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エンピツユニオン



読んでね。
『影のオンブリア』
(パトリシア・A・マキリップ)


冒頭の抜粋(英語)
レビューリンク

2005年04月30日(土)
クラシカル・ロンド : 富士見二丁目交響楽団シリーズ(秋月こお)

●購入本 和書1冊¥1365
クラシカル・ロンド : 富士見二丁目交響楽団シリーズ(秋月こお)
大人気シリーズ、ルビー文庫10周年記念企画、初の書き下ろし単行本! 圭と悠季、二人の出会いを圭の視点で描いた『天国の門』ほか、「まさか!?」のドリーム外伝を収録した、フジミシリーズ初の書き下ろし単行本。
収録作品:「天国の門」「雪嵐」「こよなき日々」


フジミシリーズ初の単行本(ハードカバー)で、発売日に即日完売したといういわくがついてしまった本であります。ようやく本屋で姿を見つけたので買ってみて、すぐに読了。
いやぁ、これは楽しい! 長編「天国の門」は寒冷前線の、あの「タンホイザー!」をべべ視点で語った話だ。うぅむ・・・こんなこと考えてたとは。行為そのものにはどんな言い訳も通用しないと思うけど、それすらも覚悟の上というか、計算づくだったということか。そうだよね〜、その場の勢いだけじゃあ、あそこまで出来ないだろう・・・。
「刻み付けて、刻み込んで、二度と消えないように、絶対に消せないように・・・(略)」166p
っていう繰り返しには、ちょっとウットリ。でも血塗られた×××・・・って、そこで悦ってないで!(^^; ぶち切れてるなぁ、としみじみ思いましたです。同時に、(その後の展開を考えて)ユキちゃんの優しさ&偉大さに改めて感動。
短編その1「雪嵐」は現在よりも少し未来で、悠季がM響がシベ・コンで協演する話。だから雪嵐。短編その2「こよなき日々」はシルバージュネ。オチは「なんちゃって」だけど。



2005年04月29日(金)
Flotsam(Nina Kiriki Hoffman)

●読書中:Firebirds(Patricia A. McKillip他)
*書き下ろしファンタジーアンソロジー短編集 【収録作品

≪Flotsam / Nina Kiriki Hoffman (42p) ≫
感謝祭(11月の第4木曜日)の週末の土曜日のこと。ベッキーはいつものバスケットボールのコートで、変わった格好をした男の子を拾った。全身汚れ切っていて、空腹であるらしいその少年は、言葉が通じなかった。「あなた誰?(英語じゃないのはもちろんだし、スペイン語でもフランス語でもないわね。聞いたことない言葉だわ・・・。)」 ベッキーはポピーと名乗った少年を家に連れて帰り・・・。
異世界から来た少年ポピーと、現代の少女ベッキーの未知との遭遇、現代のおとぎ話。


著者あとがきによると、これは(これから書く)長編の一部なのだそうな。マキリップ&DWJの2作が短編としてしっかり完結してまとまっていたのに比べると、これはプロローグに無理やり結末をつけて終わらせたような話だった(^^; マンガにもよくある、初期の読みきり作品であとで長編になったもの、あんな感じの作品。でもこの長さでも「ちゃんと長編で読みたい!」と期待させる面白さだったので、これで良いんだろうと思う。なお、タイトルの"flotsam"は一般名詞で、「浮浪者,やくざ者;流民」の意。
面白かったので長編作品のA Fistful of Sky(Nina Kiriki Hoffman)を注文してみた。こちらの内容については【れなさんのサイト】を参照。



2005年04月28日(木)
The Hounds of the Morrigan(Pat O'Shea)@226/674p

●読書中:The Hounds of the Morrigan(Pat O'Shea)@226/674p
全3部構成のうち、第2部の途中。
第1部=現実世界
第2部=クエスト(探求の旅)
第3部=??

なるほど、これはクエストものだったか。タイトルのMorrigan(モリガン)はケルト神話の戦いと破壊の女神。恐ろしい力を持ち、3つの別の顔を持つといわれる。それがMachaとBodbhで、残りもう1人いるらしいがこれは話の中に出てこない。ケルト版の阿修羅か。
Pidgeが古本屋である本をもらったことから、女神モリガンとその手下である猟犬(Hounds)に狙われるようになり、Pidgeと妹のBrigitは自然の動物たちの助けを得て、昔地上に落ちてどこかにあるといわれる3滴のモリガンの血を探す旅にでることになる。Dagda(ダグダ)という全知全能の神がPidgeの味方をしてくれるんだが、今調べたらモリガンの夫だって。て、夫婦喧嘩かい!
*参考:アイルランド神話の神々

こういう神話ネタの本の場合ポイントになるのは、ストーリーがネタバレになりやすいのをどうオリジナリティを出すかと、神話について知識のない(私みたいな)人にもわかりやすく説明する方法だと思う。その点、この本は説明が自然で上手いので読みやすい。Pidgeにも神話の知識がないので、第1部は味方である動物たちに教えられて徐々に状況を理解していく・・・みたいな感じだった。ただ、ちょっと間延びしてる感じはする・・・話がなかなか進まない!

