雪になるという暗くなってゆく空の色
消防車のサイレンが聞こえるこんな平和な夜なのに
灰色は空ばかりではなくて景色の途中から灰色の壁のようだった濡れた町並みを見ていた
すりガラスを通してみているような山のかたち
暗い廊下を渡る怖い夢のあと
蛍光灯のひかりの下 ブラシにからみ取られた 髪を取る
なにもなくてもきしむ 気づかないうちにすこしづつ動いている