活字中毒のワタシの日記

2008年03月28日(金) 前田まゆみ『リネンが好き』★★★☆☆


リネンが好き
前田まゆみ

リネンが好き!という思いが伝わってきて、自分もそういう暮らしがしたい、と思わされました。

心に残ったところ。

「膨大な情報があふれ、何もかもがめまぐるしく変わっていく時代の中で、ずっと変わらず暮らしを引き立ててくれるすてきなものがあるーーリネンとの出会いは、わたしにとって、そんな驚きの始まりでもありました。
ゆっくりと自分のペースで自分の時間を生きてみたくなったころ、自分にとって本当に大切なものは、ほんの少しのものだけということがわかってきたころ。そんな暮らしに、リネンは心地よいパートナーだと思います。」(p33)

週末の楽しみはリネンへのアイロン掛けという著者。

そんな、シンプルに、丁寧に、毎日を送る、そういうスタイルを自分も身につけていきたい。



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2008年03月08日(土) 金子 由紀子『シンプルに片づけて毎日スッキリ心地よく暮らす』★★★★☆

シンプルに片づけて毎日スッキリ心地よく暮らす―早く帰りたい、ずっといたい家にするハッピー・ミニマム整理術
シンプルに片づけて毎日スッキリ心地よく暮らす
金子 由紀子
すばる舎 (2007/09)

シンプルライフを送りたい、でも具体的にはどうすればいいの?
そもそもシンプルライフってどういう暮らし?

という方におすすめなシンプルライフ入門本。

いろいろ読んできましたが、これ一冊で数冊分網羅されてます。
もっとスピリチュアルに、とかもっととにかく捨てまくるなら、とかそういうのにお勧めな本もありますが、シンプルライフなら私はこれかなりおすすめです。

シンプルライフの心地よさと、具体的な手立てが紹介されているところがよかったです。

いっぱいはさんだ付箋の中からいくつかご紹介。

「言ってみれば、錯覚を利用して自分を騙すわけだが、苦痛なく片づけができるようになるという点で、いかに自分を騙すかを考えることは、とても重要だ。」(p25)

歩くように、呼吸をするように、無意識にきれいにする、片づける、それを維持する。それを騙したりおだてたり、どんな方法でもいいから、自分にあった方法で、習慣化していく。

気合い入れて(イヤだけど)掃除するぞ!ではなく、ちょこちょこっときれいにする、片づける、戻す、ああこれって気持ちいいなーこの環境好きだなーと思えるようにする。

そのために何をどれだけすればいいかは人それぞれですが、自分なりの最低限はどういう状態か、を決めること気づくこと(あきらめること?)はとても大切。
というか必須。
著者の金子さんの最低限も紹介されています。

私の場合は、リビングの上、パソコン机の上、カウンターの上、ダイニングテーブルのにモノがない、洗い物が残ってない、かな。(できてませんが。てことはこれを最低限にしちゃいけないのかしら)

この最低限レベルを維持するために何をしないといけないか、何さえできていればいいか(たとえばカゴにまとめちゃう)、書き出してみて、一つ一つクリアしていくことで、理想の状態に近づけるのでしょう。

何ごともちょっとずつ、が大事なのでしょう。

居心地のいい家は自分も家族も幸せになれる。人を招きたくなって人間関係も豊かになる。
そんな家を実現するためのモノに関するポイント。

「・要りもしないモノがないこと
・要るモノがいつでもすぐ出てくること
・そしてそれが、すべて自分の気に入ったモノであること」(p41)

モノを厳選する。
要らないモノを処分する(捨てる、あげる、売る、使う)。
買う前に収納場所を考える。本当に欲しいモノ必要なモノであればそれを用意できるはず。
捨てる痛みを無駄にはしないように。

花を飾ることにも金子さん言及。

「これは飾りではないのだ。センサーであり、調整弁なのだ。」(p103)

