活字中毒のワタシの日記

2003年02月28日(金) 松岡圭佑『千里眼運命の暗示』★★★★☆

千里眼 運命の暗示
千里眼 運命の暗示
松岡 圭祐
小学館 (2001/11)

またまたため息。
そしてあくび。

長らく続いた緊張がとけて、ほけーっとしてしまった。
メフィストコンサルティングに囚われの身となった岬美由紀。
彼女を救い出すべく行動を起こす、嵯峨と蒲生。
中国は日本に宣戦布告をするのか。攻撃は開始されるのか。
中国人の日本に対する敵意は一体なんなのか。
その謎は解けるのか。
岬は救えるのか。
ミドリの猿とは。

てな感じで「絶体絶命」の状況から、なんとかなっていくのをドキドキハラハラ見守らせてもらいました。ああもうっ、心臓に悪い。面白い。
ついついズルをして、先をぱらぱら見ちゃったりして。
あっ美由紀がしゃべってる、ってことは大丈夫みたい。なんてね。

卑劣な暴行犯が天誅?をくらうのはよし、だけど、やっぱり知美の身にふりかかった悲劇は切ない。
ただ甘い恋心とそれをささやくのに「スタンディン・ア・ライン」なんか使っちゃうところがスゴイ!そんなのを知ってる作者がスゴイ!これってでも、ほんとなのかしら?

『ミドリの猿』ではもんもんとさせられたけど、ほっとした一冊でした。
15億人と喧嘩した女。
かっこいーっ!

「最後まであきらめない」
教訓にしたいと思う、わたしも。

追加:書いた後、アメリカの友人からメール。
なんと彼は、アメリカ空軍のパイロット(見習いかな?)。なので「スタンディン・ア・ライン」って知ってる?今こんなnovel読んでるの、なんたらかんたら、と書いて送ったら、「知らない」とのこと。
彼が知らないだけなのか、実はそんなのなかったりして、って気になるなぁ。
どっちなんでしょ。

千里眼 運命の暗示



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2003年02月25日(火) 東野圭吾『変身』★★★★☆

変身
変身
東野 圭吾
講談社 (1994/06)

マックのマウスが死んでいる。
光学式なのに、懐かしのトラックボール(っていうんだっけ?)にゴミがつまって「あれっあれっ、動かない、あれっえいえいえい」とやりたくなるような不具合。あげくの果てにうんともすんともいかなくなり、再起動。
キーボードから一度抜くと直る時もあり、ぶちぶち抜いてる。
今は左側の差し込み口に入れて使用。
これだとOKと書きかけて確認したらまた死んでいたので右に差し込み直した。
この文章がアップできてたら、それまでは生きてたと思ってください。

余計な話で失礼しました。

このお話、めちゃめちゃ私好み。

読み終えて、もだえた。ごろんごろんしてしまった。

事件に巻き込まれ頭を銃弾で打ち抜かれた主人公成瀬純一。
脳移植手術を施され、無事?生還するものの、彼を待ち受けていたのはドナーの「恨み」の意志が己を奪おうとする苦難だった。
「殺意」を抑えきれなくなる自分、救おうとしてくれる恋人。
貴重な研究対象としてしか見ない医師。孤立する職場。
彼はどうなるのか。「治る」とは「生きる」とは。

『アルジャーノンに花束を』の、救いのないところから始まるお話。
で、最後まで読んで、救いがあったのかなかったのか。
それは読んでみてね、としか言えないのがもどかしいが、とても悲しく、すこしほっとした。
恵の強さと愛情は、「秘密」の直子を思わせるね。私もこんなに強く、人を愛せるようでいたい。
ラストは、泣ける。またしても私は泣けませんでしたが、泣ける話です。
ああ、それってそういう使い方をする小道具だったのねーいやーん、て感じ。

しかしあえて気になった点を述べるとすれば。
成瀬はめちゃめちゃいい人すぎるし、京極はめちゃめちゃ悪い奴に書き過ぎ。
どれくらい悪い奴かというと、セックスシーンが出てきても、ちっともむらむらこないくらい寒々しい印象を与えたくらい。
それから殺し屋。プロだったらちゃんと仕事をし(以下略)

かなしくて、自分も「自分をちゃんと生きよう」と思わされた一冊でした。

変身



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2003年02月22日(土) 松岡圭佑『煙』★★★★☆

煙

松岡 圭祐
徳間書店 (2000/03)

ふぅぅぅぅ。
読んだて。
★は、よっつ。
面白かったというか、ずっしりと重かった。いや、じわじわと、面白かった。

半ば過ぎても面白いと思えんもんだから、読むのやめようかとすら思ったんやて。
本当にこれが『千里眼』の著者の作品?て。
たまにははずれもあるんかしら、て。
しょぼくれた厭世的なおやじの語りが続くのがつらかったってー。
それも延々とだにぃ。

それが、ぜーんぶラストのために必要不可欠で、計算やったんやって、今は思う。

主人公は、タバコ屋のおやじ榎木。

なんていうか直視するのがつらいっていうかダルい、好感持てんのやって。
すごくヤニくさいなんて、タバコ嫌いの私はそれだけでもひいてまうんやけど、ストーリー全体に煙がかかってる、ような感覚があってさ。
話の展開も見えにくくて、よくわからんしさ。途中までは、ほんとつらい。

でも。ほいでも、だんだん榎木がかっこよく見えてくるんだて。
違うか。
自分の中で認めざるを得なくなってくる。気になるひと、になる。
そして彼は裸祭り、ちがうか、諸肌祭で裸男の群衆に突っ込む。

そして衝撃の真実。ラスト。

がーーーーーーーーーーーーーーーん。

うそだって。いかんて。そんなのいかんて。切なすぎるって。許せんて奴ら。
そんなんあり?だったら、もっと早ぅきづかんと、榎木!
ネタバレになってはいかんもんで、こんな書き方になってまうけど、許してちょーね。

なんで今回は名古屋弁なのか(しかも怪しく遠州なまりと関西なまりもあるようだ)というと、この小説の舞台が愛知県稲沢市(生稲市となっとるけど)で、登場人物も(って榎木だけか)名古屋弁をばりばりに使っとるから。
故郷を舞台にしとるのが懐かしいもんだで久々に私も使ってみよーと思ったんだて。
読みにきぃーてかん?わぁーりぃねぇ。
直接聞いてみてゃーて?えーよ連絡ちょーでぁー。
あーよぉやく調子でてきたがね。

フィクションだて著者もあとがきで書いてらっせるけど、稲沢周辺に住んどる人なら思わずノンフィクションだったら、と下世話な楽しみ方もできる一冊。
北宮市(一宮市)、布施宮神社の諸肌祭(国府宮神社の裸祭)、地元の大きなスーパータガノヤ(ヨシヅヤ)、操車場、警察署。
あのへんかな、このへんかな、て想像しながら読むのも楽しいて。

松岡さんは稲沢の出身とのこと。しかも年齢も二つ違いなので、すごーい生活圏がだぶってた。うれしー。あらじん(亜ら時…どんな当て字やったっけ)で珈琲飲んだりしてたかもー。
もしかして「ちゃんラーメン」も好きだったかもー。

というわけで、松岡圭祐さんにより親近感を持つことになった一冊でした。



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