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エンピツユニオン



読んでね。
『影のオンブリア』
(パトリシア・A・マキリップ)


冒頭の抜粋(英語)
レビューリンク

2004年08月31日(火)
Predator's Gold(Philip Reeve)読了

●読了:Predator's Gold(Philip Reeve) / US版
 ≫感想はこちら
おもしろかったです。独創的な世界、移動都市というリアルでいてどこか戯画的なもの、食うか食われるかのその世界で生きる人々・・・。ちゃんと恋愛や、家族、友情も描かれて・・・キャラクターが多くて場面転換がとても早いので、一歩間違うと分かりにくくなるかもしれないのに、よくここまで描いたな、という印象。やっぱり、この人は実力のある作家ですねぇ。結局、かかった日数は正味1週間くらいかな。このシリーズはずっと追いかけると思う。
3作目を発見! ≫Infernal Devices(2005年3月発売予定)
次はプラチェットのディスクワールドを読むぞ♪

●8月のまとめ
≫買った本 
洋書   1冊  ¥ 1,616  
和書  29冊  ¥13,388
その他   ¥ 1,010   *その他=雑誌、マンガ 
--------------------------
計   30冊  ¥16,014

≫読んだ本
洋書 4冊   1,068 p
和書 18冊   4,972 p
--------------------------
計  22冊   6,040 p

おもしろかった本は以下。
Predator's Gold(Philip Reeve)
Johnny and the Bomb(Terry Pratchett)
Reunion : Water Trilogy 2(Kara Dalkey)
恩田陸の本
水にたゆたふ乙女 : 英国妖異譚 8(篠原美季)
第六大陸(小川一水)



2004年08月30日(月)
Predator's Gold(Philip Reeve)@26/35章

●読書中:Predator's Gold(Philip Reeve) / US版@26/35章
第二部は、離れ離れになったトムとへスターを交互に追う。ジェニー・ハニヴァー号に乗って移動都市アンカレッジを飛び立ったヘスターは、アークエンジェル(Arkangel)へ向かう。アークエンジェルは他の移動都市を襲って金品を奪い、住人を奴隷に売り飛ばして暮らしている巨大な"Predator City"。ヘスターはアンカレッジの居場所とルートの情報を売るつもりでやってきたのだ。アークエンジェルのMasgardは美しい伝説の都市アンカレッジに興味を示し、アンカレッジを襲う時には報酬を受け取りに来いと言った。"私はPredator's Gold(奪った金品)には興味はない。私はトムが欲しい。Tom Natsworthyこそ私の黄金(Predator's Gold)そのもの、とヘスター。

ところがその頃、トムはまた別のトラブルに巻き込まれていた。
北方の都市には、都市に寄生して金品を奪ってひそかに去っていく"パラサイト"の存在が知られている。アンカレッジには"パラサイト"の首領「アンクル」によって派遣された3人の「ロスト・ボーイ(泥棒のプロの少年たち)」が居た。その中のひとりコール(Caul)は、トムやへスター、アンカレッジの町の人たちを好ましく思っていた。コールは町中に仕掛けた盗撮用カメラを通してへスターとトムの仲違いの次第を知り、トムの元へ駆けつける。見知らぬ少年が突然現れて驚くトム。
首領アンクルからトムを連れて来いという命令を受けて、コールと仲間たちはトムを連れて"パラサイト"の根城・海中都市グリムスビーへ・・・。


自分の頭が整理されるから、(面白く読めてる本なら)あらすじを書くのは結構好きなんだけど、途中でいいところまでくると途端にめんどくさくなるんだよな・・・。(^^;
第二部の途中まで。おもしろい。なんとか今月中に読み終われるかな。トムとへスターは第2部の最後で再会するようだけど、あれだけ大騒ぎしてケンカ別れした割に、よりを戻す時はあっという間! コールの方もグリムスビーへ帰ってから色々あって大変そう。このシリーズは"Hungry City Chronicles"という名前なのだけど、このシリーズの主役は街そのものなのかもしれない。アンカレッジ、グリムスビー、エアヘヴン、アークエンジェル。色んな種類の街があって、自体が生き物みたいに、生き残りをかけて勢力争いをしているみたい。グリムスビーのアンクルってキャラクターの毒気がなかなかスゴイ。こういう嫌なキャラがさりげなく脇役(敵役ではナイ)で出てくるあたり、筆力のある作家だなー、と思った。



2004年08月29日(日)
『Deep Secret』と『花の魔法、白のドラゴン』

●読書中:花の魔法、白のドラゴン(ダイアナ・ウィン・ジョーンズ)
原書≫The Merlin Conspiracy
厚さ3センチ、566ページ! すごい分厚いなぁ。早速読み始めてみる。この作品は原書が新刊で出た頃に読んだけどよく分からなかったので、翻訳が出たら読みなおそうと思ってたのだ。表紙が素敵、原書より好き!

