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2004年08月06日(金) ■ |
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Johnny and the Bomb(テリー・プラチェット)読了 / 今昔続百鬼 : 雲(京極夏彦) |
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●読了:Johnny and the Bomb(Terry Pratchett) ≫感想はこちら おもしろかった。3部作の3作目にふさわしい力作だったと思う。
●読書中:今昔続百鬼 : 雲(京極夏彦)
Amazon.co.jp 京極堂こと中禅寺秋彦が活躍する妖怪シリーズに脇役として登場した在野の民俗学者、多々良勝五郎。本書は、相棒の沼上と共に伝説蒐集の旅をする多々良先生の活躍を描いた冒険ミステリー。「寸詰まりの菊池寛」ような風体の多々良先生の傍若無人な振る舞いと、それにいつも腹を立てている沼上とのでこぼこコンビぶりが笑えるコメディータッチの短編集だ。書斎派の京極堂の物語と一味違うのは、フィールドワークを専門とする多々良先生だけに、日本各地の妖怪スポットが多数登場する点。・・・(後略)・・・ 収録作品:「岸涯小僧」「泥田坊」「手の目」「古庫裏婆」
1話目「岸涯小僧(がんぎこぞう)」読了。 【妖怪シリーズ】にも脇役として出てきた妖怪研究家の多々良五郎先生と、その相棒の沼上をメインにした妖怪短編集。最初の話は山梨県の山奥で遭遇した岸涯小僧(がんぎこぞう)、河童の一種の妖怪にまつわる事件。最初はしばらく語り手・沼上の口から多々良センセイとの出会いが語られ、続いて山梨へ行くことになったのかの経緯へと続く。
話はおもしろい。妖怪に絡めて奇怪な事件が語られるのは、京極師匠のお得意だ。けど、これキャラクターがイヤだ! もう、最初の行から「俺はその時、相当頭に来ていた」なんて言ってくれて、最後まで延々怒りっぱなしの沼上には驚き呆れるばかり。その上、この多々良センセイ! もう、何とかしてくれ! なんなんだこの変人は。メチャクチャ押しが強くて、迷惑すぎ!
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2004年08月05日(木) ■ |
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Johnny and the Bomb(テリー・プラチェット)@7/13章 |
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●読書中:Johnny and the Bomb(Terry Pratchett)@7/13章
半分くらいまで。 ジョニー・マックスウェルシリーズ3作目、ストーリーはプラチェット版バック・トゥ・ザ・フューチャーで、少年少女の冒険もの。つまり、悪ガキどもが過去から現在を飛び回って引っ掻き回す話だ。ジョニーとおなじみの友人たち、Wobbler、Yo-less、Bigmacに加えて、今回はKirstyという女の子が仲間に加わる。これがまたスゴイ子なんだが・・・。(^^; ジョニーたち4人組はある日、昔からジョニーたちの街に出没するミセス・タキオンと呼ばれる浮浪者の女性が、路地裏に倒れているのを見つける。急いで救急車を呼んだジョニーたちだったが、ミセス・タキオンの荷物を載せたカート(ショッピングカートを補強したようなもの?)が道端に投げ出されているのを見て途方に暮れる、しかたなくジョニーが自宅の倉庫に保管しておこう、ということになる。
▲メモ Diana Wynne Jones Search / 石猫文書館 こんなサイトがあったとは知らなかった。DWJ考察系?情報系? クレストマンシー人名辞典がすごい。
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2004年08月04日(水) ■ |
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お母さんは「赤毛のアン」が大好き(吉野朔実) / 花の魔法、白のドラゴン |
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●読了:お母さんは「赤毛のアン」が大好き(吉野朔実)角川文庫
アンテナリンク先のどこか数ヶ所で見かけて、面白そうなので図書館で借りてみた。かる〜く読める、本についてのエッセイマンガ。 吉野朔実氏とはあまり本の趣味が合いそうもないけど、本に対する軽妙かつ貪欲な姿勢は好き。エンターテイメント、ミステリーからバリバリの文学書まで、わりと名の通った本をネタにしている。知らない本でも内容紹介がちゃんとあって、その上で笑わせてくれるので「読んだ人にだけわかる」という風でもない。 カフカの『変身』の話なんて鋭い! そうそうそう、あの話も謎が多いんだよね。主人公が変身した虫がどんな姿形をしてるか、これと同じことをドイツ文学史の授業で聞いたことがあるのを思い出した。原文を読みながらドーム型だの、足が沢山あってどうのと解読したなぁ。標題作の「お母さんは『赤毛のアン』が大好き」は面白かった。興味を持った人は、まずこれだけ本屋さんで立ち読みしてみるといいかも。角川文庫だからありそうだし。しかし「アン子」はないだろう(^^; ・・・せめて「杏(アン)」とか、「杏子」とかさ。 「"読みきった"自慢」は、私なら何だろうか。ちょっと前まで「『指輪物語』を原書で完読した」だったけど、こんなの今時珍しくないし・・・。『お父さんは時代小説(チャンバラ)が大好き』と『弟の家には本棚がない』も読んでみよう。