せかせか、いらいらしている自分に花が問いかけてくる。

それってそんなに大事なこと?
そんなに急がないとダメ?
余裕なくなってない?
ちょっと一息つこうよ。大丈夫だよ。

で、花瓶を持って洗面所やシンクで水を入れ替える。
枯れてきたのは切ったり、レイアウトを変えてみたり。
そろそろ次のお花を買いに行きたいな。今度は何にしてみようかな。
春らしいのがいいなぁ。
ペットボトルの仮花瓶じゃなくてちゃんとしたのが欲しいなあ。

と、肩の力が抜ける。
自分を取り戻すという感じでしょうか。

たかが花、だけどされど花。

その力を知ってから、花を欠かすことを恐れるようになってきたという金子さん。
私もわかるようになってきました。それが嬉しい。

普段遣いにいいものを!もシンプルライフのお約束。

「どうせ毎日使うのなら、うんと気に入った、見るたび嬉しくなるようなものを選べばいい。」(p118)

「すべてを自分の家に抱え込み、誰にも文句を言われないように揃えておく必要は、どこにもないのだ。」(p122)

これ、すこーしずつ実現できてきました。
食器、タオル、洗濯ピンチハンガー、鉛筆削り、電卓、ティッシュボックス、etc.。

食器もひとまず白!で「うんと気に入った」というよりは「ストレスがなくなった」という段階だったり、タオルもまだ中途半端だったりとまだ改善点はありますが、それでも「気に入ってない、嬉しくない」モノばかりに囲まれてた頃より、ずっと心地よく過ごせています。

たかがモノ、されどモノ。

ほんとうにそう思います。

この本を読んで今後トライしたいと思ったのは、シーツ。
金子さんが使われてる平織りリネン、いいみたい。

「眠る時に幸せな気分だと、見る夢も、寝起きも、やっぱり幸せになれる気がする。」(p126)

「気に入ったものをひとつ、持っていれば、それ以上欲しい気持ちにはならないものだ。」(p127)

これも実感できるようになってきました。それでもまだまだ。
少しずつ、どんどん自由になっていきたい。それが楽しみ。

そのために必要なこと。

「『本当に欲しいもの以外、買わない』
と思っていても、『本当に欲しいもの』を極力具体的にしておかないと、目についたちょっと素敵な商品を、本当に欲しいものと勘違いしてしまう恐れがある。
(p136)

そのために、物欲リスト、欲しいモノリスト、買い物リストが有効なのだと思います。3日考えてから買うとか、お金を貯めて買うとか、自分なりの方法を見つけることが効果的なのでしょう。

モノ選びでおお!同じ!と嬉しくなったのは洗濯ピンチハンガー。
金子さんもうんざりしたあげく、ステンレス製のちょっと高価なからまないタイプを購入。

「その日から、洗濯物干しが楽しくなったこと!
イヤだなあ、もっと早く買い替えればよかった!」(p166)

圧力鍋もそうなのかなー(←何年言ってる)。
バーミックスもそうなのかなー。

食器洗い洗浄機もホームベーカリーもそうでした。
失敗もあるだろうけど、こういう楽しみと楽を自分にプレゼントするのっていいんじゃないかと思います。

最終章では、具体的な行動ではなく考え方についてレクチャー。
いろんな本で書かれてますが、「優先順位をつける」。

やりたいことをリストアップ。
できなくてもあきらめない。
ちょこっとでもできたらほめる。
期限はフレキシブルに。

毎日、毎週、毎月、1年以内に、ここ数年以内に、十年後までに、死ぬまでに。

絶対しないといけないこと、できればしたいこと、した方がいいこと、しなくてもいいこと。

これを書き出して、ちょっとずつやってみる。

「大切なものさえ守れればそれでいい、そう思えれば、そんなにキリキリセカセカしなくてもすむのではないかと思う。」(p185)

毎日は、そんなちょっとしたこころがけと行動の積み重ね。

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2008年02月09日(土) 津田 晴美『気持ちよく暮らす100の方法』★★★☆☆

