■デイリー・ジャンボリー
夜明けのスキャットマン 2012年04月24日(火)
お隣の部屋のおじいさんの声で目が覚めたAM4時30分。
外がよく見渡せるベッドの位置なので、ブラインドはいつも上げっぱなしです。
窓から見えた朝焼けは、とてもキレイでした。

気を取り直して、もう一眠りすると、間もなく夜明け。
直射日光にさらされて、すぐに起床しました。
これこそが「人間としてあるべき一日の始まり方」と、解釈して受け止めます。
これほどまで、おひさまに恵まれた日は無かったので、すなわち「入院して以来の快晴」という事なのでしょう。
おはようございます。

やがて、先生がやってきて、
「検査の結果もこれからの方針も、まだまだ未定です。」
と、お話をしてくださいました。
先生も僕も、未来や答えが見えないまま、
「仕方がない」と言う雰囲気になりました。

そのため、決まっていた自分の当面の予定は、すべてキャンセルする事になりました。
わだかまるもどかしさ、やり場のない気持ち。
しかし、よく考えてみると、そんな僕のワガママやエゴを、それぞれ、皆さんがカバーしてくれて、助けてくれています。
今も、これまでも、こうして僕は生かしてもらってきたんだな。
と振り返り、今まで出会ってきた方々にあらためて感謝しています。

いつかまた、直接みなさんに会って、
「ありがとうございます」
と言おう。
うっとうしく思われても、必ず会いに行こう。

ジャンボリー ドッグ 2012年04月23日(月)
先日、延期となってしまった検査の再検査でした。
食事止めの状態にはもう、だいぶ慣れました。
そんな僕は、まるで「おあずけ」が上手な犬のようです。

担当研修医の先生は、今日もとてもやさしく、マイルド。
そのやさしいご配慮から、点滴の針を「右手の甲の先端部分」に設置してくださいました。
これじゃあ、お箸もギターピックも持てやしない。

年々、使えないクスリが増えていく僕の身体。
それに対して、各科から七人の偉い先生方が集合してくださり、バランスよく調剤。
絶妙で大量な麻酔を注入いただきました。
合法的にラリった僕は、なんとか検査を乗り切れました。
ドリームチームに囲まれた贅沢なひとときを、ありがとうございました。

目が覚めて夜になり、研修医の先生と、隣の部屋のおばさんと一緒に、和気あいあいとレントゲン撮影へ。
パシャ。パシャ。

いくら「おあずけ」に慣れたと言っても、「もうすぐ食事です」と言われれば、お腹が空く。
そんな僕は「パブロフの犬」のようでもあります。
久しぶりの夕食には、ひとひらのトンカツ。
まるでパーティーかと思ってしまうほど、豪華に見えました。

いつも忙しい中、ベッドまで食事を運んできてくださる看護師さんに、今日もサンクスと言おう。
ごちそうさまでした。

いっぱいの贅沢を 2012年04月22日(日)
4年前に別の病棟でお世話になったベテラン看護師さんが、本日の担当でした。
さすが、仕事が早く、よく分かってくださる。
そこで、なんとかお願いをして、検尿カップにお湯をもらいました。
カバンに入っていたスティックタイプのネスカフェを小分けにして、今日も薄いゴールドブレンドを作ります。
ベッド脇で隠れながら、こっそりと少しずつ飲んでいく、ちょっとした幸せ。
ぬるいサバイバル。
少しだけ、違いが分かった気がする男。

窓の下の工場現場は、日曜日のため休工の様子。
静かな環境を利用して、400ページの本を読破しました。
この作品には深く感動して、共感しました。
400ページに詰め込まれた情熱。
僕のロックンロールバイブルに追加です。
何事も「気持ちと心意気を持って取り組む」と言う姿は、とてもすがすがしいです。
僕もそんな風になれたらいいな。
と、夢見る日曜日。

行儀良くやるなら今しかねぇ 2012年04月21日(土)
病院食の量に、ようやく身体がなじんで来た気がします。
それでもまだ、イマイチ、体力が維持出来ていないのは、僕の燃費の悪さの証拠でしょう。
この程度のパフォーマンスでは、
「ジャニスジョプリンに欲しがってもらえないベンツ」
と言うところでしょうか。
かなしいね。

今日も一日中、院内の工場現場から病棟まで、地響きが鳴り響きます。
僕はベッドの上で「西新宿の親父の唄」を歌いました。
アカペラで。
きっと僕の声は、隣のナースステーションに漏れ聞こえていた事でしょうが。
聞こえないフリをしてくださった、やさしい病院スタッフの皆さん。
みなさんのお気遣いを大切に。
明日からは、おとなしく過ごします。

アイムジャンボリー、ヒゲソーリー 2012年04月20日(金)
点滴が外れた今がチャンス。
3日ぶりにシャワーを浴びる、わがままジャンボリー。
コロンはたたかない主義のオレなのさ。
全身を薬用石鹸ミューズで洗います。
ばい菌バイバイ、髪の毛キシキシ。

入院してから、1日に0.5kgずつ減ってゆく体重。
うれしいような。しんどいような。
お腹が空いたら、水を飲め。
あぁ、お茶漬け食べたい。

今回の担当研修医の先生は、面倒見がとても良く。
話し好きで、さわり好き。
やはり、丁寧なことは良いことだ。
と、分かっちゃいるけど。
これが女医さんだったら、どんなに良かったことか。

つるた、心のつぶやき。

春の東京は、白銀の世界 2012年04月19日(木)
朝一番、検査の薬が身体にあわず拒否反応。
目の前が真っ白になって、意識を喪失したようでした。
車イスから落車したことは、なんとなく覚えています。

16時におはようございます。

検査は延期とのこと…。
皆さま、大変ご迷惑をおかけしました。

それでは、おやすみなさい。

なるべくして、なる 2012年04月18日(水)
意識の遠くのほうで、見知らぬおばあさんのつぶやきが耳元で延々と聞こえる待合室で。
看護師さんが「あちらの若い男性です」と、ドクターに説明をしていました。
それが僕でした。
うれしいような。事務的なような。

今日もたくさんの針が刺さって。
身体の中までよく見える撮影も、何種類も撮っていただきました。
その結果、そのまま緊急宿泊することになり、チェックインです。
3つの科のチームが、掛け持ちの受け持ちをしてくださいます。

今日のお部屋はスカイツリーがよく見えます。
明日はどこへいくのだろう。
おやすみなさい。


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