内容(「BOOK」データベースより) カフカの『変身』で主人公が変身する虫はどんな虫?本の解説は本文の前に読む、それとも後?『大菩薩峠』全巻と安吾の問題長編『吹雪物語』、どちらを読みきったら自慢になる?リアリストの母の愛読書は『赤毛のアン』。その理由は?こよなく読書を愛する本の虫たちの仲むつまじい会話が、かわいいエッセイ漫画になりました。読み終えた後、もっと本が読みたくなる一冊です。柴田元幸とのオースター談議付。
▲近刊:花の魔法、白のドラゴン(ダイアナ・ウィン・ジョーンズ)
(今月下旬発売)アマゾンで予約できます。¥2,520 徳間書店。 徳間の本はいつも1600円前後なのにこれだけやたらと高いのは、この本が長いから。The Merlin Conspiracyはジョーンズさんの著作の中では一番長い。『ヘックスウッド』もかなりだけど、マーリンほどではないね。The Merlin Conspiracyのハードカバーは厚さが4.5センチあるんだぞ。
<『子どもの本だより2004年7/8月号』より内容紹介を引用> ブレスト諸島の王室づき魔法使いの娘ロディは、国中の魔法を司る〈マーリン〉が、恐ろしい陰謀をくわだてていることに気付いてしまう。だが無論、大人たちはそんな話は信じてくれない。ロディの味方は、やはり王室づき魔法使いの子で「どんな魔法もひっくり返してかけてしまう」少年グランド、異世界から来た魔法修行中の年上の少年ニック、おびえて燃えあがるサラマンダーの群れ、気の良いゾウに、わがまま放題の双子の従姉妹と、おかしな連中ばかり。頼れるのは、古の魔女から〈花の魔法〉を譲られた自分自身だけ・・・? 一方、長年魔法を習いたいと願っていたニックは、ある日ロンドンのホテルから異世界に足を踏み入れ、事情がわからぬままロディを助けようとするうちに、ブレストの大地に眠っていた〈白のドラゴン〉を目覚めさせることに・・・! 平行世界を舞台に(ニックとロディ)二つの視点から描かれた、著者渾身の最長編! 英国での最新作。 で、何度も書くけどこれは【Deep Secret】の後日譚、続編です。この2作は「ハウル」と「アブダラ」みたいな関係だと思えばOK。本来なら『花の魔法〜』はDeep Secretの後に来る話なのに、どうしてDeep Secretが無視されてるんだろう。一話完結ではあるけど、直結したシリーズものだから明らかに前作のネタバレしてるし、普通の地球人の少年であるニックがどうして「長年魔法を習いたいと願っていた」のか、また「ホテルから異世界へ」がシリーズ共通の"別世界へ行く方法"だというのも"Deep Secret"を読んでないと分からない。 後書きにも何も書いてなかったら暴れてやる。Deep Secretを抹殺するなんて許せん!「児童書ではない」「徳間には向かない」という言い訳も認めないぞ。『花の魔法〜』はよくて、Deep Secretはダメってことがあるかばかやろう。
●アマゾンから到着 洋書1冊¥1616 和書1冊¥1785 The Spook's Apprentice(Joe Delaney) 呪われた首環の物語(ダイアナ・ウィン・ジョーンズ)
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2004年08月03日(火) ■ |
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水にたゆたふ乙女 : 英国妖異譚 8(篠原美季) |
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●読了:水にたゆたふ乙女 : 英国妖異譚 8(篠原美季)
【先日書いた】英国シリーズ新刊が売ってたので、早速読んでしまった。うーむ、いいねぇ。シモンは独占欲もますます強く・・・60〜67ページの会話は、こういう会話をするのってもう「友達」じゃない気が・・・いやいやいや。「水も滴るいい男」なシモン、ユウリの「僕はシモンにぞっこんだけど」発言に、人工呼吸。いやぁ、なるほど、水難。人工呼吸なんて古典的な方法、よくも上手く使ってくれたわね!って感じ。笑いが止まらん。あ、でもまって。この流れだと、ユウリはどういう状況で助けられたか知らないわけか! 「命の恩人」っていい響きだよねぇ・・・。207ページの挿絵の左手がいい感じ。 口ではかなりヤバいことを言いながら、微妙なところでなんとか踏みとどまってる危うさがいいなぁ。相手の反応をうかがってるみたいなところもある気がする。陰陽師の従兄君に会うのが楽しみ。
●読書中:Johnny and the Bomb(Terry Pratchett)
おなじみ、テリー・プラチェットの【ジョニー・マックスウェルシリーズ】の3作目、最新作(最終巻?)を読み始める。本書は1996年初版、スマーティーズ賞銀賞受賞、カーネギー賞最終候補作。
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