広告塔の光が鮮やかになってゆく冷たい風
花がたくさん開く山がいろんな色になる
おなかいっぱいでねむりますころんところがりますまぶたがおもくなってきますおやすみなさい
花が咲くゆっくり歩きたいけれど風が背を押す
ミモザの黄色まだ歩く前の娘を抱いて座っていた公園を思い出す
お皿のような月がそらの真ん中夕暮れがどんどん濃くなる
降っていない空のしたの傘のかずかず息のなかに入ってくる水のにおい