冬のにおいがした
そっとわたしはほほえむ
絶対にもらえないものだというだけで
どうしてこんなに
苦しくなるのだろう
ほんとうは欲しくもないくせに
不安な春が迫ってくる
夏がくる頃には
振り返らないように
なっているのだろうか
日差しよ
胸を射よ
強い風よ
心をさらってしまえ
そしてこの気持ちよ
燃えてしまえ
明日は出張
新幹線の車窓から
明けていく空を見るのが好き
暗かった空がだんだん紫色になって
そしてうっすら水色になって
射るような光が脳裏にちらつく
眩しい色に溶けてしまいたかった
5年前も
10年前も
今も
2009年01月25日(日) |
目を閉じて口を閉じて |
黙っているのは難しい