活字中毒のワタシの日記

2003年05月24日(土) 真保裕一『盗聴』★★★☆☆

盗聴
盗聴
真保 裕一
講談社 (1997/05)

帯より。
「違法電波から聞こえてきた殺人現場の音。『狩り』に出た盗聴器ハンターが都会の夜を駆ける。
今、注目の気鋭作家の秀作ミステリー5編」

傑作じゃなくて秀作、ってところがなんか好感が持てるわ。
そして、面白かった。満足いく面白さでした。

面白かった順に並べると、
『盗聴』
あっそうだったの、えっ違うの、ええっそうなの、ええええっ…とひっくりかえされる心地よさを楽しめるお話。最後の数行が泣かせる…。
『漏水』
一見フツーに見える人が怖いぞ、世の中そんなにあまかないぞ、と思った。
同僚たちの執念にほっとさせられた。
『私に向かない職業』
とある職業の私が部屋を訪れたら、目当ての中年男性が腹にナイフを突き立てられて呆然としていた。ややこしい組織のトラブルの解決の糸口が見えて、彼の「職務」を全うするのだが…。
このタイトルの意味、一度では理解できず、相方に教えてもらってやっとわかりました。
鈍すぎ?
『タンデム』
ライダー(えっ元だって?いやいや現役!ってことにしとく)のはしくれとして、想像しつつ読んだ。そーそーレプリカのリアシートって高くて不安定なんだよねーとかって。真相までのどんでん返しには振り回されてしまった。
『再会』
これはいまひとつ。あんなことをする動機に納得がいかない。ばれる行程ももひとつしっくりこない。

どきどきできて、胸が少しいたむ、なかなかのストーリーテラー。
他のも読んでみたいと思った。

盗聴



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2003年05月23日(金) 岡田美里『「しあわせ」のかたち PTSDからの旅立ち』★★★★☆

「しあわせ」のかたち
「しあわせ」のかたち
岡田美里
講談社 (2001/07/11)

久々にふせんだらけにしちゃった本。
ああ、同じだ。
わたしのことを書いてるみたいだ。
と思った本にたまに会うけれど、これもそのひとつ。

もう回復したと思っていたけど、私もそうじゃなかったみたいだ。

こころの風邪。うつ。
がんばらなくてはいけない、と無理することに慣れて(がんばって成果が出てるかは別問題)疲れきってしまう。
はい、今、疲れてます。
信じられない億劫さで、信じられない不出来な妻で母で、日々を送っています。

なんだかよどんだなまあたたかい沼にずっとはまりこんで、抜けたくても抜け方もわからず気持ち悪がっているような毎日。
本を手にしてる時だけは、別かな。
それはそれで、本に、本の世界に依存してるのだろう。
逃避、と言い換えてもいいだろう。

前向きに、前向きに、毎日楽しくお気楽に。
それを意識して、がんばって、無理してやろうとしてしまう。
理解できない人にはホント、理解できないでしょうね。
楽しくすることに罪悪感を感じるとか、ほんとうはどう感じてるのかわからないとか、こういう場合はどう答えるのが「正しい」んだろうか、と考えてしまうこととか。

そういうことを、もう、考えなくても暮らせるようになったと思ってた。
ピンとこないかも、と思いつつ借りた。
でも。
痛かったよ。

以下、今の自分に迫ってきた、代弁してほしかった言葉たち。

『緊張した毎日』(P126)
『主人に頼らずに、つい自分で頑張ってしまうんです。本当はおばさんらしく嫌味のひとつも言えばいいのに、黙ってやってしまうんです。どちらかというと、口で言えばいいのに態度だけ嫌味っぽいというか、私、頑張っているのよ、という行動をしてしまうのです』(P161-162)
『それでも疲れていると自覚していない私』(P166)
『居場所のない感じ』(P172)
『お互いに「決して傷つけられない場所」を家庭と呼ぶのではなく、「安心して傷つけたり傷つけられたりできる場所」こそ安全な家庭なの』(P199)
『ACが「良い子」を演じてきたのは、自分が必死になって生き延びるためだったのだから、「偽りの自己」を捨てることこそ良いことなのよ。いい子ぶらないこと』(P200)
『怒りと悲しみは、外に出してもいい』(P201)
『ただの人である自分を、これでいいじゃないか、と肯定できるようになれば、世の中を楽しむことができるようになるじゃない』(P202)
『ね、正しいか正しくないか、じゃなくて、楽か楽じゃないかでいいのよ』(P202)

あとがきにもあったけれど、嫌なものを嫌という勇気、言ってもいいんだと思える自信、自分を受容すること。
ゆっくり、助けを借りながらしていこうと思う。
ずっと今のままでも生きていけるだろうけど、嫌だもの。
自分も周りもしあわせになりたい。

「しあわせ」のかたち



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2003年05月22日(木) 宮部みゆき『ドリームバスター2』★★★☆☆

ドリームバスター2
ドリームバスター2
宮部 みゆき
徳間書店 (2003/03/31)

帯より。
『寂しいあなたに、小さな勇気を贈ります。
かくも愉快かくも深い宮部みゆきワールドへようこそ!
夢と冒険!最強のアクションファンタジー巨編 待望の第2弾』

というわけで、読了。
章は「目撃者」と「星の切れっ端し」のふたつ。
まだまだシェンのおかあさんは出てこないよぉっ。つまりまだまだ続くよぉってことで、楽しみがまた一つできましたじゃ。
うれしいことですじゃ。
と、少年シェンの相棒、マエストロおじさんの真似してみました。
このマエストロおじさんも、好きよ。

宮部みゆきさんて、こういうおじさん書かせたらピカイチだね。
少なくとも私はそう思うよ。
「模倣犯」の豆腐屋のおじいちゃんとか、本屋の少年が出てくる話のおじいちゃんとか。

殺人事件の目撃者として証人になったものの、あれは誘導されたもので、真実とは違ったのではないか、という不安に怯えるOL理恵子。
どうせ自分なんか…と自信が持てないできた彼女に共感して、彼女の夢に現れ励ます追われる死刑囚ワッツ。
そして、それを追うドリームバスター。

わがやのばすたーがあばれはじめたので、ひとまずここでさようなら。
つづく。

つづき。
今ちとこころが疲れてて(でもここは書けるのね。それはここに「依存」しているからなのさぁ…)しんどいです。
なので、書けそうになったら書きますね。

ちなみに、読み終えて。
「つづきが読みたーい!」でした。

ドリームバスター2



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