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2005年03月02日(水) ■ |
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日暮らし(下)(宮部みゆき) |
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●読了:日暮らし(下)(宮部みゆき)
上巻の終わりから引き続いて中編「日暮らし」を収録。上下巻通してみると、各話ゆるやかに繋がった連作になっている。 なかなかおもしろかった。途中少し中だるみするせいで、話がダレて、勢いよく一気に「犯人当て」にならないところがミステリとしてはちょっと惜しい。でも、時代ものとして面白かったから十分満足。「八丁堀の旦那」を始め大店の主人、若旦那、子供たちも商家の箱入り娘から、貧しい小作農家の娘まで、登場人物の豊富さが魅力的。お徳たちお馴染みの脇役陣も揃って、次作が楽しみ。平四郎がどうなるのか、弓之助が養子になるのかもまだ分からないことだし。
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2005年03月01日(火) ■ |
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The Ordinary Princess(M. M. Kaye) |
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●読了:The Ordinary Princess(M. M. Kaye)
昔々あるところに王国があり、王と王妃には6人の美しい姫がいました。そして7番目の姫が生まれ、普通ならば「一番美しい姫」であるはずの7人目の姫の名付け祝いの日。招待された名付け親のひとりである妖精は、生まれたばかりの姫に"Ordinary(普通)であるように"という祝福を授けます。 こうして、お姫様らしくなく"ごく普通(Ordinary)の娘"のように成長した姫エミー。適齢期になり、エミーは自分を結婚させようと策を練っている王と王妃たちの計画を知って、城を出て森で暮らすようになります・・・。
う〜ん、こういうの好き。おもしろかった。 ちょっと「眠り姫」のパロディのような設定で、妖精の「呪い」によって運命が変わってしまったお姫さまらしくないお姫さまの話。定石通りに話が進んでその通りに終わる、ストレート(直球型)な展開の童話だった。主人公のエミーがかわいいのと、後半の王と知り合ってからの展開が早くて、あっという間に読み終わってしまった。表紙や挿絵のイラストがとっても素敵だと思ったら、著者が書いてるのだそうな! この人の本はもっと読んでみたいかも。
*3/12追記:翻訳版も出ているらしい。 ▲ふつうのおひめさま(メアリー・マーガレット・ケイ)
内容(「BOOK」データベースより) エイミーはユメカウツツカの国に生まれたおひめさま。世界じゅうのおとぎ話にでてくるように、それはそれは愛らしく、美しいおひめさまでした。けれども、ある日、いちばん力のある妖精が、「ふつうになるように」と魔法をかけたから、さあたいへん。エイミーはみるみるうちに―上をむいた鼻に、そばかすがたくさんあるような―ふつうの女の子になってしまったのです…。ふつうになった「おひめさま」エイミーがくりひろげる、明るく楽しいものがたり。
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2005年02月28日(月) ■ |
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日暮らし(上)(宮部みゆき) |
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▲みどりの雑記帳 ようやく記事をひとつ書いたので公開してみる。新しいデジカメも買ったことだし、どこかに写真を置く場所を作ってせっせと活用しないと・・・。でも本家(ココ)でさえ滞りがちだというのに、いつまで続くのやら。
●読了:日暮らし(上)(宮部みゆき)
【ぼんくら(上下)講談社文庫】で登場した奉行所きっての怠けもの同心・井筒平四郎と、その甥の超美形少年・弓之助を中心とする時代もの、連作短編集。表題作『日暮らし』は、上巻の最後〜下巻にまたがる一番長い作品。 <収録作品>「おまんま」「嫌いの虫」「子盗り鬼」「なけなし三昧」「日暮らし」
おもしろい〜。宮部みゆきの時代物はやっぱりおもしろい! 読み始めるまでこの本は長編なのだと思っていたけど、連作短編集だったのね。「日暮らし」はいくつもある話のなかのひとつ。表題作の中編「日暮らし」は月刊文芸誌「小説現代」に隔月連載していた時に少し読んだけど、加筆されてるみたいで大筋以外別の話という気がする。
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2005年02月27日(日) ■ |
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Glutton for Punishment (Cecile Lamalle) |
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●読了:Glutton for Punishment (Cecile Lamalle)
≫内容紹介はこちら のんびり半月も読み続けて読了。内容紹介、なんか適当なこと書いてるなーと自分で突っ込みたい気持ちだ(^^; 改めて感想は書かないと思うけど、まぁまぁ面白かった。話が進むにつれて殺人事件以外にかなり色んな要素が入って来るのが、読んでいて混乱したかな。話の間にフランス料理のレシピが唐突に挿入されたりするので、そういうのを楽しめる人なら良いかも。
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2005年02月26日(土) ■ |
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メモ |
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▲マシューボーンの「白鳥の湖」を観に行く。
≪メモ≫ ●新刊:『星の運命(上)・(下)』扶桑社ミステリー(ミカエラ・ロスナー)
 原著≫The Stars Dispose(Michaela Roessner) 16世紀フィレンツェに集う運命の子ら! 絢爛たるファンタスティック歴史絵巻 メディチ家の支配も斜陽となるなか、教皇の圧政に苦しむフィレンツェ。少年トマーゾは、料理と芸術の腕を磨きながら、激動の時代を駆け抜けていく。カテリーナ・デ・メディチ、ミケランジェロなど、星にさだめられた運命の人びととともに――全米絶賛、最高の歴史ファンタジー登場!
