2003年06月21日(土) |
他人事ではすみませんでした |
この日記なんだかシリアスなお話が続くので
軽い日記でもつけるかと思っていたのですが。
掲示板にてお名前を上げた今回の
原稿流出事件。
倒産して、原稿の流出先となった「さくら出版」
その経緯を
アップして下さった漫画家さんがいらっしゃいます。
実はこのサイトさんも、
以前からこっそりと通っていたサイトさんです。
とりマイアってばボ−イズに限らず
H系をきっちり描かれる方にひかれる習性がありますので(^^;)
桜井美音子先生サイト
http://homepage2.nifty.com/mineco/index.html
この経緯を読んで 血の気が引き
その後 今度は体中を血が駆け回って
とっても新陳代謝がよくなり、美容によかったかも。
冗談を言ってる場合ではなくて。
ここに書かれている
原稿を返さない事で有名だという
さくら出版編集部「最後の編集長」
数日前 書きましたが
あたくしも原稿料未払い原稿未返却の
被害にあったことがあります。
その張本人でした。
驚きました。
あの時も他の作家さんと連絡を取り合って
なんとか本人をつかまえようとしましたが
雲隠れされたままだったのです。
生きていらっしゃったのですね。
同じ業界で 堂々と。
(のうのうと、と書きたいところを押さえました。
あら もう書いてるかしら)
当時は、
つぶれた会社の責任者がいちばん辛いのだと思って
深追いはしませんでした。
個人的になんどもお話した人ですし、
これからの生活もあたくし達以上に大変だろうと思って。
若かったわ。
まさか同じ事をわざとのようにくり返す方だとは。
以前にも書きましたが
こういう事があまり表に出て騒がれないのは
漫画家という人種が
過ぎた事にこだわるより
前向きに次の新作を、と思う事が
原因のひとつだと思って下さい。
作品を書く上で邪魔になるような
煩わしい事はさっさと忘れて次に進みたいのです。
原稿料未払いがどんなにキツくても
それで新作が滞れば
自分の被害は拡大するばかりですから。
それに原稿料未払いと言う事は
弁護士費用まで払えない作家さんがいるのも事実
悲しい事実です。
あたくしにも原稿料未払いはあったかもしれませんが
煩わしい事はさっさと忘れる性癖のため
それがいくらぐらいだったかも
覚えてすらおりません。
原稿未返却はしっかりこうして覚えておりますが。
生活的には未払いはとてもキツイですけど
心情的には生原稿未返却の方が
漫画家にとってはずっとキツイのです。
最低、原稿を返して下されば
未払いは泣いて諦められるのです。
決して許容しているわけではないですけれども。
あたくしの時は その編集長、
いくら言っても原稿を返して頂けないので
やはりそこで描いていた友人の漫画家と
「いついつ取りに行きますから探しておいて下さい」
と宣言して(見つからない、と言われていました)
車で取りに行きました。
車じゃないと重すぎる量だったのでした。
その時は一部だけを返して頂きました。
「見つからない分はまた今度」と言って。
編集長本人ではなく、その時の担当さんでした。
債権者に踏まれてゴミと化しているかも……
と思っていましたが
もしかしたら
どこかで生きているのかもしれませんわね。
あたくしの原稿達も。
桜井先生の経緯によると その方は
生原稿を返さないので有名だったとかで。
つまり前にも書いた 極一部の、
「原稿は編集部のもの、原稿料を払ったんだから」という
考え方のとても珍しい編集さんだったようです。
でも あたくしが強硬に言って
一部でも返して頂けたと言うことは。
あたくしがあまりにもうるさかったからでしょうか。
今回頂いたメールで教えてもらったのですが
出版社がつぶれた時
債権者は早い者勝ちです。
さっさと現場に言って現物を押さえた者の勝ちだそうです。
こういう場合、漫画家も債権者なのです。
ある出版社がつぶれた時の事、
生原稿が 漫画家でない債権者に押さえられ、
やっぱり流出した事があったそうです。
そして日本の法律に従って
「先に押さえた債権者の勝ち」という結論が
出てしまったそうです。
漫画の生原稿は出版社のものではない
なんていう事は考慮されなかったようです。
そういう公式文書でもないと
やはりどうしようもないと言う事でしょうかしら。
今回の「さくら出版発 まんだらけ経由」
生原稿流出事件は
あたくしは部外者でしたが
いまさらどうしようもないほど遠い昔
いつの間にやら被害にあっていたかもしれないという
お間抜けこの上ない事実の発覚でした。
今は脱力している暇はないので
今のお仕事に誠心誠意 かからせて頂きます!
