『地獄で仏』ナンシー関・大月 隆寛を読む。 出版自体は96年だが、対談は『CREA』で92〜95年に連載されたものらしい。確かに話題自体は懐かしいものだらけだが、切り口は普遍的。決してありきたりではないけれどオーソドックスな視線は、古びる事なく今も楽しめる。 大月 隆寛氏の事は寡聞にして知らなかったのだけど、ナンシー関とのかなりテンポの良さそうなやりとりは面白かった。噛み合っていないところはそのままで進んで行くのがリアルだし、2人の関係がいいんだろうなと感じた。 お互いの体重についてのくだりで『身体に気をつけろよ』みたいな大月氏の発言があり、ナンシー氏の死を思うとやりきれなくなった。 こんなに真っ当に毒を吐ける人は他にはもういないのではないだろうか。本当に残念。 女性の趣味で大月氏が怒られるところが最高。ホントにオトコって、なんでああいうのが好きなんだろうね……。
でも魔性の女なんていいな。人(同性)に嫌われようがなにしようが本人は幸せそうだもんね。「私は不幸な女」とか思っているかもしれないけど、自分自身か、恋愛対象の相手一点しか見ていないような印象。私もどちらかと言うとバランスが悪い点では魔性の女の要素はありそうなのにな。 色気がないだけで(それが致命傷か)魔性から魔物に格下げ。がっくり。
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