
|
 |
2004年07月07日(水) ■ |
 |
どすこい(安)(京極夏彦)読了 |
 |
●読了:どすこい(安)(京極夏彦)
「地響きがする―と思って戴きたい」から始まる力士連作小説集。ベストセラー小説の数々を「でぶ」一色に塗りつぶす奇怪なお笑いの書、2000年刊「どすこい(仮)」がついにノベルスに! 笑いが炸裂する7話。 ≪収録作品≫ 「四十七人の力士」 新京極夏彦 「パラサイト・デブ」 南極夏彦 「すべてがデブになる」 N極改め月極夏彦 「土俵(リング)・でぶせん」 京塚昌彦 「脂鬼」 京極夏場所 「理油(意味不明)」 京極夏彦 「ウロボロスの基礎代謝」 両国踏四股
なんだか、どの話も不条理で意味不明だけど、面白い。京極さんのお笑い本って意図的な、計算づくのところがスゴイと思う。こうゲラゲラ笑わされてしまうと、「やられた!」って感じがうするんだよね〜。 すごいねぇ・・・行間から汗の匂いがただよって来そうだ。≫感想はこちら
●買った その他¥450 ダ・ヴィンチ8月号 ¥429
|
2004年07月06日(火) ■ |
 |
Hatching Magic(Ann Downer)@5/21章 |
 |
●読書中:Hatching Magic(Ann Downer)@5/21章
≫Excerpt あれ?! この本って、話の舞台がボストンだ! おーー!!いいね、ボストンは私が日本国外で唯一「懐かしい」と思える(ほど知っている)場所なので、ボストンが舞台ってだけでポイントが高い! この本、話の始まりは13世紀の英国だけど、そこから時間の穴を通って、現代の米国マサチューセッツ州ボストンへ飛んできてしまうので、メインの舞台はボストンってことらしい。3章なんて、章タイトルからして「ハーバード・スクエアの魔法使い」だし、ウォールデン湖、ボストン美術館、セイラムにピーボディ・エセックス博物館と、5章まででも次々名所が出てきて楽しい! 著者紹介によると、作者のAnn Downer氏はボストン郊外に在住だとか・・・・・・でしょうね〜〜。
冒頭、1章は13世紀の英国の城。王直属の魔法使いGideonに飼われている飛龍(Wyvern)のWyccaが、卵を生む場所を探して城の中を歩き回っているシーンから始まる。この部屋は暑すぎるし、あちらは隙間風が入る、ここはカビ臭いし、あそこはトイレに近すぎてダメだ・・・。誰にも見つからない、ご主人様のGideonにも見つからないよい場所はないものかしら。困ったWyccaは庭にぽっかりと空いた穴を見つけ、巣作りの場所を求めて飛び込む。Wyccaが飛び込んだのは「時を越える抜け穴(A Rabbit Hole through Time/bolt-hole)」で・・・。
一方、現代ではボストン在住の父子家庭、テオドラ・オグルソープ(娘)とその父アンディにスポットが当る。テオドラ(愛称はドードー Dodo)は、大学教授をしている父が、夏休みに自分を残してラオスのジャングルへ研究のための旅行へ行ってしまうのに怒っていた。親友たちも旅行へ行ってしまったし、長くて退屈なボストンの夏を孤独に過ごすしかないのか・・・。ラオスへ旅立つ父を見送り、オグルソープ家に同居しているナニーのミッコ(Mikko)に連れられて、公園へ出かけるテオドラ。
|
2004年07月03日(土) ■ |
 |
マンガ:DEATH NOTE(1〜2)(大場つぐみ・原作, 小畑健・作画) |
 |
▲マンガ:DEATH NOTE(1) / (2) (大場つぐみ・原作, 小畑健・作画)
 ジャンプに連載中のマンガ。家に転がっていたので、死神ってタイムリーだなと思って読んでみた。へ〜、結構おもしろい。本誌も買おうかなー。死神も変でいいけど、月(ライト)君の突きぬけ具合いが最高。どれだけ頭がいいのかこいつは・・・頭が良いキャラクターは悪人でも善人でももてる、というのは本当かも。月君の場合、ちょっと"バカと天才は紙一重"な感じはするけど(^^; *左の表紙が「月」、右の表紙が「L」。
このノートに名前を書かれた人間は死ぬ…。死神 リュークが人間界に落とした一冊のノート「DEATH NOTE」。ここから、二人の選ばれし者「夜神月」と「L」の壮絶な戦いが始まる!! 自分を追うFBI捜査官の名前を知る事に成功した月は、自らの正義を信じ、FBIに裁きをくだす。一方、月を追うLが遂にその姿を現し、包囲網を狭めていく…。知性と知性がぶつかりあう本格サスペンス!!
