活字中毒のワタシの日記

2008年02月08日(金) 近藤 和子『道具を選んでスッキリ暮らす―シンプル家事ライフのすすめ』★★★☆☆

道具を選んでスッキリ暮らす―シンプル家事ライフのすすめ
道具を選んでスッキリ暮らす―シンプル家事ライフのすすめ
近藤 和子
青春出版社 (2003/03)

商品科学研究所で20年、生活用品の研究を続けてきた著者による、多忙な人へのバランスのよい家事の方法と道具使いの知恵の伝授。

まず一章でスッキリと家事をこなすための心得を紹介。

そのうちの一つ。

「やらなければならないことは、いつでもできる、いつかはできると先延ばしにしてしまわず、計画を立てて少しずつでもこなしていくと、見違えるような暮らしになります。計画を立てれば、できることとできないことがわかるし、優先順位がつけられます。」(p23)

これは何年がかりででもいいからできるようになりたいこと。
「夢を叶える10大ニュース」でこれが自然とできるようになっていけばいいなと思います。

他には、家事をまとめる、重ねる、終わりの時間を決める、便利な機械(や人的サービス)にも頼る、自分一人で抱え込まない、などなど。
子どもたちにも、自立した際に困らぬよう、躾けていくのは親の役目。
「ありがとう。助かったわ」を忘れないように(エサに?)家族で家事大作戦をこれからもしていきたいです。

2章の「道具とつき合う6つのコツ」の、スイス在住の時に著者が学んだエピソードが心に残りました。
共有の庭をアパートの住人がメンテするのですが、物置小屋の道具には絵と名前が書いてあり、迷わず戻せるようになっていたと。

「物を使ったら元に戻すというのは、他の人に努力を強制するのでなく、誰もが片づけたくなるようにするのが第一であることを教えられた気がします。」(p61)

おっしゃる通り…。
こどもにがみがみくどくど言ったり、自分も片づかない!と嘆いたりする前にできること、しないとダメなことがあるんですね。

定位置を決める、しかもわかりやすく。

片付けが苦にならない工夫をもっとしなくちゃなと気づかされました。

おうちのモノについて。

「シンプルな生活をめざすということは、ケチケチな生活をするというのではなく、自分の生活に本当に必要な品だけを持ち、大事にすることです。それには、自分にとって何が必要かということがわかっていなければなりません。これは実はむずかしい問題です。」(p63)

「自分で買わなくても、家には思いがけないものが入り込んできたりしますが、必要でないと判断する決断力、不要なら処分するいさぎよさが要ります。一つ入れたら一つ捨てる覚悟です。」(p63)

どの本にも書いてあることなのに、今でも胸に響く(というか痛い)のは、まだまだ自覚が足りない、自分を知らない、知ろうとしてない、ということなのかもしれません。

どっちの方角に行きたいのか決まらなければ一歩目を踏み出すこともできないのに。
その場に止まったまま、ぐるぐるとうろついている今の自分。

落ち着いて、自分が本当に向かいたい方角を見極めたい。

7章は「効果的な道具と計画でラクラクお掃除スッキリ暮らし」。

計画を立てることの有効性について語られています。
守れなくても気にすることなく、計画を立ててみることで掃除はどの程度までできるのか、どの程度で満足なのか、どれくらい時間をかければいいのか、そういうことが見えてくるから、と。

コンスタントに続けていけるコツの一つが「掃除を暮らしの一部にする」方法。

汚れた時にさっとする、ついでにする、簡単に済ます日とじっくりする日を分ける、たしかにキレイをキープできてる人たちはこれができてるようです。
ついで&ちょこちょこを習慣に。
妨げているものあるならそれを除く。
まだまだ私にはやることやれることがいっぱいあるんだと気づかせてもらいました。

パーティーをスッキリのチャンスにしようとの提案も。

「お客様が部屋に入るためには、広いスペースが必要です。まず、不用品を整理しなくてはいけません。(略)
そういうものがないか、一度、家中を見まわしてみましょう。『もったいない』とか『そのうちに必要になるかもしれない』とか、その考えがいつのまにか、家事の手間や時間を取る物になっていたとしたら、それこそ、あなたの手間暇がもったいないことです。」(p221-222)

