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2004年09月05日(日) ■ |
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Guards! Guards!(テリー・プラチェット)@194/355p |
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●読書中:Guards! Guards!(Terry Pratchett)@194/355p
≫冒頭を読む(Excerpt) 残り160ページほど。最初の方では身長2メートルのドワーフ・キャロット君がThe Night Watchへ入って、環境に慣れていく・・・というより、周りがキャロット君に慣れていく様子が描かれていた。中間部は視点がバラけて、警備隊のリーダーであるCaptain Vimesの行動がメイン。 Supreme Grand Masterとその仲間たち(笑)の陰謀でアンク・モルポークに巨大なドラゴンが現れ、暴れて街を破壊しはじめる。Captain Vimesとキャロットたちは、ドラゴンを止めようとするのだが、何しろThe Night Watchのメンバーはたった4人。本来仲間であるべき、The Day Wardは腐り切って「警備隊」の実体がないし、為政者の「雇われガードマン」になり下がったThe Palace Guardにはすでに"法の番人"たる自覚がない。アンク・モルポークの未来がThe Night Watchの4人にかかっている!?
キャロット君がThe Night Watchに慣れたころから、キャロット君の上司であるCaptain Vimesにスポットが当たるようになり、以降それがずっと続く。いやぁ、このVimesってオッサンがおっかしいの何の。勇気があって優しくて、本当にいい人なんだけど、素で面白いことを次々言ってくれてナイス! ドラゴンが街で暴れるのを見て、「血だらけの空飛ぶワニが! オレの街に火をつけてやがる!」(110p) ・・・叫ぶし。かと思えば、その横でレディ・ラムキンというドラゴンマニアのおばさんが、伝説に聞く通りの大きなドラゴンを始めて見て、目をギラギラ輝かせてるし!
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2004年09月04日(土) ■ |
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魔法の眼鏡(ジェイムズ・P・ブレイロック)読了 |
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●読了:『魔法の眼鏡』プラチナファンタジイ(ジェイムズ・P・ブレイロック)
The Magic Spectacles(James P. Blaylock)の翻訳 内容(「BOOK」データベースより) ジョンとダニーの兄弟は骨董店で古い眼鏡を手にいれた。眼鏡を覗いてみると・・なんと窓の向こうに見知らぬ森が! そこはゴブリンが駆け回り、ヘニー・ペニー人が木の葉に乗って飛び回る世界だった。森に迷いこみ、ゴブリンに襲われた兄弟を助けてくれたのはミスター・ディーナーという、ドーナツ中毒の変わったおじさん。彼の魔法の力を借りねば、元の世界に帰れないらしいのだが!? 奇想天外なコミカル・ファンタジー。
ジョンとダニーという幼い兄弟が魔法の眼鏡を使って異世界へ行き、冒険を繰り広げる話。というと、明るいファンタジーを連想するけれど、そうではない。話のメインはミスター・ディーナーという自我崩壊を起こしたドーナツ中毒の中年男。ジョンとダニーの兄弟は、エスカレートするミスター・ディーナーの突飛な行動に振りまわされっぱなし。
本書の主人公はジョン&ダニーではなく、ミスター・ディーナーだと思う。このドーナツ中毒で、背中に哀愁の漂ったやもめの中年男をどう思うかが、感想の分かれ目かも。私はダメでした。全然同情できなくて、イライラしてしまった。 近年まれに見るほど読みにくい本だった。訳が合わなかったのと、支離滅裂なミスター・ディーナーの言動が話のメインになっているせいで話がどうにも分かりにくく、普通に読んだだけでは意味が頭に入ってこなかった。特に縄梯子のシーンとその前後など、4回も読んでようやく場面が理解できたほど。英語で読んだら、少しは感想が違ったかなあ。 印象に残ったのは、何度も出てくる「つやぴかドーナツ」って言葉。「揚げたて」「作りたて」じゃなく、「つやぴか」というのが、ダイレクトに入ってきてとっても美味しそう!
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2004年09月03日(金) ■ |
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Guards! Guards!(テリー・プラチェット)@127/355p |
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▲更新:【テリー・プラチェット著作リスト】を作りました。 ものすごく大変だった・・・(溜息)。こんな面倒なこと、好きじゃなきゃ絶対してない。原書ではなくて、現時点で最も入手しやすいと思われる版のアマゾン書誌にリンクしてあります。ハーパーコリンズ社のサイトにChapter Excerpt(冒頭の抜粋)があるので、そのうち(元気があったら)そっちにもリンクしようか。
●読書中:Guards! Guards!(Terry Pratchett)@127/355p
≫Chapter Excerpt 1章を読む もうすぐ半分。念のため書いときますけど、昨日の"Carrot←カカロット(悟空)説"はただのネタです。本気にしちゃダメです。【注釈プラチェット・ファイル Guards! Guards! : The L-Space Web】のインタビューに、ちゃんとその辺の突っ込みがあるので、正解はそちら。本書のキャロット君の名前は、プラチェット家の配線工事にきた電気屋のところの新米が赤毛でCarrotと呼ばれていたのが、何となく印象に残っていたからだそうで。*引用はイタリック体にして、ページ数は読み中の本のものに書き替えました。[p.23]"It wasn't only the fresh mountain air that had given Carrot his huge physique." Someone on a.f.p. asked Terry if the name or the character of Carrot was perhaps inspired by an old American comic called Captain Carrot and his Amazing Zoo Crew. Terry answered: "Never heard of it. The TRUE answer is that when I was writing the book an electrician was rewiring our house and the nickname of his red-haired apprentice was Carrot. It kind of stuck in my mind." でも、魔法使いの「見えざる大学」の図書館司書のオランウータンとキャロット君のシーンなんて、バブルス君と悟空にしか見えないんですけどー! きゃはははは! そのオランウータンの司書が、図書館から本がなくなっている(盗まれた)のを見つけるシーンは傑作だった。