| 2008年04月27日(日) |
デニス スコフィールド『少しの整理でなんでもうまくいく―神様の整理術』★★★☆☆ |
 『少しの整理でなんでもうまくいく―神様の整理術』 デニス スコフィールド PHP研究所
この本を閉じた時に、脳裏に焼き付いたのは「計画」の二文字でした。 やっぱりそれにつきるんでしょうね。
心に残ったところ。
「目標が必要なのは、それがないと、長い目で見て大切と言えないものに、人生を奪われてしまうからです。」(p22)
テレビや、余分なつきあいや、余分なもちものや、待ち時間、探し物の時間、物の管理、紙ものの処理や、もろもろ。 そういったものにつぎこみたい時間はゼロなのに、実際にはたくさんそういうものに費やしてしまいがち。(うちはテレビはほぼゼロですが)
こういうことにできるだけ煩わされず、なんでも楽々とこなしているように見えるスーパーウーマンに秘訣を聞いたところ、答えはこうだったそうです。
「無視できるものは無視する」(p59)
「つまり彼女は、することを選ぶだけでなく、しないことも選んでいるんでした。(略)意識的になにかをしないことほど、気が休まることはありません。」(p59)
今日はこれとこれとこれだけはする。 これは今日はしない!
ときっぱりと割り切ることができれば、すると決めたことを終えたらもうしなくてはいけない、というプレッシャーからは自由になれる。 それってきっとものすごく精神的に楽だと思います。 そして今日しない、と決めたことさえ片づけちゃおうと思ってできてしまうかも。
焦ることなく、達成感を抱きつつ、前向きに意欲的に毎日を過ごせたらどんなにいいだろう、そのヒントがここにある、そんな風に思いました。
「プロジェクトに取り組んでいて浸かれや焦りを感じるときがあったら、中休みをすろいいでしょう。目標達成はできるだけ楽しくやれるのが理想だからです。自分を責めたくなる前に、きりのいいところで休みを取りましょう。」(p41)
時間をうまく管理するための四つのステップ。
「1.目標を定める 2.暮らしをシンプルにする 3.計画を立て、スケジュールを組む 4.人に頼めることは頼む」(p71)
シンプルだけど、わかっているけどなかなか実行しきれないこれらのこと。 少しずつ習慣にしていきたいと思います。
できない理由とその対策について。
「1.『生活整理ののための習慣』が身についていない 2.スケジュールが甘い」(p86)
この二つが解決できれば、ゆったり自信を持って暮らしていけると著者は言います。
その習慣については6つ、p88から紹介されていますが私の中に響いたのは、次。
「スケジュールで家事に区切りをつける (略)スケジュールに入っていないことは、いつかやらなくてはいけないことでも、今日はしなくていいのです。これでいつも『仕事が終わった!』と思えます。(略) 『今日の仕事』を片づけるとき、あなたはできなかったことより、できたことに意識を集中できます。スケジュールがそれを可能にするのです。」(p90-91)
ガラクタ整理については、次の箇所が心に残りました。
「あなたにも、理屈抜きで、取っておきたいものがありますよね。大丈夫。すべてを処分しなさいと言っているのではありません。そういう、『なくても生きられるけれど、なしには生きられないもの』は『片づける』の箱(袋)に入れましょう。」(p102)
「子どもに家事を手伝わせる」の章で心に残ったアドバイス。
「一貫性は子どもだけの問題ではなく、わたしたち大人にも重要です。(略) 子どもに習慣を教えているということを、忘れないでください。いい習慣を教えないことは、悪い習慣を教えているのと同じです。」(p133)
耳が痛いです。 めんどくさがりで冷たい母なので子どもの代わりにやっちゃう(=片づけなくていい、というメッセージを与えているのと同じ)ということはありませんが、見本に足る自分かというとかなり怪しい。というかアウトです。
私がまずいい習慣をしっかりと身につけないと。
そのため(子どもが家事をこなせるようになる)のコツは大人の私にもとっても参考になるものでした(涙)。
「リストを作り、使えるようになることは、子ども時代に身につけるべき、いちばんよい習慣だとわたしは思います。」
やるべきことをやるべき方法でやり、作ったゆとりをしっかりと楽しむ。
タイトルは『少しの整理でなんでもうまくいく』。 少し整理したくらいじゃ人生は変わらないけれど、変えつづけていけば、いつかは『少しの整理でなんでもうまくいく』状態になれるはず。
やっとそれが見えてきた(できてきた、ではない)昨今。 いつか、を信じて今日もちょこちょこっと整理、ちょこっと整頓、をすすめていきたいと思います。
『少しの整理でなんでもうまくいく―神様の整理術』 デニス スコフィールド
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