一日をやり過ごす風で ぱたん と扉が閉じたように暗くなる
夜の匂いのなかに眠くなる目覚めはきっと遠い
雨の匂いを辿っているしぶきに濡れる
街路の金木犀が咲き始めていたそろそろ彼岸花が咲いているだろうか曇り空の一日に風が吹く
ただの静かな夜であるカーテンが風でふくらんだりしぼんだり音は静かにはいってくる
たやすく結ぼれるけれど解けない
雨の飛沫のカーテンの向こう側なんにもないだろう