友だちを招かなくても、自分と家族が毎日暮らす家。
それがスッキリと、心地よく暮らせるような環境であることはとても大切。

そのためにできること。

物を減らす。
キレイをキープ。

ちょっとずつ習慣にしていこう。

道具を選んでスッキリ暮らす―シンプル家事ライフのすすめ』(Amazon)
道具を選んでスッキリ暮らす』(楽天)



ジャンルでまとめました→読んで捨てる片づける整理する掃除する!
ジャンルでまとめました→本を読んで町へ出よう。
ブログ→捨ててスッキリ。キレイに暮らす。



2008年02月07日(木) 西村 玲子『玲子さんの一日をていねいに暮らしたい』★★★☆☆


玲子さんの一日をていねいに暮らしたい
西村 玲子
立風書房 (1999/02)

心に残ったところ。

「ていねいに暮らすことは自分を知ることである。雑な暮らしでは決して自分が見えてこない。逆にいえば、自分を大切にすればていねえいに暮らせるということになる。」(p19)

「忙しいわりにはダラダラと生活しがち、そんな自分を反省しつつ、何とか方法を講じようと考えた。膨大な日常の雑事と仕事の時間の中から、そんな流れるような時間の中から、ほんの少しだけピリオドのような時間を抜き取る。その時間は貯金のように、いつかきっちりとした形で利息が付いて返ってくる、と楽しみにしている。」

そのピリオドタイムとして、フランス語の単語を一つだけ覚える、毎日一通手紙や葉書を書いて出す、どこかをお片づけをあげています。

これを続けることで、いつのまにかフランス語の幅を広げることができ、友情を保つことができ、おうちがピカピカになると。なったと。

毎日無理せずちょっと、が「いつのまにか」の秘訣のようです。

「やってみて判明したのは、二か月も経てばそれが自分の日常となり、習慣化しているということ。」(p39)

これが苦にならなくなった著者はさらにもう少し貯蓄額をアップしようとします。

切りのいいところまで本を読む、雑誌を一冊スクラップして捨てる、何か買ったら何か捨てる。

少しずつ、できたらいいなということを、無理なく楽しみながらすることで生活のリズムを整える。

同じ暮らすなら楽しく。
手抜きをしないで丁寧に暮らすのは難しいことでもあるけれど、習慣にしてしまえば大丈夫、という著者の言葉は心にすうっと入ってきます。

「心への栄養」の段では、目に見えない心や五感を喜ばせることに注力したいと語ります。

木陰で感じる心地よい涼風、緑の中の木漏れ日、風に揺れる木の葉の音、コンサートでの心洗われる演奏、優しいリネンの肌触り。
そういったものはお金もかかってしまったりするけれど、

「それでも心の栄養は、ものと違ってあふれない。以前は『残らないものにお金を遣うのなんて、もったいない』という考え方の日とがけっこういたように思う。今は違う。形はなくてもそのときどきの感動は、しっかりと身についているはず。」(p44-45)

そういった豊かさに気づける自分でいたい。

そういった豊かさを自分の中に持ちたい。

物もお金もないけれど、豊かな人生送れて幸せだったーと、最期に思えるように。

玲子さんの一日をていねいに暮らしたい』(Amazon)
玲子さんの一日をていねいに暮らしたい』(楽天)



ジャンルでまとめました→読んで捨てる片づける整理する掃除する!
ジャンルでまとめました→本を読んで町へ出よう。
ブログ→捨ててスッキリ。キレイに暮らす。



2008年01月17日(木) 森川 那智子『こころがラクになる本』★★★★☆

こころがラクになる本
森川 那智子
大和書房 (1995/09)

心に残ったところ。

「時間と戦うのをやめるには、ほんの少し、自分と時間との関係を変えてみる必要があります。
たとえば、あとで『ゆっくり落ち着く』んじゃなくて、時間に追われて焦っていると気づいたときに、今、『ゆっくり落ち着く』ことです。このとき、焦っている気分を変えよう、せいている気持ちを切り換えようとすると、ややこしくなります。」(p37)

じゃあどうすればいいか。
その答えは、「動作をゆっくりする」。
ゆっくりお茶を入れる。待つ。ゆっくり、ゆっくり、味わいながらいただく。

なんとなくわかる気がします。
戦国武将が好んだ茶の湯。
あれは「今」をきちんと味わうための装置だったのだな、と。

こころをいまにつなぎとめておくために。

いまを生きるために。

「疲れている、休息が必要だと感じたら、思い切って、休息を取る。(略)さらにいえば、グズグズ、ゴロゴロだって、『意図して積極的に』実行することで、呼び水たる行動になります。
(略)今、やっていることに集中するということ。」(p45)

