい..
...長男は障害持ちで、それでもなんとか参加できることは望ましいが、やはり、家族がひとりいなくなるとおやじとしてはさみしい...
”幽霊でもいいから毎日出てきて欲しい”
...尼崎の脱線事故で息子を亡くした父が話した言葉だが胸に染みる...子供が連れ去られたり、亡くなったりすることは家族にとって言葉にならないくらいのショックを与える...
...こういうのはやはり、独身の時には感じなかったことだ...家族を持っておやじになって初めて感じる感情である...
...家族が一時的に居なくなると、おやじは眠れなくなる...少なくても私の回りは100%そうである...一度、某番組のなんたらスクープに出してみようか...
....小さな実験室を作った...この設備でできることは大体やってしまった...
...どろどろした実験を経験した私にとってはあまりたいしたことではないが、ふと、これを誰かに教える事を考えてみた...
...それはとてつもなく大変な事だ..設備があり、マニュアルがあり、多くの研究費がある...それでもなかなかできないと感じる...改めて15年前にわけのわからない私に実験を教えてくれたS先生に感謝したいと感じた...
...半分、職人芸みたいなところがあり、おそらく実験はできるようになってもデータが出るようになるまでには毎日実験して3年はかかる、と感じた...その期間、教え続けるのは、かなり大変かも...
...しかし、面白い世界だ...とにかく、わくわくする...研究するにはこういう感覚が必要なのかもしれないが、もとの研究分野に戻るとそういう気持ちになれるか、不安でもある...
...実験を失敗しても、どの過程で間違っているか、予想がつくというか、実験途中で、結果はこうなってこうしっぱいするかもしれないが、ひとまずやろうと思って、失敗をある程度想定してやっているところもある...
...どんなに実験が上手くいっても結果がしょうもないと論文にならない世界...だから、あまり結果を考えなくなった...結果は神のみぞ知る...埋蔵金を探っている感覚に陥る...
...というわけで、今日もぼちぼち行きましょうか...
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