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エンピツユニオン



読んでね。
『影のオンブリア』
(パトリシア・A・マキリップ)


冒頭の抜粋(英語)
レビューリンク

2004年05月07日(金)
The Stones Are Hatching(ジェラルディン・マコーリアン)@2/18章

●読書中:The Stones Are Hatching(Geraldine McCaughrean)@2/18章
ジェラルディン・マコーリアンの未翻訳本を読み始める。カンタベリーのクライストチャーチ・カレッジ卒の英国の女性作家。日本では1989年ガーディアン賞受賞作のA pack of lies『不思議を売る男』というタイトルで翻訳されている。で、このThe Stones Are Hatchingという本も、実はデイヴィット・ワイアットさんの表紙つながりで知って買ったのだ。
本文の前にこんな文章が。「この本に出てくる生物、脅威、伝説、魔法はすべて、ごく最近までヨーロッパキリスト教社会に生きる一般の人々に、真実として受け入れられていたものである」・・・なるほど。ここでカンタベリーのクライストチャーチ・カレッジ卒、というのを思い出して妙に納得。さて、内容は・・・冒頭からなんだか変な話。

姉と二人暮しの少年Phelim君(11才)は「幽霊ねこ」を飼っている。姿を見たことはないけれど、毎晩皿に牛乳を入れておくと、翌朝には必ずなくなっている・・・。最初こそ不気味に思っておびえたPhelim君だが、いつのまにか「幽霊ねこ」に牛乳をやることが、机を拭いたり、ブラシを洗ったり、ストーブを掃除するのと同じような、寝る前の習慣になっていった。姉が出かけて一人で留守番をしていたある日のこと。Phelim君の前に"Domovoy"(ドモヴォイ 妖怪精霊?)と名乗るモノが現れ、"You are the one. You must go. You must stop the Worm waking. You must save us."と宣言するなり、「役目を果たすまで帰ってくるな!」とばかりにPhelim君は家から放り出されてしまう。

・・・なんじゃこりゃ(^^; Domovoyは家か土地に憑く聖霊か何かなのかな? "The Worm"とは、Phelim君の国の地下に眠るという巨大な怪物?らしい。地上の人間の戦争や悪い行いに刺激されて、眠りから目覚めるとか。
*Geraldine McCaughreanで洋書検索



2004年05月06日(木)
剣の輪舞(エレン・カシュナー)読了

●読了:Swordspoint(Ellen Kushner)
翻訳≫『剣の輪舞』ハヤカワ文庫FT
冒頭を読んでみる(Chapter 1)
西洋風時代劇、権力闘争が主なテーマの剣豪の話だった。和ものに例えると池波正太郎・司馬遼太郎・藤沢周平あたりのイメージが近いような。なかなか面白かったけど、私が求めていたものではなかったって感じ。「著者の覚え書き」によると、この話の舞台である架空の町は色々な場所のイメージが混ざっているそう。シェイクスピアのロンドン、ジョージェット・ヘイヤーのパリ、デイモン・ラニアンが描いたニューヨーク。そして、作者エレン・カシュナーが当時住んでいたニューヨークのコロンビア大学近くの安アパート、犯罪者と芸術家と移民者と学者がみんな隣り合わせで暮らしていた活気にあふれた、混沌とした町がモデルになっているそう。
主に描かれるのはその町の貴族たちの権力闘争。誰が市長(?)になりたがっているとか、誰が誰の味方で敵だとか、誰が誰の愛人で、昔の愛人は誰だとか、そんな話が延々と続く。その合間に、下町のスラム街に住む剣士リチャードと、その愛人アレクの生活の様子が、町の風俗と絡めてチラリチラリと描かれる。リチャードたちは徐々に貴族たちの権力闘争に巻き込まれていく。この連綿と描かれる権力闘争のあたりをどう思うかは、完全に好き嫌いの問題だろうな。