ああ そうか
そうよね。
と思う所があったので昨日の日記を訂正〜〜
あたくしが書いた原稿返却の事情。
これは誤解を恐れず言うならば
フリーで あちこちの出版社、
小さな出版社だったり
編集プロダクションと呼ばれる下請け会社と
たくさん仕事している漫画家の事情です。
雑誌掲載時の契約書がないのはどちらも同じですが。
「原稿 引き上げるわよ」というセリフが
編集部にむかっての殺し文句になるような
きっちりとした立場を確立している漫画家さんには
関係のない事情でした。
あたくしの狭い世界で話をしていた事を
友人とやりとりしてて気がつきましたわ。
思えば
主にH漫画業界に多いお話しです。
健全な漫画を
大会社でやっている友人と話さなければ
気がつかないとは情けないわ。
なるべく大きな視野でものを見るように
心掛けているつもりでもこのていたらく。
いろんな立場の人間が居て
いろんな世界のルールがあるのね。
でもどの世界だろうと
人の物を盗んで売り捌いてもいいというルールは
ないと思いますわ。
できれば
盗品だと本人が主張している物も
売ってはいけないルールも作って下さいませぬか。
一時凍結程度だとしても。
前回 日記に書いた漫画家さんのところへ
いやんなメールが来たそうです。
「原稿の管理をちゃんとやらなかった自分が悪いのに
騒ぐな」
というような内容の。
御本人も書いておられますが
この世界の慣習として
原稿を返して下さい、というのは
相当な度胸と覚悟が必要とされます。
契約書がほとんど取り交わされないこの業界
かなりの部分、信頼関係で成り立っております。
すでに雑誌に載った原稿が
すぐに作家に返されないのは
わりと普通の事なのですのよ。
その後コミックスにするとか
めったにないけど
いざと言う時の穴埋めに使うとか。
(他の漫画家さん、
あるいは本人が急病で原稿を描けなかった時とかです)
そういう時の為にも
原稿は編集部が管理するのが
ごく普通のことなのです。
もちろん、その事も契約書があるわけでなく
暗黙の了解 というところですけれども。
それで たとえば
さっさと編集部が返して来た時……
それはかなりの場合
「もうこの原稿は使いません。コミックスにもなりません」
と言う事だと判断する漫画家さんは多いです。
逆に漫画家の方から
「原稿を返して下さい」と言った場合……
へたをするとそれは
漫画家からその編集部への絶縁状と
受け取られかねないのです。
雑誌に掲載した編集部ではなく
よその編集部からコミックスが出るという場合
お願いして返して頂きます。
まっとうな編集部であれば そういう場合は
気持ちよく(思う所はありましょうが)
返して下さいます。
返しません、と言っている編集部に
どうしても返して下さいと言う場合は
本気の絶縁状の覚悟を
ほとんどの漫画家はしているはずです。
つまりその編集部との仕事は失くす覚悟の
背水の陣です。
稀に どんな原稿も絶対に返しません
という主義の出版社も存在します。
そのことでけんかになった例も
いくつか見ております。
「原稿管理をちゃんとしなかった漫画家が悪い」
一口にこう言えない事情があるのです。
今回の漫画家さんの場合
もうその出版社はつぶれていて
原稿を取りかえす手立てがなかったのです。
それで責められるのはあまりにも気の毒。
かくいうあたくしも
編集プロダクションがつぶれて
回収出来なかった原稿がかなりあります。
責任者も逃げていて
他の編集さんとは連絡が取れず
回収する手立てはもうありません。
「興味の無い人にとってはただの紙切れ」
と警察の方がおっしゃった通り
その原稿は
債権者に踏まれて散らばって
ほんとの紙屑になっているかもしれません。
これを
お金と時間を使って捜しまわるより
その労力を
新作にまわそうという漫画家さんが多いのです。
