白い原稿用紙

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2002年05月21日(火) 永遠の屍

今日は東京国際ミネラルフェアに行って
石三昧して来ようとわくわくしてたのに、
目が覚めたら はや昼もとうに過ぎた2時。

諦めました。
それから用意して出かける根性はないのでした。
あたくしは漫画を描く事に
生きるための根性を すべて注ぎ込んでいるので
その他のことに関しては もはや人外なほど根性無し。
とほほほほ。

仕事の合間のふぬけ状態ほど困った状況はないわ。

さっさと次の仕事にかかればいいのだけれど、
仕事にかかってしまうと 他の事をいっさいやらなくなるわけで、
ヒトとして生きて行くのにそれはゆるされまい。

仕事中は、掃除もしなければ、各種書類も作らなければ、
郵便局や銀行に行く用事も、とあれこれ考えているのに、
いざ仕事が終わると
もう早く次にかかりたくてうずうずしちゃうのね。
でも、片付けなきゃいけない事を 片付けて無いのに
仕事にかかるわけにはいかないというブレーキが働いて
なんだか気分がどんよりして、
片付けなきゃいけない作業にかかる元気と気力が無いのね。

や〜〜〜ん。
これじゃ先にすすめないじゃないの。

さっさと片付けて仕事にかかればいいものを
仕事をしていない時のあたくしは
世にも立派な生きる屍。
とても雑用など出来る体力も気力もないのよ、
腐って朽ち果てかけてるのよ。

仕事を始めればいいのよ。
で、雑用はその仕事の合間にやっているんだと思えばできるわ。
...と思ったけど、
仕事に入ると、
他の事で煩わされるのは大嫌いなモノ描きの哀しい習性。

そしてまた、
なにも片付かないまま、締め切りが迫り、
「もはや仕事に専念するしかないわ、今は」と
自分に言い訳を与えてから仕事に熱中すると。

永遠のどうどうめぐり。

覚悟を決めて、雑用を片付けましょうっ!

あ、その前に、近況コメント出さないと。
コミックスの表紙のラフも早く出さないといけないし。
そっち、先にやらなきゃね、雑用より。
あら、ちょっと生き返ったかも。
いそいそ。


2002年05月19日(日) 世界最強に恥ずかしい夢

今日は鍼治療でトロトロになっていたりして。
トロトロ。

昨日は、仕事明けなので
お掃除して、天気が良ければお洗濯もして
お買い物にも行って、たまにはご飯も作ってと
まるで いっぱしの主婦のような事を考えていたにもかかわらず
一日中 起きられず、すべての計画は惰眠の彼方へと
消え去って行きましたとさ。

惰眠はしかたないんだけどね、
仕事中 足りなかった分を補うのに
どうしても2〜3日は寝狂いますから。

問題は.....
その惰眠の最中に見ちゃった夢なんだけれどもね....
これ・・やばいような気がするのん。

いえいえ、夢語りなどするつもりはないのよ。
ただね、
他の作家仲間にも恥ずかしくて聞けないわ。

 『じ、自分の作品中のキャラの夢..見た事ある?』

なんてなんてっ!!!

そりゃね、自作のキャラに惚れ込むのは大事な事ですとも。
「このキャラはかっこいいのよ!いいったらいいのよっ!」
という作者の思い込みが
少々の画力のなさも お話の破綻も補って余りある、
読者への強引な説得力をかもしだすのだから。

あたくしだって  ヒトサマの造り出したキャラになら
夢に見るほど惚れ込んだことはありますとも。
同人誌出しちゃったくらい。
脳裏に浮かぶその凛々しさを
どうやって貧弱な自分の画力で出すか、
そりゃあ、日々努力をおこたらなかったものよ。

でも自分も読者としてならともかく もの描きとしては、
ヒトサマのキャラに それほど入れ込んでしまうのって
なんだか横恋慕しているような物悲しさに襲われるのよ。

今度は自分が ヒトサマに夢に見て頂けるような
魅力的なキャラを生み出したい!という野望に燃えて
ここまでやってきましたけど、
じじじ、自分で夢に見てどうすんのよ?

これはこれで、
まるで、自分の息子に恋しちゃった母親ぐらい
やばくない?

