| 2005年12月15日(木) |
野田 聖子『私は、産みたい』★★★☆☆ |
 『私は、産みたい』 野田 聖子 新潮社 (2004/12/02)
他人事じゃない、と思った。
私は幸い2児に恵まれた身だけれど。
今もチャレンジされているのかわからないけれど、赤ちゃん、授かればいいなと思った。 彼女含めて、コウノトリを待ちこがれている全ての人に。
40歳で結婚。 苦痛をともなう不妊治療の末の待望の妊娠。 突然の入院。 でも、叶わなかった出産への道。
「あの野田聖子」さんではなく、子どもが欲しいと願う一女性の手記として、痛々しい思いになりながら読んだ。
不妊治療の体と心の痛み。 検査、服薬、注射や夫への気疲れ、もろもろの負担。
これを読むまでは「なんとなく大変そうだなぁ」くらいしか認識がなかった。 私も不妊かもしれない、授かったけれど二人め不妊かもしれない、と思っていろいろと読んだりしていた私でもそうなのだから、そんなことを考えたこともない女性や男性にいたっては驚愕の内容かもしれない。
不妊治療の現実。 痛ましいほどの切実な願い。
そして周囲の無知、無理解。
このギャップが、不妊治療が保険診療にならないところとか、少子化対策で不妊治療への援助といったところにやってこない原因なんじゃないかと思う。
不妊と縁遠い人にこそ読んでもらいたい一冊だと思う。 知らないことで誰かを傷つたりするかもしれないのは、怖いことだなと思った。
『私は、産みたい』
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