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2004年08月11日(水) ■ |
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箱根 / 星の王子さま(サン=テグジュペリ) |
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8/10、11と一泊で箱根へ行ってまいりました。先週頃、突然決めたにしてはお宿もマトモで、前々日に用意したガイドブックが大活躍の充実した2日間でした。 何度も行ってる場所なのに、知らない所って結構沢山あるもんだなぁ。今回行った場所は、箱根サン=テグジュペリ 星の王子さまミュージアム / 箱根ガラスの森 / 箱根彫刻の森美術館 / 箱根小涌園 ユネッサン ほか。 「箱根サン=テグジュペリ 星の王子さまミュージアム」は、先週の世界ふしぎ発見「空に消えたサン=テグジュペリ 星の王子さまを探して」に刺激されて、絶対行きたい!と思っていたところ。美しい庭と、「星の王子さま」に出てくるもの(砂漠の井戸とか)、敷地内にはパリの町並みやサン=テグジュペリの生家を復元したものなどがあって楽しかった! それで、「ふしぎ発見」の放送中に出て来たサン=テグジュペリの生涯や、星の王子さま誕生にまつわるエピソードは、ほとんど全部、星の王子さまミュージアムの受け売りだということが分かった。あの日の放送には「なかなか詳しいなぁ」って感心したのに、「ふしぎ発見」がやったのは裏付け捜査と砂漠のロケだけだったとは! *星の王子さま公式ホームページ
●読了:星の王子さま(サン=テグジュペリ)
そういうわけで、昨日〜今日に読んだ本はこれ。この本は読む度に印象が変わる。 この本を始めて読んだ(?)のは3才か4才頃だそうで、つまり親が読み聞かせてくれたのが最初の出会いなんだが・・・その頃は小さすぎて、そもそも"これは作ったお話(フィクション)だ"という見分けがついていなかった(^^; 小さな王子さまの小さな星が、空のどこかにあるんだと頭から信じていたわけで・・・最初の印象っていうのはかなり強くて、これは今でもちょっと引きずってる気がする。その後も"バオバブって怖い!"だったり、"なんか変な人たちがたくさん出てくる話"だったり・・・中高生になってようやく「かんじんなことは、目に見えないんだよ」に共感したと。
今回は久しぶりに読んで、ずいぶんと哲学的な話だったんだな、と驚いた。王子さまが「ヒツジの絵をかいて!」と言うけど、どうしてヒツジなの?とか。"箱の中のヒツジ""天からやってくる王子さま"とか。最後の"自分の星に帰ってゆく"とは? 日本語でも死ぬことを「星になる」なんて言うけど、全体に死の影が漂っている気が・・・。 それに、次々出てくる動植物や、変な人たちにもそれぞれ象徴するものがあるんだろうなと・・・。星の王子さまミュージアムの展示の終わり近くに書いてあった「バラの花=(仲のよろしくなかったサン=テグジュペリの)奥方=故国フランス」の比喩であろう、という説には共感。最後の方で王子さまが「ぼくは、あのバラの花との約束をまもらなけりゃいけない」と言うけど、サン=テグジュペリはこの本を書いた直後に亡命先のニューヨークから、ナチスドイツ占領下のフランスに帰国するんだよね・・・。色々深いです、この本は。原書で読みたいなぁ・・・。
基本事項:フランス貴族の長男に生まれたアントワーヌ・ド・サン=テグジュペリ(1900-1944)が、地中海で消息を絶つ前年の1943年に(亡命先の)アメリカで最初に出版された。原題は"Le Petit Prince(小さな王子さま)"で、日本語のタイトルにある「星」という言葉は原タイトルにはない。
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2004年08月10日(火) ■ |
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第六大陸 2(小川一水)読了 |
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●読了:第六大陸 2(小川一水)
内容(「BOOK」データベースより) 天竜ギャラクシートランスが開発した新型エンジンを得て、月面結婚式場「第六大陸」建設計画はついに始動した。2029年、月の南極に達した無人探査機が永久凍土内に水の存在を確認、もはや計画を阻むものは存在しないかに思われた。だが、再起を賭したNASAが月面都市建設を発表、さらには国際法上の障壁により、「第六大陸」は窮地に追いやられる。計画の命運は?そして、妙が秘めた真の目的とは。
1巻に続いて2巻は、徐々に出来上がって一歩ずつ完成に近づいて行く「第六大陸」と、NASAを始めとする各国の宇宙航空関係の公的機関が対立したり、協力していく様子が描かれる。国際法に絡んだ訴訟問題も出てきて、ますますリアルに。 技術的な説明がとーっても多いのに引っかかって「話に入り込む」までは行かなかったけど、客観的に評価すると確かにおもしろい本だった。淡々と技術的な裏付けを描いて行くことで、私も読んでいるうちに「人類が月へ行き、月面結婚式場を建造する」のは不可能ではないと思えてきてしまった。多分この本はそれが主目的なのだろうから、これはこれでいいんだろうな。もちろんフィクションや希望的観測の部分も沢山あったけど、「月に民間施設を建てる」という基本的な所にはウソはないそうだし。
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2004年08月09日(月) ■ |
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第六大陸 1(小川一水)読了 |
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●読了:第六大陸 1(小川一水)
*第六大陸 2 内容(「BOOK」データベースより) 西暦2025年。サハラ、南極、ヒマラヤ―極限環境下での建設事業で、類例のない実績を誇る御鳥羽総合建設は、新たな計画を受注した。依頼主は巨大レジャー企業会長・桃園寺閃之助、工期は10年、予算1500億、そして建設地は月。機動建設部の青峰は、桃園寺の孫娘・妙を伴い、月面の中国基地へ現場調査に赴く。だが彼が目にしたのは、想像を絶する苛酷な環境だった―民間企業による月面開発計画「第六大陸」全2巻着工。
漢字が多くて難しかったけど、なかなか面白かった。 日本の民間企業「御鳥羽総合建設」が月面基地を作る話。月だからジャンルはSFってことなんだろうけど、私が知ってる本の中では死都日本(石黒耀)が一番近い。描写が事実に基づいていて具体的で、機械や工事の様子が見てきたように次々と描かれる。さらに主人公が(この場合は建築会社の)専門家なのも同じで、語り手の青峰走也と施工主・桃園寺妙を中心に、たくさんの「夢に燃える人たち」が工事に関わっていく。全2巻なので、そのまま2に続くんだが・・・それならどうして上下巻にしないんだ? それとも3巻以降も続く可能性があるってこと?