夢に出てきちゃったキャラ..というのは
マスターなんだけどね(爆裂赤面告白)

いえ、ちゃんと出て来たわけで無く、
崩れた館に埋まって
行方不明になったマスターを捜しまわる夢でしたけど、
探しているのは誰なのか 
まではわからないのが、
一人称不明な夢の夢たるゆえんでして。

ちなみに今後のストーリー展開に
そんな予定は微塵もありません。

いろいろと かなり目覚めてうろたえましたけど、
冷静になって考えれば、まあ、多分
自分が描こうとしているキャラの理想の姿に
まだまだ自分の表現力が追い付いていない、
ということなんでしょう。
...とか理屈つけてみたらちょっとは落ち着いたわ。

生まれてこの方、初めて見た類いの
恐ろしい夢のお話でした。

はあ。恥ずかしかったん。


2002年05月18日(土) 漫画描きの舞い

 ここ2日ほど掲示板に入りにくいですわね。
11時〜1時頃とかかしら。混み合っているのかも。

金曜のお昼、3女嫁入り。
編集さんが朝早いと辛いだろうと
気を使って下さったようです。お手数かけます。

そこで、嫁入り先に言われたお言葉。

「ウエディングドレスは白で」と。

(訳)もっと画面を白くして。

....ですよね。
黒すぎるんではないかと思ってはいたんですのよ。
でも 手が止まらないんですのよ。

ベタが多い、とか そういう問題だけでなく
画面密度が濃すぎる という事なんですけど。

今 描かせて頂いているボ−イズ誌では
黒くてもオッケーなんですけど
3女の嫁入り先は ヤングレディース誌。
あまりごちゃごちゃ描きこんだ画面は
読者に好印象をあたえません。

あたくし的には その辺は考慮して
かなり画面の描き込みはおさえたつもりなんですけど
どうしても背景が多くなって。。。

ヤングレディース誌でも描き込む作家さんはいらっしゃいますが
一冊にあまり多いと御迷惑。

今後、それはもう力の限り
白くする努力をいたします。

でも白い画面って どうやって造るのかしら。。。。
どうしても仕上げ前に見えてしまうのよ、
自分の原稿の場合。。。。

好きなように描いて押し切る..という手もありますが、
せっせと手を入れて
読者に厭がられてしまうほどむなしいことはありません。
「無駄な努力」というのが
あたくし的には一番嫌いなのよ。

「最小限の努力で最大限の効果」

をモットーとしております。

自分の作品傾向に合わないところで
描かなくてもいいじゃないか、
という御意見もありますが
描きたいように描いているだけでは
作家として幅がせばまる気がいたしますのよ。
偉そうに 言うようですけど(赤面)

まだまだ発展途上のつもりのあたくしとしては
苦手な分野もやってこそ勉強になるというもの。

ヤング、レディースというのは
実は 最も苦手なジャンルなのでございますのん。
原作者の方がいてくださらなければ
とてもやっていけるジャンルではありません。
今風のおしゃれとは 遥かに隔たりがある自分の作風。
まず 普通の女性がどういうファッションをしているのか、
からして さっぱり わかんないん。(普通の男性も)
(町なかで何を見ているんでしょう、あたくしってば)
ボンデージじゃないことだけはわかるけど。

さらに原作付きということは
あたくしなら絶対描かないキャラや設定、
あたくし的には理解できない感情とかが
出てくるわけですね。
これは ある意味とてもおもしろく、
商業作家として やりがいもあります。
きっちり仕事をやってみせる!という
妙なプロ意識が最大限に発揮される仕事です。
どうしたら頂いた原作の魅力を最大限に引き出せるか、
どうやって文章で上がってきた物に
漫画的手法をあてはめて落ち着かせるか、
あれこれ考えるのは、普段とは違う刺激的な作業です。

いわば、自分で産んだ子ではなく、養女をひきとって
いかに立派に育てて嫁に出すか という勝負。
(だ、誰と勝負?)
立派に育ったか、不良になっちゃったか、
いつも不安ですが(^^;)

そしてその仕事が終わった時、
それはもう 飢え切ったケダモノのように
オリジナルへの欲望が高まってしまうのん。

同人誌をやっていたのも その渇望からだったのよね。

今は ボ−イズで
好き勝手やらせて頂いているので
同人をやる絶対的な必要はないと思っていましたけど、
原作付きのお仕事が終わると むらむらと...
オリジナルでも、今の連載以外のお話も描きたいという欲望が
乾き切った 砂漠の放浪者のように.....

