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2006年01月21日(土) ■ |
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どんがらがん(アヴラム・デイヴィッドスン) |
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●どんがらがん(アヴラム・デイヴィッドスン)
ゴーレム(The Golem 浅倉久志訳) 物は証言できない(The Necessity of His Condition 浅倉久志訳) さあ、みんなで眠ろう(Now Let Us Sleep 浅倉久志訳) さもなくば海は牡蠣でいっぱいに(Or All the Seas with Oysters 若島正訳) ラホール駐屯地での出来事(The Affair at Lahore Cantonment 若島正訳) クィーン・エステル、おうちはどこさ?(Where Do You Live, Queen Esther? 浅倉久志訳) 尾をつながれた王族(The Tail-Tied Kings 浅倉久志訳) サシェヴラル(Sacheverell 若島正訳) 眺めのいい静かな部屋(A Quiet Room with a View 若島正訳) グーバーども(The Goobers 浅倉久志訳) パシャルーニー大尉(Captain Pasharooney 中村融訳)
--------------------------------- そして赤い薔薇一輪を忘れずに(And Don't Forget the One Red Rose 伊藤典夫訳) ナポリ(Naples 浅倉久志訳) すべての根っこに宿る力(The Power of Every Root 深町眞理子訳) ナイルの水源(The Sources of the Nile 浅倉久志訳) どんがらがん(Bumberboom 深町眞理子訳)
図書館で借りて、途中まで読んだ。エキセントリックでブラックでシュールな・・・捻くれた・屈折した感じの話ばかりだった。つまり、そういう人なんだろうと思った。最初から「パシャルーニー大尉」まで読了。表題作が読めなかったけれど、返却期限日が来てしまったし、もういいやという感じ。 先日読んだ『おまかせハウスの人々』(菅浩江)といい、今こういうのが絶賛されるのが行りなんだろうか? 個々の物語は面白いけれど、ずっと同じようなトーンの話ばかり続くので飽きる。もともとこういう話が好きな人なら最後まで面白く読めるのだろうけど、私は3つくらい読めばもうお腹いっぱい。
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2006年01月19日(木) ■ |
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リューンノールの庭(松本祐子)読了 |
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●読了:リューンノールの庭(松本祐子)
中学1年生の主人公・未散(みちる)は児童文学作家・水無月サナの大ファン。水無月サナの書く魔女シリーズは、大人気で、いつも図書室ではひっぱりだこ! 明日から夏休みという日、未散は父の妹(叔母)である皆月沙那子からメールで招待状を受け取った。それはあこがれの児童文学作家・水無月サナと同一人物!? 生まれて初めて会う叔母の家での不思議な体験と、特別な夏休み。
最近どこかのサイトでレビューを見て、興味を持って図書館にネット予約して本を取り寄せるというパターンが多い。これもその1冊。佐竹美保氏の美しい緑色の表紙と、「リューンノールの庭」というタイトルに惹かれた。 期待してたほどじゃなかったけど、まぁこういうのもありかなあ。設定やなんかは悪くないのだけど、色々なところが未消化で投げ出されているのが気になり、感想は「面白い」の3歩手前という感じ。中学1年生が主人公ということで、態度があからさまに反抗期くさいのに引いた。それに主人公の叔母をはじめ、周りの大人たちも、私から見て魅力的な人間がいない。女の子の成長、母親、祖母との関係、親離れといったことが正面から描かれ、解決もごくアッサリ。でも舞台装置や小道具は惹かれるものがあったから、続編の『ブルーローズの謎』も予約してみた。
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2006年01月18日(水) ■ |
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沙高樓綺譚(浅田次郎)読了 |
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●読了:沙高樓綺譚(浅田次郎)
出版社 / 著者からの内容紹介 各界の名士たちが集う「沙高樓」。世の高みに登りつめた人々が、女装の主人の元、今夜も秘密を語り始める??。やがて聴衆は畏るべき物語に翻弄され、その重みに立ち上がることもできなくなるのだ。卓抜なる語り部・浅田次郎の傑作ミステリー。 収録作品:小鍛冶 糸電話 立花新兵衛只今罷越候 百年の庭 雨の夜の刺客
おもしろかった。初めて読む作家。 「沙高樓」というサロンに集まった人たちが、お互い秘密厳守を条件に各自の体験談(真実)を語るという設定の短編集。不思議な出来事、怖い話、映画と役者の世界を舞台にしたSFファンタジーっぽい話、ヤクザの世界の話、自分の犯罪など色々な短編があって、バラエティーに富んでいる。読みながら『雨柳堂夢咄』(波津彬子)を連想した。映像がきれいな話ばかりなので、読んでいて楽しかった。どの話も同じくらい面白かったけど、「百年の庭」がビジュアル的に一番印象に残ったかな。 *続編あり≫『沙高楼綺譚 草原からの使者』
▲【Deep Secret(Diana Wynne Jones)】翻訳(情報元:銀の椅子 dwjblog)
東京創元社メールマガジンに記載あり。 ◇『バビロンまでは何マイル 〈上・下〉』 ダイアナ・ウィン・ジョー ンズ著/原島文世訳(創元ブックランド) 英国ファンタジーの女王が贈る、とびきり愉快でにぎやかな物語。
いいタイトルだー!!素晴らしい! 川原泉の『バビロンまで何マイル?』と同じなのは、元ネタが同じなんだからしょうがないと思う。これがこの本のテーマなんだし、他にないよね。本当、いいタイトルだと思うな。楽しみ。私は"How many miles to Babylon?"の長〜い詩がどう訳されているかが特に楽しみ。私が読んだ時に直訳したやつは【ここ】にあります。でも創元ブックランドということはハードカバーで1冊1900円とかだよね。上下巻で4000円なんて買いたくないぞ。
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2006年01月16日(月) ■ |
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おまかせハウスの人々(菅浩江) |
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●読了:おまかせハウスの人々(菅浩江)
≪出版社 / 著者からの内容紹介≫ あるのだろうか??理想の家族、心安らぐ家 私たちは、「家族の肖像」を、どんな色に染めようとしているのか。近未来の日常を描く待望の作品集。 「純也の事例」里親制度でやってきた純也は従順で賢く、夕香は親子ごっこに溺れてしまった。純也は、ユニバーサライズ分科会の早期返還の対象となり、別れの日は意外に早くやってきた……。 「ナノマシン・ソリチュード」小枝子は、モニタに左手の小指を突っ込んでナノマシンのチェックをする。必死で働いてくれるものがある限り、孤独じゃない。サビシクナイ。 「おまかせハウスの人々」掃除、洗濯、買い物まで目配りのきいた全自動住宅に住むモニターたち。あとは「おまかせ」で幸せを手にいれることができる。多少邪魔くさくても設定をいじり直せば……。 ほか、菅マジックが冴えわたる6編収録。
面白くないので1週間以上かかってようやく読み終わった。近未来を舞台にした短編集で、ブラックでシュールな話が多かった。全体的に作者が登場人物を描く表現が無駄に意地悪い感じで、読んでいて気分が悪くなった。厭世的というか、ひねくれているというか、現代文明批評めいているというか。なんだかな〜。
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