その原稿はあきらめて。
でもそれが自分の知らない所で売られていたというのは
話が別です。ええ、全然。
死んだと諦めていた子供が
生きていたとわかれば
取りかえそうと力を尽くすのは
ごく当たり前の事です。
くどいようですが
その原稿に
商品価値があるかどうかの問題ではなくて。
さて。
今はなき編集部から
今日原稿が届きました。
これは問題の絶縁状ではなく
コミックスにする分の原稿の
直しをいれるためのものです。
たいていの漫画家は
この段階で一度手放した原稿と再会いたします。
そしてこの状態で原稿と再会できることは
とても幸せなことです。
とんでもない目にあっている同業者が
たくさんいるのに
自分が幸せでは申し訳ないのですけれど
目の前の仕事を精一杯やることが
今の自分にできる事 と心得て
頑張りたいと思う所存でございます。
2003年06月17日(火) |
漫画描きにとっての原画 |
まず ほとんどの漫画描きにとって
とても悲しい事件が起こっているようです。
いつも見に行っていたとある漫画家さんの日記。
事は漫画界全体におよぶお話。
編集部から未返却だったご自分の漫画の原稿が
まるごと なんと30本以上
漫画専門古本屋にて売られていたのだそうよ。
(その編集部はかなり前に倒産してもうないそうです)
一本、32ページなら32ページ
まるごと いくら、と。
読者さんからの知らせで
問題の古本屋に
「それは盗品だから売らないで下さい」と言っても
とりあって下さらなかったそうです。
「まず警察に行って盗難届をどうぞ」
そして 警察に駆け込んだ時
盗難届さえ出させてくれなかったそうです。
そして ある警察官はこう言ったと。
「あなたにとってそれは財産かも知れないけど
興味ない人にとってはただの紙切れですからね」
それをおっしゃるなら
美術品のたぐいだってそうじゃないの?
極端な話 紙幣だってそうじゃないの?
もちろん名のある芸術家と
名もない自称芸術家の作品とに
値段における
価値の違いがあるのはあたりまえのこと。
でもそれがその本人のものであり、
盗んだら犯罪、と言う事は同じではないかしら?
世界一といわれるほど漫画文化が進んでいる
この日本のお話で こうなのね。
知ってたけど。
漫画家の地位と言うのは
ある一部の大御所を除いて驚くほど低いのね。
その、日記の漫画家さんは
漫画家がこれ以上なめられないために
今 懸命に戦おうとしていらっしゃいます。
これは
あたくしがラフ画をばらまこうとしているのと
わけが違うのです。
わけが違うけれど
あたくしがやろうとしていることが
この事件を解決しようとする事の
足を引っ張ったりは
ちょっとでもしないだろうかと
心配になったのも事実です。
原画 特に漫画原稿というものを
手放す作家はまずいません。
たとえそれが もうコミックスにもなり
これ以上は商品として価値がない
と言う事になってもです。
原稿というものは漫画家にとって
特別なものなのです。
世界にただひとつの手作りの品ですしね。
ごくまれに
原稿を売る漫画家さんもいらっしゃいますが
漫画家の中で語り継がれちゃうくらい
珍しい事なのです。
それが たくさんの漫画家の
大量の作品が一ケ所で売られてるなんて
ありえないことなのです。
出回った経緯がはっきりしているのでなければ
買わないで下さい。
それは盗品の可能性がとても高いのです。
漫画家としては
警察がとりあってくれず
売っているお店もとりあってくれないのなら
自分の子供が目の前で叩き売られていても
できる事は
その値段でその子を買い戻す事だけなのです。
なんだか
誘拐された子供を取りかえそうと
警察に駆け込んだら
「身代金をはらえば?」と言われたような気分です。
警察が動けないのも
それなりの理由があるでしょう。
