活字中毒のワタシの日記

2004年07月16日(金) 羽田圭介『黒冷水』★★★☆☆

黒冷水
黒冷水
羽田 圭介
河出書房新社 (2003/11/22)

17歳。文芸賞受賞。

直木賞と芥川賞を10代がとったということで負けちゃいられないと書いたとどっかで読んだ。
その直木賞と芥川賞は酷評書くことになりそうなので、読みません。

で、こちらはというと、兄と弟の確執を描いたもの。
登場人物は少ないのに、読ませます。
『青の炎』みたいだよ、と相方にはすすめました。
ちょっと違うかな。
でも黒冷水、分かるような気がするよ。
私もどす黒くなった経験、封じ込めてる。
血がたぎるような怒り、じゃあまだ大丈夫なんだよね。

ラストの構成も凝っていて、「え?」と読者を惑わすあたりもなかなかのもの。

久しぶりに読みごたえのある本に出会えました。
感動…はせえへんかったけど。
次回以降に期待!

黒冷水



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2004年07月12日(月) 青木和夫作加藤美紀画『ハッピーバースデー命かがやく瞬間』★★☆☆☆

ハッピーバースデー―命かがやく瞬間
ハッピーバースデー―命かがやく瞬間
青木 和雄 加藤 美紀
金の星社 (1998/01)

※感想文の参考にしようと(あわよくばパクろうと?)検索してやってきた方、残念でした。参考になりません※

第44回青少年読書感想文全国コンクールの中学校の部の課題図書。
図書館の目立つ所にあったので、借りてみた。

母親の癒えない心の傷を負わされ、ことばをなくした11歳のあすか。
ずっといい子できた兄直人からの「おまえ、生まれてこなきゃよかったな」。
単身赴任をいいことに、しつけも責任も母親にまかせきり、の父親。
あすかを傷つけ続ける母。

そんな二人を救ったのは、田舎の祖父母。
自分で生きることの大切さを教わる。

言葉を取り戻し、転校先ではいじめに断固立ち向かう。
校長や親も巻き込んで、いじめ問題は解決に向かう。

祖父の死にショックを受けるあすか。

同じ敷地内にある養護教室。
そこで寝たきりのめぐみとともだちになるあすか。
そして、めぐみとの死別。

そして、最後にはあすかの12歳の誕生日を祝う会がこっそり計画され…。

『命の尊さを強く感じました。』
『あすかのように、強く生きたいと思います。』
『いじめは絶対にいけないと思います。』

なんて感想文が寄せられることでしょう。

なんでこんな本をあえて読ませるのだろう。
お涙ちょうだいを狙ったみえみえのドラマ。

よく見たら、著者はカウンセリング経験豊かな元教師。
あまりに定形的で道徳の時間に見たドラマみたいだなーと思った。
『ダイブ!』とか、『ダレン・シャン』とかじゃだめなわけ?
本嫌いな中学生がまた増えるんじゃないかといらん心配をしてしまう。

けれど、一点共感できたところ。
まだ自分の「こども」を大切にできてない母に、「ママ」ではなく「静代さんと呼ぶことにする。」と言いのけたところ。
母親が自分の中の「こども」を大事にすることに気づくのはまだ先だけれど、あすかの中の「おとな」が成長している証だ。

私もそうすればよかったのか、とすとんと胸に落ちた。
今でもメールなんかじゃ名前を使っているけれど、「おかあさん」と思えないのにそう呼ぶのは不自然で苦痛だ。
そっか。
「おとうさん」だって「おばあちゃん」だってそうすればよかったんだ。
「コモコモ」だけじゃなく。
(うちにいりびたってた祖母の弟の顧問さんをそう呼んでいたのだ)

ハッピーバースデー―命かがやく瞬間



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2004年07月10日(土) 戸梶圭太『CHEAP TRIBEベイビー、日本の戦後は安かった』★★★☆☆

CHEAP TRIBE-ベイビー、日本の戦後は安かった
戸梶 圭太
文藝春秋 (2003/08/07)

副題。
「トカジがほじくり出す、できればなかったことにしたい でもそうはいかな、あなたもそこにいたでしょう昭和史」
「ダメ男の爆烈的人生」

この人の本を読むと「安い」の意味合いが違って来てしまうのは私だけ?
「安い」人間にはなりたくないな。
人間を「安い」だの「高い」だのいうような人間になりたくないな。
でも、ゴミ捨て無視開き直りオババさまや暴走ご近所迷惑走り屋改造マニアくんは「安い」。
と思ってしまう。

そんなことを思う私は、はいあがろうとしてるけどやっぱり「安い」人間なんでしょうね。
トカジ読んでるし。好んで。(相方は 絶 対 読まない)
読書の幅が広いってことで許してもらえないでしょうか。

一人の男性の昭和史です。
炭坑で死を日常のこととして過ごす少年時代。
やりたいやりたいやりたいやりたい(ヘッペしたい、というそうです)と悶々と過ごす青年時代。
極道と関わり、人生の裏街道をなんとか走り抜け、最期はトカジさん、トカジすぎます、この終わり方。もすこしなんとかなりませんか。
と頼みたくなる主人公栄吉の人生の終焉。

こんな昭和史もあったのでしょう。
もっと悲惨なものだって。栄吉は男性だけど、うちのばあちゃんも夫を早くになくして多くの子ども抱えて、ほんとーにがんばってきた。

苦労しらずや、私。

守られてきたし逃げてきたものね。

それを忘れず、できる範囲で守っていこう、大事なものを。

CHEAP TRIBE-ベイビー、日本の戦後は安かった



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