●買った本 和書1冊¥540 その他1冊¥530 その男、指揮者につき…(秋月こお)¥514 ろまんが(1)(新井理恵)¥505 マンガ
|
2004年07月02日(金) ■ |
 |
Ascension(Kara Dalkey)@8/16章 |
 |
●読書中:Ascension : Water Trilogy 1(Kara Dalkey)@8/16章
≫Excerpt なかなか面白い。タイトルの"Ascension"は辞書には(上昇;即位)と書いてあるけど、これは話の中に出てくる人魚の国アトランティスでの儀式の名前らしい。
海の底の人魚の国、アトランティス。遠い昔地上にあったというアトランティスには、今や何層にも積み重なった巨大な人魚の国があり、永い発展を続けていた。国を動かす中枢である"Avatar"に空位ができたので、一族(Clan)ごとに代表を選出して、その地位を競う"Ascension"が行われることになった。Bluefin Clanの人魚ニア(Niniane ニニアン 16才)はBluefin Clanからの候補者に選ばれることを切望していた。ニアの祖父Dyonisが"Avatar"をしている関係で、ニアは幼い頃から"Avatar"になりたいと夢みていたのだ。"Avatar"に即位すると"Farworlder"と呼ばれる、遠い海から来たという不思議な能力を持った生命体とペアになって、国の中枢を担うことになる。 ニアは自分と周りの候補者たちの能力から見て、自分が一族の候補者に選ばれるだろうと思っていたが、驚くべきことに代表に選ばれたのは従兄のGarun(17)だった。"Ascension"の試練をくぐり抜けて"Avatar"の地位を獲得するには、高い身体能力と頭脳が必要なのに、学者でおとなしい性格のGarunがふさわしいとは到底思えない。なぜ? ニアが"Avatar"になりたがっているのは祖父Dyonisもよく知っているはずなのにどうして、と納得のいかないニア。 ニアは恋人のCephanに連れられて、国の一番下層にある「監獄」を訪れる。Cephanはここの看守の仕事をするようになったというのだが、そこは誰も行かない、水の流れもよどんだ果てにあり(*1)、唯一ここに拘留されている罪人が元"Avatar"とその"Farworlder"だと知って驚くニア。国の中にこんな場所があったなんて。この国には自分の知らない暗い秘密がある・・・。 両親はそろってGarunの訓練に協力するのに夢中で、ニアのことは忘れられたよう。たまに何か言ってきたかと思えば、ニアのキャリアや、恋人のCephanに文句をつける両親が信じられなかった。両親のスノッブな趣味も本当は理解できない・・・。Bluefin Clanの宮殿の一番上層にある祖父Dyonisの部屋を訪れても(*2)、Dyonisは「ニア、お前にはすまないことをした。お前が"Avatar"になりがっているのはよく知っているが、今回求められている"Avatar"にはGarunのほうが相応しいから、Bluefin Clanの代表は彼になった」と言うばかり。自分になくて、Garunが持っている能力って一体何? そんなもの、あの愚鈍な従兄にあるのかしら? そして"Ascension"の日が近づく。恋人CephanもStingray Clanの代表に選ばれている。Bluefin Clanの誇りと自覚も大事だけど、Garunが"Avatar"になって威張りくさるのを見るくらいだったら、Cephanが選ばれて欲しい、と思うニアだったが・・・。 *1:人魚は新鮮な水の流れがないとえら呼吸ができない *2:DyonisはBluefin Clanの長のような位置にいるらしい。
こんな感じで"Ascension"と人魚の国の様子を描きつつ、Dyonisたち"Avatar"が隠している国の秘密が明らかになっていく。なかなか面白い。人魚の生態や国のことを描くのが主体みたいで、説明する文章がとても多いけど、しっかり設定されてて興味深いし。
|
|