●アマゾンから 和書1冊¥1365
“何度も試作してようやくたどりついた”ほんとうに作りやすい焼き菓子レシピ―超人気お菓子サイトたかこ@caramel milk teaさんの生活シリーズ¥1365

この本は【ペーパーバックなんか怖くない、かも。】で初めて見て、それから【たかこ@caramel milk teaさんのサイト】を見に行って、いいなと思ったんだった。で、フルーツケーキ作ってみました。明日からしばらく休みだし、まだまだ作るぞ! ・・・って、ダイエットは・・・?( ̄∀ ̄;



2005年04月27日(水)
Little Dot(Diana Wynne Jones)

●読書中:Firebirds(Patricia A. McKillip他)
*書き下ろしファンタジーアンソロジー短編集 【収録作品

≪Little Dot / Diana Wynne Jones (41p)≫
メス猫トゥーランドット、通称リトル・ドットを主人公とした冒険ファンタジー。
あたしは話し相手になる魔法使いヘンリーを飼っていて、本当に幸運だった。ヘンリーは猫が驚かされるのが嫌いなのをよく分かっていて、だから子猫の頃のことを話して聞かせてくれた。あたしが、小さすぎて覚えていない頃のことを。・・・リトル・ドットは、ある日ヘンリーが捨て猫を拾ってきたのを見て怒りに震える。ひどい裏切りだわ! あたしがいるのに! 
*翻訳「ルトル・ドット」は月刊誌「ミステリーズ!vol.07」(東京創元社、2004年10月刊)に収録。


・・・猫がいっぱい。
もう次々、どんどん出てきて大変! 猫たちのキャラクターが際立っていて面白かった。それに、猫=女という隠れテーマもあって、ヘンリーの彼女が出てきて猫たちと対立したり、色々楽しい。猫の様々な泣き声や出す音の描写がすごい。私は猫を飼った経験はないのだけど、読んでいて頭の中に音が自然に浮かんできた。
リトル・ドットは作者の飼い猫である「非常に強い個性を持った猫ドラベラ」をモデルにしているそうだ。本編は楽しかったけど、この著者後書きも最高。内容紹介は、さりげに冒頭部分を訳してみました。



2005年04月26日(火)
Byndley(Patricia A. McKillip)

●読書中:Firebirds(Patricia A. McKillip他)
書き下ろしファンタジーアンソロジー短編集を読み始める。
収録作品リストは【こちら】。マキリップにDWJ、ガース・ニクス、ニーナ・キリキ・ホフマン、カーラ・ドーキー、ロイド・アリグザンダー、ナンシー・スプリンガー、デリア・シャーマン、シャーウッド・スミス・・・児童書とファンタジー系あたりの作家が多いかな。
ハードカバーで買って1年以上放ってあったんだが、ペーパーバック版が出るそうなのでこの機会に。洋書で短編集を読む場合、「全部読まなきゃ」という強迫観念があると絶対に完読できない。3話読んだら完読したことにすると割り切って、読みたい時に読みたいのだけ読めばいいや、というスタンスで軽く行くのがよろしい。

≪Byndley / Patricia A. McKillip (19p)≫
グリム童話のような昔話調の短編。
妖精や魔物が棲むといわれている森の傍にあるByndley村へ、魔法使いのReckがやってくる。宿屋の親父に用件を尋ねられたReckは、昔、妖精の女王から盗んだ物を返したいのだと言った。宿屋の親父にBettonyの屋敷へ行って泊めてもらえと言われるが・・・。


うーん、短くてなんだか魔法が足りない感じ(笑) グリム童話を読んでるみたいに、昔話っぽく綺麗にまとまっている。綺羅綺羅しい描写もマキリップっぽいし、ちゃんとオチもあって終わり方もスッキリ。なかなか良いのでは。風呂の中で読んだらちょっと上せてしまった。

≪新刊メモ≫
Harrowing the Dragon(Patricia A. McKillip)(2005.11.1発売)
パトリシア・A.マキリップの短編集らしい。表題作は龍の物語(新宿書房)
に収録の「ホアズブレスの龍 : 北方の伝説(The Harrowing of the Dragon of Hoarsbreath)」か?

The Forgotten Beasts Of Eld 新装版(Patricia A. McKillip)(2006.1.1発売)
う〜ん、この表紙も微妙・・・。