良かったのは、町の風俗がわりと詳しく描かれてリアルなところと、リチャードとアレクの生活の様子や2人のやり取り。私としてはさらにもう少しアレクとリチャードを詳しく描いて欲しかったけど(ちなみにLeonさんレビューの"特定の方面"という言い回しに、腹がよじれるほど爆笑してしまったのは秘密です)。
それから、文章の描写が細かくて色彩豊かなところが良かった。たぶん作者の頭の中にはフルカラーの確固としたイメージがあって、それを文字にそのまま流し込んだような文章だと思った。

なお、このPBには表題作"Swordspoint"(剣の輪舞)以外に、3つの短編が収録されている。1話目の"The Swordsman Whose Name Was Not Death"はリヴァーサイドを舞台にした「小さな話その1」、リチャードが少年になりすました女性剣士と対決する話。アレクの家族の話が少し出てくる。2話目の"Red-Cloak"も、同じく「小さな話その2」。やはりリチャードが謎の男と剣で対決する話だ。3つめの話"The Death of the Duke"は、よくわからなかったんだけど、変わり者の公爵の死にまつわる話? 3つともザッと読み流しただけなので、全然間違ってるかも。
*ジョージェット・ヘイヤー : Georgette Heyer,1902?-1974 英国人、歴史小説・ロマンス小説の作家
*デイモン・ラニアン : Damon Runyon,1880-1946 米国人。新聞記者をするかたわら、ニューヨーク、マンハッタンを舞台にした小説を描いた。

●買った
ダ・ヴィンチ6月号 ¥450



2004年05月05日(水)

◎5月3日〜5日 京都旅行のため留守にします。
久しぶりの京都は、以前にも増して賑やかになっていたような。1日目はトロッコ列車と保津川下りを満喫。スプラッシュマウンテンなんてメじゃないって感じ(当たり前) 
2日目は雨の中、金閣寺と竜安寺へ。竜安寺の石庭は全世界的に人気があることが発覚(私が行った中では竜安寺が一番"万国旗"だった)。修学旅行で行ったときは分からなくて何とも思わなかったけど、確かにあの不思議な庭はなにか禅問答でもしているような気持ちになるな・・・。あの鄙びた土壁。じっと眺めてたら砂利が波打って見えて驚いてしまった。それから四条通の錦市場などでお買い物。
3日目は天気が良かったので東山辺りをうろうろ。清水寺から三年坂、二年坂、八坂神社、祇園でお買い物。バスに乗って銀閣寺へ。同志社大と北白川にも・・・なるほど、けっこう離れてるのね。火村先生が車で出勤するわけだわ。



2004年05月02日(日)
エラゴン 遺志を継ぐ者 : ドラゴンライダー (1)(クリストファー・パオリーニ)読了

●読了:『エラゴン 遺志を継ぐ者 : ドラゴンライダー (1)』(クリストファー・パオリーニ)
昨日の続きの感想。なかなかおもしろかった。全体的に、すごく男の子の本だなぁ・・・という印象。冒頭ではただの貧乏な田舎の少年だったエラゴンが、ドラゴンライダーとして成長していく英雄譚。残虐な王が治める王国の端カーヴァーホールに住む貧乏な家の少年エラゴンが、家に食べ物がなくて自分で山に分け入って狩りをしている最中に偶然ドラゴンの卵を見つけたことから、エルフ、ドワーフをも巻き込んだ大陸規模の戦いの台風の目になっていく話。
本当、男の子の話だよなぁ。面白かったけど、鍛えられて段々強くなっていくエラゴンは確かに頼もしいけど、でも冒頭の純朴な田舎の少年エラゴンも可愛かったんだけど・・・(笑)イエイエ、ゴホンゴホン。シリーズものの1作目なので、2作目も(出版されたら図書館で借りて)読んでみよう。これからのエラゴンの旅の幸運を祈って。
翻訳はサフィラ(=ドラゴンの名前)とエラゴンの言葉遣いが気になった。サフィラの言葉がデスマス調で、エラゴンが普通の喋り言葉なので、なんだか主従関係っぽいのが・・・。原文を読んでないのでわからないけど、もっと対等な口調で訳した方が私のイメージには合っていたかも。私的にはサフィラはエラゴンの「お姉さん」というか「姐さん」っぽいイメージなのよね。特に後半の彼女はエラゴンを導く役割なのだし、それにサフィラって実はかなり我侭で女王様でお転婆な性格してない? 好きだなぁ、こういうキャラ。
まぁ、このあたりはドラゴンは人間が従えるもの? みたいな、西洋風な考え方と関係があるのかもしれない。ドラゴンがハッキリと「動物」として描かれていて、神秘性が漂っていないのが、非常に西洋人の書いたドラゴンらしいし。もしこれが日本人や中国人が描いた話だったら、同じストーリーでも龍のキャラクターや人間との関係がまったく違っていただろう。
さて次は、これまた入手済みの『ライオンボーイ : 消えた両親の謎』(ジズー・コーダー)だぞ、っと。

