月食の空というも暗いまま虫の声ひんやりする
きんもくせいの香りが漂っているすっかり秋の夕方になる
木々はゆっくり揺れ川面は もっとせわしないでもゆっくりと流れてゆく時間
風と雨音が心地よくて眠りに落ちる
昼下がりの列車のなかはうとうとしそうな
階段をとんとん 降りる弾んだり転がったり止まってしまったりそんな姿が浮かんだ
どこにいても異郷のような朝の風景