2章「こころを軽くする方法」では、心が軽くならない理由、思い込みについて書かれています。
代表的なもの。

「1、一日にもっと多くのことが私にはできるはず。
2、どんなこともストレスや疲れを感じないでやれる方法があるはず。
3、やるべきことをやらないとホッとしない。」(p57)

あるある、思います。
そしてできなくてがっくりくるとこまで、毎度のこと。

そうして重くなる心を軽くするためにできること。

「そんなとき、息をフーッと吐いて、おだやかに自分に尋ねて下さい。
 正しく生きたいの?
それとも幸せに生きたいの?」(p70)

ずっと、正しく生きなくちゃダメだと思ってきました。
結婚して、子どもを産み、病めて、過去を振り返って、そうじゃない生き方が選択できることに気づきました。
それからは、幸せに生きることを願ってきたけれど、ついつい顔を出す昔の習慣。

こうやって自分に問いかける時間を持つことも軌道修正するために必要なことなのでしょう。

「感情には『良い』も『悪い』もありません。(略)「なぜ」「どうして」とあれこれいじくりまわさないで、あるがままに感じ、受け入れると、その感情を無視したり、逆に巻き込まれて過剰に反応することもなくなります。」(p82-83)

昔電話相談ボランティアの訓練でスーパーバイザーの方に「感情にいい悪いがあると思ってきたのね」と言われて号泣したことがあります。
目から、両手で持てないくらいのウロコが落ちました。

今でも持て余して振り回されてしまう、感情とうまくつきあえない私。
あるがままにどんな感情も受け入れて、認めることがこれからの課題。

「社会性を身につけた一人前の大人になるということは、依存を排し、誰にも迷惑をかけず、誰にも心配をかけず、自分で自分の面倒をみていけることなんだと考えてられているふしがあります。(略)でも『健康な大人』になるためにはもう一つの大事な条件があります。人に頼ったり頼られたり、甘えたり甘えさせたりというバランスのとれた相互依存の関係、『持ちつ持たれつ』の関係を作っていく能力です。」(p90)

これも目からウロコがおちたこと。病んでみて気づいたこと。
誰にも甘えず、迷惑をかけずには誰も生きられない。甘えない、自立する気持ちは必要だけど、甘えなきゃ無理!な時には甘えられること。それも大人の条件だと気づきました。
ただ長いこと、甘えることも甘えさせることもしてこなかったから、今でもぎこちないというかよくわからないというのが正直なところ。

3章は「こころを楽しませる方法」を紹介。

「『楽しむ』というのは、能力であり技であり、ひとつの生き方です。こころを、今、行っている行為に集中して、内的・外的に体験していることのすべてをもらさずに『味わう』ということです。」(p131)

意識しないとネガティブになってしまう自分。
楽しむのが技術で生き方だというのも非常によくわかります。努力が必要だから。
こうかな?こういうことかな?と少しずつわかるようになってきたと自分では思うけれど、まだまだ。

今を楽しむ達人に、幸せに気づく人に、なりたい。

4章は「こころをタフにする方法」。

「どんなことにもリスクはともないます。リスクのない選択はありません。『このまま』でいることも、一つの選択であり、リスクをともあっています。(略)
タフであるということは、失敗を恐れないことではありません。不安がないというのでもありません。現実に即してリスクを考えることができることです。簡単に言ってしまえば、失敗したからといって、命まで取られることもないのだから、もっと気をラクにして、思い切ってやってみよう、ということです。」(p146)

悔いのない生き方。

毎日充実している生き方。

喜びを作り出していく生き方。

まずは気持ち。

次に、何をするか。どのようにするか。いつするか。
どんどん具体的にして、やってみる。

一度の人生、やらなかった後悔をしないで済むように、何ごともチャレンジ。

そんな気持ちが高まった一冊でした。

こころがラクになる本』(アマゾン)
こころがラクになる本』(楽天)



ジャンルでまとめました→読んで捨てる片づける整理する掃除する!
ジャンルでまとめました→本を読んで町へ出よう。
ブログ→捨ててスッキリ。キレイに暮らす。


 前回読んだもの  これまで読んだもの  この後読んだもの



あなたは 人めの活字中毒さんです
まき [MAIL] [捨ててスッキリ。キレイに暮らす。]
[本を読んで町へ出よう。]

Google