気持ちよく暮らす100の方法
気持ちよく暮らす100の方法
津田 晴美
大和書房 (2001/04)

なんだか気持ちよく読み終えることができない一冊でした。

「気持ちよく暮らすための100の方法」の本に収める必要があったのかな?と思う章もあったり、エッセイをまとめたからなのか、ちぐはぐな印象が残りました。

自分に向かう厳しさ(例えばモノ選びに何年もかけ、見つかるまでの不自由に耐えるとか)は読んでいて背筋が伸びるけれど、ところどころに他者を貶めるというのか、そういう厳しさはなんだかイヤな感じ。

1章「気持ちよく暮らす100の方法」、5章「シンプルな生活を楽しむ春夏秋冬」そして「エピローグ」がなければきっともっと共感しやすい本になったんじゃないかと思います。

それでも、有益で、ためになるところもある本でした。

心に残ったところ。

「『不要なものはタダでもいりません』
『必要なものならきちんとお金を出して買います』
という考え方、物事の本質に目を向けようとする姿勢が大事。」(p53)

粗品は即使う物(洗剤やめんつゆ)でなければ断れるようになってきました。
ボールペンは、これからきちんと断ろう!
家に入れるすべてのモノに自分が選び責任を持つという意識が、自分にとって居心地のいい空間を作っていくのだと思います。
そして、

「ものは家に迎えたその日から、命を全うさせるまで使う。」(p56)

そういった暮らしをするためには物選びから変えていく必要があります。
その選び方の指南。
建築家でありインテリアデザイナーでもあったアイリーン・グレイのスクーター選びを好例としてあげています。

彼女が80歳を過ぎてから購入を思い立ち、メモった調査項目は9つ。

必要経費に税金、メンテナンス、故障時の対応、二人乗りは可能かどうか…。

「私たちは何ひとつ買うにも、実はこのようなはっきりした注文書を作れる人でなくては、いいものに巡り合うことなどありえないのである。」(p109)

巡り合えたとしてもその価値に気づけないかもしれない。
豚に真珠ですね。

モノ選びに関してはずいぶんと慎重に探して探して、これよりいいものが出ても悔やまない、これが好き!と思えるまでは買わないようになってきました。
でもまだ失敗も多数。

見分けられる目と、使いこなす意志と、手入れの技術を身につけていかなくちゃなぁと思います。

3章の中の「美的生活実感を毎日の暮らしに生かそう」の中でマイブームについて推奨されています。
グラスやシーツやカトラリー、リネン、パジャマにバスローブ、その時々のこだわりたいものに徹底的にこだわる。
そういった美しいものを取り入れた毎日で気持ちよく暮らそう、と。
ただし、

『マイ・ブームには資格が必要だ。その資格とは、マイ・ブームの対象物をきちんと手入れすることのできる技術と、それを所有するにふさわしいキャリアに達したかどうかである。』(p128)

つまり豚に真珠猫に小判女子高生にヴィトンとならないように、ということ。

私がこれからマイ・ブームにしたいこと。
カトラリー、リネン、圧力鍋、万年筆。

使いこなす技術と覚悟(お、お財布もね)を持てたその時に手に入れようと思います。まだ早いかなと思うのでもうすこしじっくりと選びたい。
モノからも、選んでもらえてよかったと思ってもらえるような自分になってから。

最初にひどいことを書いたけれど、この一文に出会えたからやっぱり読んでよかったと思います。

「豊かな生活とは経済効率のいい生活ではないと知る。やっかいでめんどうな日々のことを、手を抜かないで、楽しみやよろこびに置き換えることなのだとつくづく思う。
絵空事のような未来がある日突然舞い降りてくるわけはない。今日をどのように生きたかによって明日のあり方は変わる。その変化は目に見えないようだけれど、人の暮らしは着実に変ってゆくと思う。」(p220-221)

少しずつ、着実に、でもいつか、絵空事のような未来へ向かって。

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