後書きに延々と【Deep Secret】のことが書いてあるのには笑ってしまった。訳者さん、必死!! 
>本書は英国でも『Deep Secret』とは別の出版社から出版され、シリーズと銘打たれたものではない、独立した作品
>『Deep Secret』はコンピュータ・プログラマーの男性が主人公の、大人向けの作品


だから、"Deep Secret"を飛ばして"The Merlin Conspiracy"の翻訳を出しても問題ないって言いたいのか。だーかーらーあ、そうやって未翻訳の本について延々とフォローせざるを得ないっていうのが、"Deep Secret"の続編だって証拠だと言ってるんでしょうがッ! そんなの全然、理由になってないって言うのよ! ばかやろー!
両方読んだのなら分かりきってるじゃない、『花の魔法、白のドラゴン』は"Deep Secret"の続編なんだってば。原書でそれぞれ出版社が違うのなんて理由にならない。それぞれ独立していて「シリーズではない」なんて、そんなのクレストマンシーだってハウルだって同じだ。"Deep Secret"は主要人物が「大人」で「プログラマー」だから、飛ばしてもいいのか? コンピュータープログラマーだからなんて、そんな本筋に全く関係のないことを理由に"Deep Secret"を抹殺されちゃたまらないよ。「大人向け」って言うけど、私が思うに、この2作は特殊用語や話の雰囲気や文章の特徴に共通点が多い。他の作品とは違う、この2作に共通する特徴がちゃんとある。それが「シリーズ」ってことじゃないのか? 「個別に読んでも面白い=だから後発の作品から出してもOK」ってどういうことよ? それファンをなめてるよ。もう、絶対許せない。
しかも、うわさでは徳間書店のDWJ翻訳ラッシュはこれで終わりだって? 私の大好きな"Deep Secret"を抹殺しやがって、私の恨みは深いッ! ジョーンズさんがいいと言ったのだとしても、私が許せないんだよ! これで"Deep Secret"が創元社から文庫で出て、版型が揃わなかったらどうしてくれるんだ!? 無視かー? 知ったことじゃないってかー? 責任取りやがれ! さっさと『Deep Secret』の翻訳を出して「シリーズ」と認知しろ! 徳間書店が許せない! ええ、翻訳者さんのせいじゃないことはよく分かってるので、悪いのは徳間書店の編集部だ。誰か何とかしろー!  

私、本気で怒り狂ってますんで。そういうわけで、私のオススメの読み順はDeep Secret『花の魔法〜』です。
この2作は「ハウル」と「アブダラ」と同じくらいの繋がりがある、シリーズものです。<ブレスト>という世界は『花〜』のオリジナルで、それよりも基本的な部分の設定と、主人公のひとりであるニックについての話が"Deep Secret"からそのまま引き継がれているという関係。なので、それぞれ単体でもストーリーを追うのは問題ないけれど、『花〜』のニックの言動は、すべて"Deep Secret"を踏まえています。そもそも、ニックがブレストにいることそのものが、すでに"Deep Secret"の明らかなネタバレ。引き継がれているものは後書きに書いてある以外にも色々あります。ハウル2作をシリーズものとして売っておいて、こちらは「別々の作品だ」なんて矛盾してます。順番通りに読んだ方が、あちこちピンと来るところがあって絶対に面白いと私は思います。

●アマゾンから到着 和書1冊¥2520 その他1冊¥560
花の魔法、白のドラゴン(ダイアナ・ウィン・ジョーンズ)¥2400
幻月楼奇譚(今市子) コミック¥533



2004年08月28日(土)
象と耳鳴り(恩田陸)読了

●読了:『象と耳鳴り』祥伝社文庫(恩田陸)
 ≫感想はこちら
なかなかおもしろかった。元敏腕判事・関根多佳雄(せきねたかお)を主人公に、その家族や友人、知人が次々と登場するミステリー短編集。多佳雄は【六番目の小夜子】の主要登場人物だった関根秋の父親。きちんとミステリーとしての説明がつかずに終っている話もあるので、本格ミステリー短編集というわけではないけど、他所でも見かけた人が出てくるのは純粋に楽しい。それから、ショートショートの「誰かに聞いた話」以外のすべての話で作中に有名な本や昔話のタイトルが出てきて、それがさりげなく裏テーマになっているところなど、遊び心たっぷりで面白いと思った。

