強くならないと
どうしてあんなに悲しくて涙が流れたのか
もうわからないけれど、
なんだか何かを失ってしまったような
そんな気がしたの。
失っていないと思うから
だから
まだ待ってる。
毎日とても眠たくて
うつらうつらしてばかりいる。
そばで眠らせて
不意打ちで空気が変わった。
夏が来た気がする。
抜けるような青空に
白い雲がどんどん膨らんでいく様子を
ブラインドの隙間から眺めていた。
今年の夏は
泳がなくてもいいから海に行ったり、
居心地がよくて涼しいカフェを探したり、
夜には浴衣で花火を見に行って、
時には深夜まで研究して
将来のことで悩んだり
誰かを待ったり
何かに憧れたり
笑ったり
そうやって過ごそう。
待てば待つほど苦しくなる。
もっと強く、もっと自由であればいいのに。
強い雨が降ったり止んだりの一日だった。
肌寒いぐらいにクーラーのきいた部屋で
ガタガタと雨粒に打たれて鳴る窓の音を聴いていると
すっかり寂しくなってしまった。
わかっていても
待ったり期待したりしてしまうけれど
期待はずれでがっかりしてばかり。
でも期待通りだったらきっとつまらないので
今のままで間違っていないんだろう。
終わり、終わり、と言いながら
なかなか研究に区切りがつかなくてもどかしいけれど
そういうものか。
でも気がついたらきっと進んでるんだろうな。
そういうものだから。