▲近刊:The Golem's Eye : Bartimaeus Trilogy 2(Jonathan Stroud)
『サマルカンドの秘宝 : バーティミアス 1』(ジョナサン・ストラウド)の2作目は来月(2004年9月)発売らしい。表紙が凄い。 一番安い版はこれかな。インターナショナル版のペーパーバックかな。
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2004年08月08日(日) ■ |
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3周年 / いつか、ふたりは二匹(西澤保彦)読了 |
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▲おかげさまで 今日でClub Chantは3周年です。明日から淡々と4周目に入ります。これからもどうぞご贔屓に。
●読了:いつか、ふたりは二匹(西澤保彦)
≫感想はこちら 講談社ミステリーランド(第四回配本) 菅野智己は母が再婚した4年生の頃、突然、眠りに就くことで猫の身体に乗り移れるという不思議な能力を持った。身体を借りている猫にジェニイという名前をつけ、巨大なセントバーナード犬のピーターと友達になった智己が6年生のとき、クラスメイトを含め3人の女子児童が襲撃されるという事件が発生し、1人が重態に。昨年秋に、同じく町内で起きた女子児童誘拐未遂事件の犯人と同一人物の仕業のようだ。被害者の共通点は、智己の義理の姉久美子さんが家庭教師だということ! 智己はジェニイになって、ピーターとともに事件を調べることにした。
●買った 和書1冊¥350 その他(雑誌)1冊¥450 『魔法の眼鏡』(ジェイムズ・ブレイロック) ダ・ヴィンチ(9月号) *WEB Davinci
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2004年08月07日(土) ■ |
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Predator's Gold(Philip Reeve)@2/35章 |
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▲日記 Comics and Magazines マンガや雑誌メインの日記を作ってみた。気が向けばBL系のことも書くかも。 以前「気になる本」に使ってたメモライズ日記がライブドアブログに統合されるそうで、IDがあるならせっかくだからライブドアも使ってみようか、という程度の動機なんだけど。要するに、こちら(Days Full of Excitement and Joy)には書いてこなかったことを書けばいいんだよな、と思ったら続けられそうな気がしてきたのだ。続かなかったらやめればいいし。でも、ライブドアって重いねー。エンピツの軽さに慣れ切ってるから、ライブドアの重さにはビックリ仰天。
●読書中:Predator's Gold(Philip Reeve) / US版@2/35章
*表紙はHC版、タイトルはPB版(9/17発売)にリンクしています。 Philip Reeveは1966年、英国のブライトン(Brighton)生まれの英国人作家。翻訳本ナシ。本書はUS版では"Hungry City Chronicles"という名前で出ているシリーズの2作目で、1作目の【Mortal Engines】がものすっごく面白かったので、去年の9月にハードカバーが出たとたんに買って・・・そのまま1年近く放っておいたもの。 このシリーズは「6分間戦争」で文明社会が滅びてから約1千年後、エンジンとタイヤで動く町に住む移動生活者と、地面の上に定住する人々が対立し合っている未来が舞台。1作目はロンドン(という名前の可動式の町)から始まったが、今回の2作目はアンカレッジ(Anchorage)。 アンカレッジといえば米国アラスカ州南部の町の名前だが、この可動式の町「アンカレッジ」は、現在グリーンランドあたりにいる。第1章の語り手はアンカレッジの女侯爵(町の長、総督)。まだ10代らしく、ごく最近まで何不自由なく暮らしていたところへ、突然町が盗賊に襲われて両親や召使たち、そして町の評議員のほとんどを失ってしまった。この先どうすれば良いかと途方に暮れるが、彼女にはアンカレッジの長として、町と人々を守る義務があった。彼女が下した決断は「『死の大陸』へ向かいましょう。私たちの故郷へ」
1、Mortal Engines / US版 ≫Chapter Excerpt ≫Mortal Enginesのレビュー
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