雨の音を聴いたり風の音を聴いたり虫の声がまじってそれもいい
みんな生姜の香りのように潔く清々しくなりなさい
どうしたらこの時代から逃れることができるかと考える日々
世界はねじれ赴きたいところは陽炎のなかのようにゆがんでゆく
知らない人たちのあいだ足早に歩いてゆく夕暮れの街
夜窓を開けておこう虫も人も同じ音のなか
もう空は薄暗い生暖かい風が浸食するビルの明かりが滲む