活字中毒のワタシの日記

2006年10月28日(土) 親野 智可等『親力」で決まる ! 子供を伸ばすために親にできること』★★★☆☆

「親力」で決まる ! 子供を伸ばすために親にできること
「親力」で決まる ! 子供を伸ばすために親にできること
親野 智可等
宝島社

この本のもとになったメルマガの読者でした。

ちょうど私も似たようなメルマガを当時発行していて、こういう見方もあるんだな、でもいまいちぴんとこないなと重い、早めに解除してしまっていました。

今本となったものを読んでみて、納得いくことがたくさん。
私が成長したのかな?

心に残ったところ。

「すべての教科の基礎は国語です。
なぜなら、学問はすべて言葉を媒介として行われるからです。」(p33)

「では、なぜ読み聞かせは子供を本好きにするのでしょうか?
(略)
本の中にそういう楽しい世界があることを、教えてくれるからです。」(p41)

「もう一つ読み聞かせの大切な効用を書いておきたいと思います。

それは、素晴らしい時間を共有できるという点です。」(p42)

・目当てと目的は違うということに気づく

・学校での学習の前に、レディネスをつける

「子供には、もっともっと人生や生活への夢を持たせてやってほしいと思います。そのためには、子供に、人生や生活の目当て、目的、目指すべき姿、ビジョンのようなものを示してやったり、考えさせたりすることが必要です。」(p113)

・ほめて育てる大切さ

・ピグマリオン効果を活用する

「我が子だからといって、相手の気持ちを無視したものの言い方をしてはいけません。それは親の驕りであり、甘えであり、エゴです。」(p151)

・親自身のマイナス思考に気づき、負の連鎖を断ち切る

あちこちの育児に関する本でかかれていることばかりで、特別目新しい内容はなかったように思います。

でも、読みやすさと、共感できる箇所が多かったです。
この先生の授業はわかりやすく楽しくんだろうなと。
失敗談も盛り込んであり、親として教師としてわかっちゃいるけど実行しつづける難しさにも言及してくれているのが心強かったです。

他のシリーズも読んでみようかな。

「親力」で決まる ! 子供を伸ばすために親にできること



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2006年09月26日(火) 山崎 房一 『ガミガミをやめれば子どもは伸びる』★★★☆☆

『ガミガミをやめれば子どもは伸びる』
山崎 房一
PHP研究所

母原病―母親が原因でふえる子どもの異常」なんて言われてた頃は、母親が悪い!母が変わらなければならない!変われ!みたいな本が多くて(だいたい著者は育児してない部外者)、その後、それでは説明がつかない、解決にならないということが増えてきて(変わりたい真面目な母親ほど思いつめてしまったり)、ようやく、母親のケアが必要だということが理解されるようになってきた、と思う。

この本は、「母親が原因、母親が変われ」側の本でありつつも(第一章)、多少「母親も大変なんだよね」というスタンス(第二章『そのままの自分自身に百点満点をつけましょう』)を持って書かれた本のよう。

自分自身、母親の立場で考えると、「おかーさんだって大変なんだよね!」と擁護してほしいし、アダルトチルドレンとしての立場で考えると、「親がこんなだと子どもは大変なんだよね!」と言ってほしい。

勝手なもんですが、割と心に残る言葉が見つかりました。

「ところが、多くのお母さんは、そうは考えません。『親子の愛』は、はじめからそこに存在しているものだから、自分では何もしなくてもよい、と考えてしまうのです。」(p42)

「しかし、多くのお母さんは、命令や強制あるいは禁止ばかりを連発し、朝から晩までガミガミをこわい顔をわが子に向けます。
そして「心の中には愛があるのよ」と、胸の中でつぶやくのです。
子どもたちはこう反発するでしょう。
『心の中の愛なんかいらないから、やさしいことばや思いやりのある態度が欲しい』」(p48)

「短絡をおそれずにいえば、問題のある子は、すべてに『自信』がなく、自分が『嫌い』という共通項をもっています。」(p86)

子どもに勇気をもって、自信を持って、自分を好きでいてほしい。

と親の立場からするとほんとうにそう思う。
自信を持てなくて、自分が嫌いだった過去の自分はもうやり直せないけど、自分のこどもに繰り返すことはしたくない。
それに必要なのは、次のモノだと著者は言う。

それでOKだよ、という好意的な「評価」
つらい時に励みになる「同情心」
いざという時に助けてもらえる「友情」

これがあれば、自分という船の船長として大海原にこぎ出していける、と。
逆にこれがなければ船長たりえず、航海にも出かけられない。
無理に出港させられれば、転覆するのはあきらか。

「好意的な評価」「同情心」「友情」をもって、自分は子どもに向かえているだろうか。

子どもは親の言うようにはしないが、するようにはする。

友だちを責める息子の口調は私そっくりで、とてもきつい。
あらためていかなくちゃなぁ。

勉強に関して。

「新しいことを知るということは、新しいことを知った自分を発見することでもある」(p121)

その喜びを、つぶさぬよう、邪魔しないよう、心がけたい。
私自身も、これからも知ることに貪欲でいたい。

2章の最後では、「自分に百点満点をつけよう」「過去に罪はない」と夜回り先生のようなことをおっしゃっていますが、前向きに生きるというのは、過去にとらわれすぎないことなのでしょう。

残念ながら絶版なのか、アマゾンで発見できませんでした。
同じ著者の同じテーマらしき本を御紹介します。
強い子伸びる子の育て方―ガミガミいわないでお母さん

今手元にあるベストセラー『子育てハッピーアドバイス』にもやっぱりそんなことが書かれてありました。

『子が宝なら、母親も宝』

私だって、こんなでも、100点。
今から、これから。



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2006年09月13日(水) きむら ゆういち『オオカミのひみつ』★★★★☆

オオカミのひみつ
オオカミのひみつ
きむら ゆういち 田島 征三
偕成社 (2003/05)

これまでで一番気に入ったオオカミ本かもしれないです。

ともだちや』のオオカミさんは、別格として。

森中の動物たちに恐れられているオオカミ。

そんなオオカミに、実はひとつだけ怖いものがあって…。

それは小ちゃなシャクトリムシ。

前方にいるだけで道を変えてしまうし、食べようとしたブタのお尻についていたら「まずそうなブタだぜ!」とかごまかして食べないし、よもや、それがオオカミの体を「オイッチ二、オイッチ二」とのぼってきたりしたら、パニック!
我を忘れて振り落とそうと森中を走り回り、その鬼気迫る様子に森の動物たちはまた怯える、という次第。

そんなある日、獲物を追って、オオカミは別の大きなオオカミの縄張りに入ってしまい、ケンカをふっかけられる。
森の動物たちが見守る中、負けるわけにはいかない戦いが始まるのだが…。

この数ページあとには、大爆笑が待っています。
読み聞かせをしていた私は笑いをこらえるのに必死。

今朝も保育園へ向かう車の中で、この話で盛り上がりました。
私「ぐごげぎゃぎょーだっけ?」
息子「ちがう、ぐ ぎゃ ぎょげ ぎょー」
私「ぐぎょげぎょよー?」
息子「ぐ ぎゃ ぎょげ ぎょー」
娘「ぐふふ。ぐぎょぎょぎょぎょー」

怪しい家族…。
でも楽しい♪

きむらゆういちさんの語りと、田島 征三さんの絵がぴったりとあっていて、コドモと一緒に世界に入り込んでしまいました。

オオカミとシャクトリムシの対決がまた見たいな。

オオカミのひみつ



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