≪作中に出てきた本など≫ アマゾンにリンク。
*「あたま山」(落語、昔話) ―曜変天目の夜
『火刑法廷』(ジョン・ディクスン・カー) ―曜変天目の夜
『ボヴァリー夫人』(フローベール)? ―曜変天目の夜
『D坂の殺人事件』(江戸川乱歩) ―新・D坂の殺人事件
『パノラマ島奇談』(江戸川乱歩) ―給水塔
*「つむじ曲がりのメアリーさん、あなたのお庭をどうするの?」
   マザーグースより"Mistress Mary, quite contrary" ―象と耳鳴り
『秘密の花園』(フランシス・ホジソン・バーネット) ―象と耳鳴り
*「北の海」(中原中也) 詩です。 ―海にゐるのは人魚ではない
『人魚姫』(アンデルセン) ―海にゐるのは人魚ではない
*「エルナンデスの月の出 ニューメキシコ州、1941年」アンセル・アダムスの写真 ―ニューメキシコの月
『時の娘』(ジョセフィン・テイ) ―ニューメキシコの月
『ムーミンシリーズ』(トーベ・ヤンソン) ―廃園
『そして誰もいなくなった』(アガサ・クリスティ) ―廃園
『九マイルは遠すぎる』(ハリイ・ケメルマン) ―待合室の冒険
『グリーン家殺人事件』(ヴァン・ダイン) ―机上の論理
『金閣寺』(三島由紀夫) ―往復書簡
『風と共に去りぬ』(マーガレット・ミッチェル) ―往復書簡
 *「口裂け女」(都市伝説、怪談) ―魔術師
『赤い犬』(日影丈吉) ・・・不明。「赤い輪」という短編はあるらしいが。―魔術師



2004年08月27日(金)
Predator's Gold(Philip Reeve)@18/35章

●読書中:Predator's Gold(Philip Reeve) / US版@18/35章
第1部はこの18章までで、以下、第2部(19〜28章)、第3部(29〜35章)と続く。
8/23】の続き。移動都市「アンカレッジ」に不時着したジェニー・ハニヴァー号。トムとヘスター、ペニーロイヤル教授はアンカレッジを治める女侯爵フレイアと残り少ない町の人たちに歓迎される。歴史家の見習いだったトムはフレイアの創った博物館の管理を依頼され、ペニーロイヤル教授は死の大陸(アメリカ)へ行ったことがあるという経験を買われて、祖国の大陸を目指すアンカレッジの航海士長に任命される。
トムと教授がアンカレッジに馴染んでいく中、ヘスターはひとりアンカレッジを早く離れたいと願っていた。幼い頃からひとりで生きてきたヘスターは移動都市に住んだ経験がなく、贅沢な建物、豊かな食事など居心地が悪いだけ。ヘスターにとってはジェニー・ハニヴァー号こそが家で、トムと二人きりで空を飛ぶ毎日は、生まれて始めて得た幸せだった。トムに色目を使う女侯爵フレイアは大嫌いだし、こんな町は早く離れたい。ヘスターはジリジリしながら飛行場でジェニー・ハニヴァー号の修理を見守る。
そして、何日も過ぎた。ヘスターは飛行場でジェニー・ハニヴァー号の修理を見守り、トムはフレイアと一緒に博物館へ。世界有数の移動都市「ロンドン」で教育を受けたトムを"自分に相応しい"と決めた女侯爵フレイアは、トムを頻繁に自分の館に招き、「ブスなガールフレンド」と引き離そうとしていた。雪嵐の吹き荒れる夜、フレイアはトムひとりを夕食に招く。すすめられるまま酒に酔ったトムは正体を失い、フレイアに迫られて・・・・。それを、その時偶然(!)尋ねてきたヘスターがドアの外から目撃してしてしまう。誤解が積み重なった結果、ヘスターは「トムとはもう終わりなのか」と嘆き悲しんで、そのまま修理が終りかけた状態のジェニー・ハニヴァー号で雪嵐の夜空を飛び立った。
一方、自室のベッドに倒れ込んだトムは、見知らぬ少年に叩き起こされて・・・。

*アンカレッジはアメリカ合衆国アラスカ州の都市名。移動都市アンカレッジは現在グリーンランドのあたりにいて、北米大陸にある「故郷」へ向かって驀進中。

あらら、フレイアってもしかして、ものすごく嫌な奴? まるまると太ってて、ワガママで、自分のために世界が動いていると思ってる女、って。スゴイこと言われてるよ! ヘスターがジェニー・ハニヴァー号でアンカレッジを飛び立った後、トムが嘆く所のフレイアの反応もすごい。おいおい、そんなこと言ったらトムに嫌われるに決まってんでしょ! ヘスターのことを始めから「取るにたりないブス女」と決めてるから、ヘスターが居なくなってトムが嘆くのを理解できないと。うーん。
と、第1部はこういう話なので、実は全然面白くなかった。アンカレッジの町の様子も詳しく描かれていないし、ヘスターとトムがすれ違っていくのを延々と描いただけ。オーケー、つまり第1部全部かかって、ガッチリとカップリングしてたトムとヘスターを引き離したわけね。で、作者の目的は一体・・・。