表紙だけ見るとどこかのライトノベルみたいだけど、ミカエラ・ロスナーは歴としたローカス賞ノミネート作家。原著"The Stars Dispose"は1998年にローカス賞ノミネートされた作品なんである。ベルガリアードの新装版が出る話はかなり知れ渡っていたけど、これはノーチェックの人が多いんじゃないか、と勝手に思って先頭に書いてみる。面白いといいな。
●復刊新装版:予言の守護者(デイヴィッド・エディングス)
原著≫Pawn of Prophecy : The Belgariad 1(David Eddings) この世が創造されて間もない頃、世界制覇の力を宿す宝石をめぐって神々が熾烈な闘いを繰り広げていた。この争いは魔術師ベルガラスが邪神トラクを倒して終局を迎えた。だが、いつの日か邪神トラクは宝石を求めて再びこの世に現われるという…農園で平隠な日々を送るガリオン少年にとって、神々の争いや宝石など単なる神話でしかなかった。だが、謎の語り部ウルフが現われた時から、ガリオンの生活は激変した。彼はウルフに導かれるまま何かを避けるように、また何かを追うようにして旅立つが…。
すでにあちこちで話題になっている、エディングスのベルガリアード物語の1巻。表紙の少年が可愛い。でも長いシリーズものは手を出すのに勇気がいる・・・
●新刊:泳ぐのに、安全でも適切でもありません(江国香織)
愛を通して人生を切りとる傑作短篇集。 安全でも適切でもない人生の中で、愛にだけは躊躇わないあるいは躊躇わなかった10人の女たち。愛することの喜び、苦悩、不毛……。第15回山本周五郎賞受賞の傑作短篇集。(解説・山田詠美)
【薔薇の木 枇杷の木 檸檬の木】が面白かったので、これも読んでみようかと。この人の本読むと、なんか自分が精神的に大人になった気がするんだよなー(笑) 以前は不倫とかの、いわゆる「道に外れた恋愛」ってどんな形で描かれてても気持ち悪くてイヤだった。本は自分の知らない世界を見せてくれるのがオモシロイ。
●春期限定いちごタルト事件(米澤穂信)
小鳩君と小佐内さんは、恋愛関係にも依存関係にもないが互恵関係にある高校一年生。きょうも二人は手に手を取って清く慎ましい小市民を目指す。それなのに、二人の前には頻繁に謎が現れる。名探偵面などして目立ちたくないのに、なぜか謎を解く必要に駆られてしまう小鳩君は、果たしてあの小市民の星をつかみとることができるのか? 新鋭が放つライトな探偵物語、文庫書き下ろし。 <収録作品>「羊の着ぐるみ」「Your eyes only」「おいしいココアの溶き方」「はらふくるるわざ」「狐狼の心」
面白そうで前から気になってる本。
●バルーン・タウンの殺人(松尾由美)
内容(「BOOK」データベースより) 東京都第七特別区、通称バルーン・タウン。人工子宮の利用が普通になった世界の中で、それでも敢えて母体での出産を望む女性たちが暮らす、あらゆる犯罪と無縁の長閑な別天地―の筈なのに、なぜか事件は次々と起きる。前代未聞の密室トリックや暗号「踊る妊婦人形」など、奇妙な謎に挑む妊婦探偵・暮林美央の活躍を描いて賞賛を受けた松尾由美のデビュー作。...
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