発表のあてはなくても
仕事の合間にこつこつ描いて行きたいと思っております。

思っておりますが、
今回の怒濤の3姉妹の嫁入りが
また7月に勃発することが判明しています。

今から前倒しでやっていかないと
またも 今回の二の舞(いえ、もう3〜40回舞ってますけど)


2002年05月17日(金) 三女の嫁入り

原稿アップ。
只今 明け方の3時半。
夜があけるまでちょっと寝て、
朝に嫁入りです。

いや〜、今回は(も?)
財力(体力とも言う)、使い果たしました。
ほとんど破産状態なの。

晩ご飯はアシちゃんを送りがてら、焼肉屋さんに行き、
メインで頼んだカルビに見向きもせず、
なぜか 欲望のままにレバーをむさぼりました。
4皿たのんで3皿ほどはあたくしがガツガツと...
よっぽど栄養状態 悪かったのかしらん。

栄養補給もしたし、
残りの最終仕上げを こつこつとひとりでやっていると 
不穏な音色が お腹から....

いきなりつめこんだお腹がびっくりしたのか、
むさぼり喰った栄養、
全部 おトイレに流しちゃったみたい。。

いや〜〜ん 
ばっちいお話しでご免遊ばせ。

やっと 今回の怒濤の3人娘の嫁入りをすませ、
次は何をやるのかと言えば
出戻り娘の化粧直しでござります。

コミックス用の描き直し。
コミックスになる時、
ほとんど手を入れず そのままの事もけっこうありますけど
今回はいけません。

なぜって、
ちょうど今回のコミックス分の原稿を描いている時、
目が悪くなっているのに気がつかず、
ほとんど原稿が見えていないまま
仕上げて 嫁に出していたからよ。
カンを頼りにペンを入れてたわね、この頃は。

こここ、こんな不細工な娘達を嫁に出していたのかと、
めがねを作って本を見た時には
腰が抜けきりましたわ。
あたくしのカンって全然頼りにならないってことが
よ〜〜〜〜くわかりましたとも。

これは「漫画原稿」なんかじゃないわ。
じゃあ、何かって、しいて言うなら

「福笑い」

「きゃ〜〜、お目々やお口がこんなとこに〜〜」と...
笑ってる場合じゃないんですけど、ぜんぜん。

このコミックス分で
目が見えてたのは最後の一話だけ。
(あまりにおかしいと思ったので眼鏡屋さんに行ったのん)
その前の分が、もはや何も見えないほどの状態だったので
その違いは歴然....呆然....
ただの疲れ目だと思っていた自分を呪いたい。。。。

いくら心臓に鉄の毛が生えていると言われているあたくしでも
このままの再婚は 許せないわっ!!

と、いうわけで
ちょっと手間がかかりそうな 
今回のコミックス準備。

それに入ってかかり切りになる前に
今年(去年?)の
確定申告をすませなければ〜〜〜〜〜〜(号泣)


2002年05月12日(日) 大脱走

やっと今 キスケが寝付いたので
こっそり日記を書きに来たりして。

1日目から水分と栄養分を補給して頂いたので
心配するほど元気がないわけではなく、暴れております。

2〜3日は甘えモード炸裂で、
3歩 歩いても くっついてきて
足下にうずくまるかわいらしさでしたけど
今は、外に出たいのに 出さないため
怒りモード爆発です。

しょうがないでしょ〜。
獣医さんから戒厳令が敷かれてるんだから〜〜。

そばにくっついていてやるため、
今は2階の仕事場ではなく、
一階の居間に原稿を持ち込んでお仕事なのん。
横に寝かせて、
あたくしも座り込んでお仕事。
食事の回数からトイレの回数まで
全部こまかくチェックして、気分はストーカー。

仕事をする体勢ではないので腰が痛いじゃないの。

横に寝かせて、といいましたけど
それは2日ほど前までのお話し。
今日はもう 外に出せコールをわめきちらし、
外界への出口を探してさまよった末、
鍵をかけてあったはずのサッシを
何度も叩いて とうとう鍵をあけて脱走。

そういえば、おとといは病院のかえりに
キャリーから脱走しやがりました。

もうすでに家の近くだったため、
多分テリトリー内と思われたので
心配するほどでもないとは思ったものの
いちおう大騒ぎしてだんなと探索いたしましたが、
ちゃっかり先に帰っておりました。
あとちょっとだったんだから
キャリーの中で寝ながら帰った方が
よっぽどらくちんだと思いますけど 
それは素人考えかしら?
なんの素人・・って猫の素人ですけど。
キスケの方が猫としてはプロですから。

でもキスケの脱走を防ぐため、猫の這い出るスキマも
ない状態だった今の我が家。
つまり外からも入れない状態で
閉め出されて 窓の外で途方にくれとりました。

途方にくれたいのはこっちだっつーの。

今日のところは 速攻追い掛けて
それでも見張り付きで少々遊ばせてやり(大甘の飼い主)
連れ戻しました。

でも半端に外に出ちゃったので
そとごころ がついちゃって
その後は「外に出せコール」は
「外に出しやがれ」コールへとグレードアップ...