漫画の原稿を出版社に渡す時
契約書というものは まず発生しません。
信用取り引き 口約束で
「何月に何ページお願いします」というだけなのです。
この御時世に 信じられない話ですけど
それがこの世界の慣例なのです。
コミックスになる時、はじめて契約書が出て参りますが
それもない出版社も珍しくはありません。
世の中ではたぶん
もしかしたらごく一部の編集さんでさえ、
原稿料は原稿を買い取った値段だと
認識している事が多いみたいです。
そうではなく
その原稿を印刷して出版する権利を
やりとりしているのです。
あたくしもプロの編集さんとではなく
漫画の出版をしたことのない団体のお仕事も
けっこうしてきましたが、
原稿そのものを買い取ったのだと思っている方は
やはり多いようでした。
原稿そのものと 著作権は
その作家のものなのです。
けれど契約書が存在しない場合
警察にそれをどう証明できるでしょうか。
大手の出版社や大漫画家さんたちが
声をそろえて
「それがこの世界の常識なんだ〜」と
叫ぶしかないのでしょうか。
ないのかも。
今
あたくしは かたずをのんで
この事件の行方を見守っています。
たくさんの漫画家さんもそうだと思います。
あたくしが今回やらかそうとしてる
ラフ画を差し上げますという企画ですが。
漫画家が原稿を手放す事など
まずありえません!という主張をするには
説得力のない所業かもしれませんが
これは「漫画原稿」ではありません。
完成した「漫画原稿」が他にあるからこそ
できる事です。
先に言っておいちゃいますが
始めから売る目的で
申し込みするのは勘弁してやって下さい。
あたくしのラフ画なんざ売れるシロモノではありません。
あたくしの作品を愛して喜んで下さる読者ちゃんとの
コミニュケーションのひとつとして企画しました。
ほとんどの方は
それをわかって申し込んで下さっていると思います。
けれど
ごく一部の好意でない方もいらっしゃるかもしれません。
でもね
そのごく一部の あるかないかわからない
「好意じゃない思い」の危険性の為に
これをやめようとは思いません。
1人の困ったちゃんのために
10人の良い子ちゃんがつまらない思いをする、
というのは あたくし的には納得がいかないのです。
好意を持っていない人より
好意を持って下さっている人の方を大事にしたいのは
人情というものでございます。
こういう事を書く事自体が
「あたくしを疑っている?」と
申し込んで下さった、
あるいは申し込もうとしている
読者ちゃん達を不愉快にさせると思います。
そうではないとわかって下さいまし。
読者ちゃん達と一緒におもしろがりたいのです。
今回 ラフ画をお送りする方々には
これが あたくし本人から出たモノであると
証明するサインをつけます。
大袈裟で、はずかしいですけど
万が一にも 盗品だとか
ゴミ箱からあさったものであるとか
思われないように。(そういう事件もあったそうです)
ああ、なんだか
ほんのお遊びのつもりのものが
大袈裟になってしまったようで
ほんとに恥ずかしいんですけれど
ほんのお遊びが ナニカの火種になるようなことは
ぜひとも避けたいので。
今回、
自分の原稿を売りさばかれてしまい
もうたぶん2度と手元にはもどらないであろう
漫画家さんたちの心労を思うに
漫画家が気楽に原画を手放すものと
誤解を与える事のないようにとの願いからです。
2003年06月13日(金) |
漫画業界七不思議のひとつ |
えーと。
只今 不眠耐久レース30時間を
かるくぶっちぎりましたところで
頭とかお手々とか腰とか
いろいろ壊れていますので
怪し気な事を書いても気になさらないで。
今日 ホラーのお仕事が終わり
無事にお渡しいたしました。
どんなに余裕を持って始めても
最後の日には かならず