He turned a corner and there it was. The section. The bookcase. The shelf. The gap. There are many horrible sights in the multiverse. Somehow, though, to a soul attuned to the subtle rhythms of a library, there few worse sights than a hole where a book ought to be. Someone had stole a book.(88.p) 「宇宙には恐ろしい光景というものが沢山ある。しかし、図書館の繊細なリズムに慣れた者にとって、本があるべき場所に穴が開いていることよりも恐ろしい光景など、めったにあるものではなかった。」 ・・・そうなの、そんなにショックだったのね! ぶはははは! もう最高。外で読んでて、吹いちゃったじゃないか。いいねぇ〜。その後、このオランウータンの司書氏はキャロットが留守番をしている警備隊の事務所へ行って、「殺人よりも恐ろしいことが起こった」と主張してキャロットを慌てさせるのよ。
≪Watch, the Ankh-Morpork City アンク・モルポーク市軍・警備隊について≫ ▲役職 Commander(隊長?司令官?警察署長?)=1人 Captain(大佐、大尉、支部長、警部)=5人 Sergeant(軍曹、曹長、巡査部長)=10人 Corporal(伍長)=40人 Lance-Corporal(勤務伍長、一等兵) Constable(巡査) Lance-Constable City Militia(市民軍、民兵)=アンク・モルポーク市民が必要に応じて召集される。 *役職の日本語訳はよくわからない。たぶん英国の軍隊や警察組織をベースに訳せばいいんだろうと思うが。
▲組織 ◇The Night Watch : 夜間の街の警備 門の警備 ◇The Day Ward : 昼間の街の警備 門の警備 ◇The Palace Guard : 宮殿の警備 ◇The Cable Street Particulars : ケーブル・ストリート特別部隊) *The Night WatchとThe Day Wardは、夜明けと夕方に交代する *Particularsは元はエリート集団で、シークレットサービス(SS)と政府直属の調査機関を兼ねた存在だった。
参考文献:The New Discworld Companion(新版ディスクワールドの手引き) リンク:The Ankh-Morpork City Watch Pages. Roll Call Index Welcome to the Ankh-Morpork City Watch House
▲The Night Watchについて "Guards! Guards!"の時点で、キャロットが入隊したThe Night Watchのメンバーは合わせてたったの4人。 1, Samuel Vimes (Captain) 2, Frederick Colon (Sergeant) 3, Nobbs Cecil Wormsborough St. John (Corporal) 4, Carrot Ironfoundersson (Lance-Constable)
たった4人だけどきちんと階級分けがしてあって、"Captain"や"Sergeant Colon"という風に、名字の前につけて呼んでいる。警備隊とか警察というより、これは「軍隊」なんじゃないかな。初めの方でキャロットが「おまえ、何をやったんだ?」 ・・・つまり何か前科があって、その執行猶予でここに入らざるを得なかったんだろう? と聞かれるシーンがある。「志願して入った」と聞いて相手はみんなビックリするのだけど。なんで「警察」が前科者を?と思ったのだけど、軍隊ってことなら話はわかる・・・。
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2004年09月02日(木) ■ |
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Guards! Guards!(テリー・プラチェット)@68/355p |
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●読書中:Guards! Guards!(Terry Pratchett)@68/355p
テリー・プラチェットのディスクワールドシリーズの未翻訳本を読み始める。 【ディスクワールド探訪】によると、「アンク・モルポーク市警察の話」シリーズの1冊目。とりあえず【ディスクワールド読み順ガイド】の言う「ディスクワールド初心者にオススメの本」をとりあえず全部いってみようと思って、"Equal Rites"(魔道士エスカリナ)、"Mort"(死神の館)と読んできたところ。今度も、また今までの3冊とは雰囲気が全然違っていておもしろそう。
ドワーフに育てられた少年キャロット君(17才)を主人公に、ディスクワールド一の大都市アンク・モルポークの警察と、街の闇にうごめく陰謀を描いたユーモア・ファンタジー? で、いいのかな。キャロットは山奥の鉱山の町でドワーフの両親に育てられ、ずっと自分を「背の高いドワーフ」と定義していたらしい。が、身長が200センチ近く(6フィート6インチ)にも成長してしまったキャロットに新しい生活と未来を与えるべく、ドワーフの両親は彼を大都市アンク・モルポークへ送りだし、警備隊へ入れることに決める。 キャロットが入ったのは"The Night Watch"だから、直訳すると「夜間警備隊」だろうか。街を巡回して治安維持に努めるお巡りさんだな。アンク・モルポークの警察の組織がどうなっているかまでは、読んだ中に書いてなかったから分からない。あとで『新版ディスクワールドの手引き』で調べてみよう。
いやぁ、もうキャロットが可愛い〜〜〜〜。純粋でまっすぐな性格で・・・法律を守り、市民を守るのが警察の役割だと純粋に信じているので、長年、市の上層部が泥棒のギルドと癒着関係にあったため、今や根から腐りきったアンク・モルポーク市警察の希望の星(笑) 街のドワーフたちが暴れているのを止めに入って、「田舎のお袋さんが泣いてるぞ」と言うところなんか最高だった。心の底から、そう信じて言ってるんだよね。いいなぁ、本当になんていいやつだ。
しかし・・・。めっちゃ強くて、純粋でまっすぐできれいな心を持った"Carrot"と呼ばれる男。・・・・・・。・・・カカロットか!? *注:英訳版ドラゴンボールでは、カカロットは"Carrot"だったりします。 あははは!! ようし、キャロットじゃなくて悟空と呼んでやろう!!(爆) 筋斗雲も出て来いっ!
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