恋文
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群青色の 空の下を歩く
風は すこし 冷たい
はやく 家に帰ろう
この空は 暗いけれど
向こうの山裾に ぽっかりと 明るいひかり 降りてきている
夕暮れの歩道を 急ぎ足で 歩いてゆく
知らないひとの 知らない生活
少し 重ね合わせてみる
日の傾きと 雲の翳りと
向こうの山も 見えなくなった
町の灯が ゆらゆら 揺れているような
夜の湿った空気
あすは 雨になるだろう
野の花を 揺らす 風も 暖かい
一日は いつも 同じ長さなのだろうか
いぶかりつつ 迎える 夜
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