こういう徹夜状態に追い込まれるというのは
おそらく 漫画界のなんでだろう音頭。
業界七不思議のひとつね。
あとの6つが何かとか
今のあたくしに聞かないであげてちょうだい。
壊れてるから。
壊れているんだけど
いろいろ精神がハイになっているので
すぐには眠れないのもお約束。
そういう時は こうやって
頭を使わない作業、
ネットの波間にふわふわと、
肉体の限界が訪れて
バタンキューとなるまで
漂い続けるのが常なのでございます。
あらん。
いつも頭を使わないで日記を書いているのが
ばれちゃったわ。
……ってとっくにばれてるわね。
それにしても なんですわね。
やっぱり漫画を描くのっておもしろいわ。
これ以上ないくらい おもしろいわ。
結構長くやってきたけど
まだ全然飽きないわ。
飽きるほど極めてないからだけど。
ちょっと飽きたかしら、と思う事もあったけど
気のせいだったわ。
これで思い通りの絵がすいすいと描けるなら
きっともっとおもしろいのよね。
これだけ続けて来たのにまだ
発展途上のあたくしっていったい。
描いてみたい話に絵がついていかないのよん。
いつも絵に足を引っ張られる気がするわ。
ちょっと真剣に絵を勉強しなおそうかしら。
と言ってもデッサン教室にかようわけでもなく
自習なんですけども。
とか言いながら
次のネームに入るまで、きっとあたくしは
ドールのヘッドにお絵描きするつもりなのね。
おほほ。
ドールはいいわねえ。
最初からデッサン取れてるんですもの。
あらん。
あたくしってばナニ お人形に絡んでるのかしら。
このまま日記を書き続けていたら
誰にインネンつけるかわからなくて危険だから
このへんでやめておこうかしら。
一眠りしたら
軽くサイトを更新したいと思います。
おやすみなさいませ〜ん。
鼻歌まじりにお仕事を始めて
はっと気がついたわ。
今回のお仕事は
サイズがとっても小さいんだったわっ!
つい何も考えず
いつも通りの原稿用紙でやってしまったわっ。
取り返しがつかないほど
進めてしまってからでなくて
ほんとによかったわっっ。
気をとりなおして
小さいサイズの原稿用紙を用意。
したはいいけど これよりまだ小さいわ。
普通 マンガの原稿用紙は
市販のものに2種類あります。
B4のものとA4のもの。
B4が「プロ 投稿用サイズ」と名付けられ、
A4のものは「同人誌サイズ」と呼ばれております。
使い道は主にその名の通り。
でもあたくしは
同人誌用だろうが
出来上がる本がどんなに小さかろうが
B4で描いていますの。
縮小率がでかい方がアラが目立たないのよ〜。
でも今回は出来上がりがB6で
原稿はその1.2倍。
同人誌サイズよりさらに小さいわ。
と言う事は
市販の、枠線が印刷してある原稿用紙を
使えないって言う事なのね。
そういう時は
昔懐かしい手法にて
枠線のサイズを取る事になります。
一枚の紙にサイズをはかった線を描き、
その下に何枚も原稿用紙を重ねて
サイズの目印に穴を開けるのです。
あとでその穴を頼りに線を引いて行きます。
昔、まだ枠線が印刷された紙がなかった頃は
みんなそうやってサイズを取っていたのです。
今でも市販の紙質が合わない作家さんは
その手法で好みの紙に枠線をとっております。
あたくしは横着なので
好みの紙に枠線を印刷して頂いちゃっているのですが。
以前はこの
「紙に穴を開け、一枚一枚線を引く」という作業が
ちょうどお習字の前に墨をするように
作業前の精神統一と準備運動になったものでした。
その懐かしい作業を久しぶりにいたしましたが
昔と違う 今日のあたくし。
この穴を開けるというのが
けっこう大変。
あまりたくさん紙を重ね過ぎると
紙がずれたり、
千枚通しとか目打ちで開けるのですけれど
穴が大きくなりすぎて
mm単位で狂ってしまいますのよ。
それに たくさんの紙に一気に開けるには
