活字中毒のワタシの日記

2006年12月04日(月) ジェフ・デヴィッドソン 『ついつい大事なことを先のばしにしてしまうあなたへ』★★☆☆☆

ついつい大事なことを先のばしにしてしまうあなたへ
ついつい大事なことを先のばしにしてしまうあなたへ
ジェフ・デヴィッドソン 桜内 篤子
光文社

まーた、気になる、うまいタイトル。

先延ばしにしてもいいことなどないのに、ついしてしまっていつも追い立てられてるような、宿題やってないような、なんか落ち着かないイヤな感じ。
それを感じないで暮らしたことなんて、ないんじゃないかな?という私、改善できるものならそのコツを教えてほしい、と読みました。

ざっと読んで。

いや、おっしゃることはわかるんだけど、それができないから悩んでるわけで、それができるようになるにはどうしたらいいのか、それが知りたいわけで。

と、なんだか痒いところに手が届かないようなもどかしい印象を抱きました。

つまり私が心底ぐうたらでズボラでかなり救いようがない状態ということなのかも…。

その中でも、心に残ったところ。

「気分を変えるもっとも手っ取り早い方法のひとつが香りでしょう。」(p89)

「返事を書かなければならない手紙やメールがあるとき、あとにするほうが楽で、最終的にメリットがあるならのばしてもいいですが、そうでないならすぐやること。」(p101)

「同じ苦労をパートナーと分かりあうと、次のようないいことがあります。まず、自分の意見を相手にぶつけられること。関係のない人よりずっと親身に考えてくれること。」(p105)

「やるべきことをきちんと成し遂げたときに自分にあたえるほうびをあらかじめ用意しておく」(p124)

(段取りを)「書かなくても平気な人もまれにはいますが、一応書いてみること。いったん紙面に記せばつねに念頭に置かなくてもすむわけで、精神的にも解放され、脳への負担が減ります。」(p130)

「休むのは半分を過ぎてから」(p165)

少しずつ、グズをなおしていきたいな。
言い訳ばっかりしてる人生は送りたくないから、言ってる間に手を体を動かそう。

そして、ご褒美のモノなり時間なり空間なりを楽しもう。

ついつい大事なことを先のばしにしてしまうあなたへ



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2006年12月02日(土) 京極 夏彦『豆腐小僧双六道中ふりだし』★★☆☆☆

豆腐小僧双六道中ふりだし
豆腐小僧双六道中ふりだし
京極 夏彦
講談社

分厚い本ですが、なんとか読みました。

京極夏彦さんは読破した相方が借りてきていた『嗤う伊右衛門』と『ルー=ガルー』と『どすこい(仮)』を読み、それらは面白かったので次に行こうと思ったのですが、いかんせん、京極夏彦さんの本、分厚い。

これで面白くなかったら…と手にしては戻し、を繰り返していたところ、相方からすすめられたのがこれ。
これが面白くなかったらやめといた方がいい、と。

で、読んでみて。
面白かったです。

妖怪は、いないけど、いる。いないから、いる。いると思うから、いる。

最後の方の滑稽達磨の科学が妖怪というものを否定するデメリットについてぼそっとつぶやいてるのが心に残りました。

見えないものが見えるのも、あっていい。

恐怖や不安を妖怪がラクにしてくれているという事実。

難しく考えなくても、おバカでお茶目な豆腐小僧のゆらゆらした活躍?に目が離せず、最後はうまーく収まってスッキリできる、妖怪知識もついちゃう、楽しいお話でした。

次はいよいよ、画数の多いぶ厚い本デビューかなぁ?

豆腐小僧双六道中ふりだし



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2006年12月01日(金) 芳垣 真之『捨てるが1番!―物別捨てる作法』★★★★☆

捨てるが1番!―物別捨てる作法
捨てるが1番!―物別捨てる作法
芳垣 真之
三水社

リフォーム業界で働く著者による、家の中の捨てられない物を項目別に捨てる方法。

著者自身、片づけるのはうまく収納することだと考え、ちっとも終らない片づけに悩みつづけ、気づいたのでした。

捨てなければ、片付かない、ということに。

そしてそれに気づいた後も、心情的にはなかなかできないということも理解した上で、それでもすっきり暮らしたいのなら捨てるしかない、このように考え、捨てたらどうでしょうか、という提案をしてくれているのがこの本。

章ごとに、「思い出系」「生活用品系」「しがらみ系」「呪縛系」「不安系」「もしかして…系」「収納用品系」にわかれており、さらっと読めちゃいます。

洋服は何年かで処分、とか工作などは写真に撮って捨てる、とかよくある話も載っていたのですが、ちょっと他と違うなと思ったのは、手紙や写真。

思い出はモノにはない、モノを捨てても思い出はなくならない、なくなるような思い出は、たいしたことなかったのだ、といった過激な本に感化されてた私には、著者がいう「とっておいてもいい」「そう邪魔にならない」というのは新鮮でした。

もう手に入らないモノであること、たいした量じゃないこと(といっても限度がありますが)、タイムカプセルのつもりでしまうのも悪くない、ということ。
なるほどな、と思いました。

「収納グッズは増やすほど片付かなくなる」(p162)

これには共感!
買ったことで、片付いた気になってしまって、結局収納グッズの分家が狭くなっただけ。これを解決しようと、別の収納グッズに手を伸ばす。
私もこの罠に何度はまってきたことか…。

この本は捨て方の手引きとしてもそこそこだと思うけれど、私の目を釘付けに、頭を鷲掴みにしたのが、いただきものの処分に関するP132-136。

立ち読みでいいから、ここだけは読むといいかも。

「あらためて原則的なことを言うと、いただいた物は、いただいたその時点で、どうするかは受け取った人の自由です。このことを胸に刻まないといけません。」(p132)

この辺りはそうそう、と思えるのですが、

「究極のいただき物対策は、贈り物を受け取らないことです。」(p133)

それはそうなんだけど、そうはいっても、と思ったところで、

「なぜつまらないいただき物が多いのでしょう?それはその人の周りにいる人がつまらない人ばかりだからです。
では、どうしてつまらない人ばかりが集まるのでしょう?
それはその人自身がつまらないからです。その人がもらうことが出来る物のレベルは、その人のレベルに等しいのです。」(p134)

いたたたたたたたたた。痛い。

本棚を見れば君がどういう人かあててやる、とか
友だちを見ればどういう人かわかる、とか
笑えるジョークのレベルで知性がわかる、とか
部屋を見ればどういう人間かわかる、とか

まぁそういうこと。

分相応、ということ。

レベルの高い人同士のやりとりというのは、物ではなく知恵や情報といった相手のニーズにあった的確な言葉だと著者は言います。

そして、これらのギフトが今まで自分のところに来なかった理由の一つは、それまで自分がそういう目に見えないギフトを粗末にしてきたからだ、と。

いたたたたたっ。

気づいた時点で改善することはできるから、お礼の手紙を出したり、感謝の言葉を身近な人に伝えてみよう、とアドバイスしてくれています。

ほんとうにそう。
その通りだ。

私もそういった贈り物に気づいてきちんと感謝を伝えること、そして自分もそういった贈り物をできるようになりたいと思います。
(こうした感想でこんないいコト書いてあった本があったよ!と伝えるのもその一つになればいいなと願いつつ)

テレビに関する戒め(p172)も、育児について考えさせられたりと、ただの片づけマニュアル本におさまらない、多くの気づきをくれた一冊でした。

捨てるが1番!―物別捨てる作法



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