●買った本@ブックオフ 和書1冊¥350
『おちゃっぴい : 江戸前浮世気質』(宇江佐真理)
 以前、図書館で借りて読んだら面白かったので買ってみた。≫感想はこちら

▲BSハイビジョン日曜シネマ ロード・オブ・ザ・リング 特別編
見ました! SEEがBSでテレビ放映されると聞いてチェックしてたもの。SEEは始めて見た。もう感動〜。あちこちエピソードが加わってて・・・なるほどねぇ。



2004年05月01日(土)
エラゴン 遺志を継ぐ者 : ドラゴンライダー (1)(クリストファー・パオリーニ)

●読書中:『エラゴン 遺志を継ぐ者 : ドラゴンライダー (1)』(クリストファー・パオリーニ)
原書:Eragon: Inheritance, Book I (Christopher Paolini)
Book Description
少年とドラゴンが繰り広げる冒険の世界――。森でぴかぴかの青い石を見つけたエラゴンは、貧しい農家の子どもにとって、たいそうな拾い物だと思った。おそらく、家族がこの冬をしのげるだけの肉が買えるだろう。ところが、石からドラゴンが孵(かえ)ると、エラゴンは、帝国と同じくらい長い歴史を持つ遺産を偶然発見したことに気づく。エラゴンの平凡な生活は一夜にして壊れ、彼は、運命と魔法、権力という新しい冒険の世界に押しこまれる。そして、古い剣と、道案内をしてくれる老いた語り部の助言だけをたよりに、エラゴンと生まれたばかりのドラゴンは、途方もない邪心を持った王が支配する帝国の、危険で野蛮な領域に足を踏み入れなくてはならなくなる。エラゴンは、伝説のドラゴンライダーのマントを手に入れることができるのか? 帝国の運命は、彼の手にゆだねられるのだった…。


今、半分道中。感想は読み終わったら改めて書くけど、とりあえず第一印象。
この本はエラゴン少年がガンダルフみたいなじっさまとドラゴンと一緒に旅をする話だった。なかなか面白いかな。でもこれ、原書で読まなくて良かった・・・。こんな暗い話、英語で何日もかけて延々と読んでたら気がめいって、「嫌ーっ!」「面白くないーっ!」とか叫んでたと思う(^^; やっぱり本にはふさわしい読書スピードがある。話の舞台として描かれる国の山や谷や草原など大自然がリアルなのは、作者がモンタナ州の大自然の中で育って今もそこで暮らしている、というところから来ているらしい。村や町が出てきても、ごく短い間通りすぎるだけ。ドラゴンが卵から生まれる場面は面白かった。宝石を拾ったと思ったら、突然固い石が割れて、中から小さなドラゴンが・・・! 事前知識ナシで読んだから、ここではビックリしてしまった。
でも私的には、この本が「ハリポタを越えるファンタジー」かどうかは疑問。だって、あれってNYタイムズベストセラーでハリポタを抜いたってのが根拠なんでしょ? ただ順位を抜いたってだけならレモニー・スニケットの『不幸シリーズ』だって何度も抜いてるじゃない。