かなりの力も必要なので
非力なオナゴには苦しいものがあるのよ。
なのでせいぜい10毎単位で開けるんですけれど
横着者のあたくしは
一気に24枚(今回のページ数)開けられないものかと。
さて。
そこで取り出したのが
ドール用に買った工具。
生まれて今まで知らなかった
ピンバイスという穴開け工具。
ねじ回しの穴開け版のようなこの機具は
力いらずで
堅いものに0.何mmと言う小さな穴を
どこまでも同じ大きさであける事ができる
優れもの。
(どこまでもといっても工具の長さまでですけれど)
この中途半端な堅さと柔らかさの
紙の束に これで穴があけられるかしら。
試してみる価値は大アリね。
まず手持ちの一番細い、0,3mmでやってみる。
…………折れちゃったわ……。
おのれ それでは
もうちょっと丈夫そうな0.5mmで。
これは 気持ちいいくらい
最後まですっきり貫通してくれたわ。
24枚の最後までかわらぬ小ささの穴。
とっても気持ちよく枠線を引き終えました。
こんなところで
ドール趣味が役に立つとは。
そういえば、このドール趣味は
漫画用のデッサン人形にしようと思って買って
ずっぽりハマってしまったんでしたっけ。
今 ドール用に買った工具が漫画に役に立って
恩返しされたような
意趣返しされたような。
なんだか よくわかんなけど
複雑に お得な気持ちよ。
久しぶりのホラー漫画。
楽しんですすめる事にいたします。
やってしまいましたわ。
心ある友人達から
「決してやってはいけない」と
助言されていたことを。。
だって だって
我慢出来なかったの〜〜
何をやってもーたかというと
安物の簡易ミシンを買ってしまったのん。
どれくらい安いかというと
ズバリ1980円。ウルトラスーパー超絶安物。
ええ、おもちゃですとも。
でもおもちゃの大きさのミシンが
どうしても欲しかったのよ〜
そう、1/6の大きさのが。
それほど小さくはないんだけれど
お人形の服を縫うには
いかにもちょうどよさそうな大きさ。
いえ、小ささ。
他になんっにも出来なくていい。
まっすぐ縫えさえすれば。
店頭で試し縫いは出来なかったし
ひどい縫い目かもしれないわ。
一回使っただけで壊れるかもしれないし。
縫ってみたらがたがたで
使い物にならないかもしれないわ。
でも
どうしても試してみないことには
気がすまなかったんだから
それでもいいわ。
あたくしはもともと
すべてにおいてそういうやつ。
自分で痛い目にあってみないとわからないのよ。
それでも きっと痛い目に合うわ、
と覚悟が出来ているのといないのとじゃ
痛さがぜんぜん違うので
助言をくれる友人達の気持ちは
けっして無駄ではないのです。
(ここで言い訳)
ミシンの前で迷う事十数分。
結局買って参りましたのよ。
雨の中、買いに行ったんだし。
単三電池4本で動くそれは
悲壮な決意をこめて買ったにしては
拍子抜けするくらい
けっこうまともに動くではありませんか。
縫い目の細かさを調整できないので
ステッチするには目が荒すぎるけど
手縫いで縫うよりははるかに綺麗だわ。
でも押え金が大きくて大雑把なつくりなため、
細かい所を縫うには
かなりの熟練を必要としそうだわ。
とにかく試しにちょっと使ってみた分には
思ったよりずっと使えそうですのよ。
数日で壊れるなんてことがなければ。
買って帰ってから
ネットで使い心地を検索。
買う前にやればいいのに。
どの方も 期待していない分、
けっこう役立っているとおっしゃってましたわ。
このあと当分は
ミシンなど使っている暇はなく
ちゃんと使ってみた御報告は
かなり後になりそうですけど。
これから
爆裂お仕事モードに入りますので
サイト更新等
少々 滞るかと思いますが
生きて働いている証拠ですので
御心配なさらないで下さいませ〜。