御心配かけましたけど
キスケは元気です。
ご飯も食べられるようになりましたし。
でも もうしばらく
キスケの見張りは必要そうですの。


2002年05月09日(木) 突発事故

…それさえなけりゃ
不可能な仕事進行スケジュールではない、と思っていた
『突発事故』が起こりましたわ。
ぽっこりと。

愛猫キスケの病気。

数日 食欲がなかったのだけれど
今日は医者に連れて行こうと思っていたところ
ふと気づくと獣医さんは定休日。

明日までがんばれキスケと応援したけれど
午後になって やばくなり
お休み中の獣医さんを叩き起こして
(いえ、寝てらしたかどうか知りませんが)
だんなに連れて行ってもらう。
あたくしはもうアシちゃんが入っていたので動けず。

...やばかったわ。

でっかい栄養剤を6本も打たれた上に熱冷まし。

数日で痩せて軽くなっていたのが
元通りの体重になって戻って来ましたが
カタチが ヘン。
うずらみたいな体型になっております。

お水も食べ物もだめということで(胃をやられたらしいのん)
明日から通院です。

だんなが頑張って通院してくれる予定ですが
家にいる時もほっておけないのん。
絶対 外に出しちゃだめっていうし
外に出たいのに出さないと、
気の強いキスケってば うなり声をあげてお怒りになるのよ。
出さないけど。

うちの猫たちは性格が悪く(近所の遊びに来る猫も含めて)
顔をあわせると喧嘩しますが
キスケだけは うなられようが
シャー とかふかれようが 泰然自若としていて
気にしやしません。
時々 お姉ちゃんたちがあまりにうるさいと
身体をふくらませて、威嚇しながらにらんでますが、
そのおかげでこのあたりの猫たちは
均衡を保っていたのでございます。
よそのオス猫をなだめるのも上手です(ホモだから)

そのキスケの病気で我が家(付近)の猫たちの均衡が崩れてます。

一番性格の悪いチョビが
次女のクロちゃんをおいかけまわして虐め倒し、
クロちゃんが家に帰れなくなってしまっているのでした。
じつはクロも、飼い主のあたくしの見て無い所で
チョビをぶんなぐるくらいはしているのですけど。
(御近所さんのチクリ事情)

一刻もはやくキスケが治って
元気に我が家(と近所)に君臨してくれないと
猫たちの戦争はおさまりそうもないわ〜。

で、あたくしのお仕事戦争も やばいわ〜〜。

のばして頂いた締め切りよりは早めにあげる心づもりでしたけど
ぎりぎりになりそうん。


2002年05月08日(水) ままま まさか…

へへへ(笑っているのではなくて 動揺しています)
編集長、ここ見てらしたわけじゃないわよね。

ネームは原作がきっちりしていたおかげで
奇跡的に一晩で出来上がり、
とても「清書」とは思えないしろものでしたけど
夜明けに編集部へファックス。

その日の内にお電話頂いて、
あちらから締め切りを少し のばして下さいました。。。

お電話は気を使って下さったのか夕方。
なのに「起こしちゃった?」とまでお気づかい。
「アシスタントさんはおさえてある?」とも。
(大丈夫です、ばっちり監禁予定)

こんな下っ端の漫画描きにそんなにお気を使わせてしまって
よよよ。
すみません。。。。。

あたくしにできる事は
全力できっちりとお仕事をあげるだけでございます。

のばして頂いた締め切りの半日分を使って
寝倒しましたわ。
さすがに ガタボロ状態で お仕事にかかろうにも
使い物になりませんでしたので。

起きてから
初仕事の掲載誌(秋田書店 コレットミステリー)を
なめるように読んで 絵にかかりました。

発売日からして、のばして頂いた締め切りは
ぎりぎり。
体調を整えて 一気呵成に仕上げたいと思います。


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