2009年09月06日(日) |
梶 妙壽『人生の苦しみがあなたのこころを豊かにする』 |
 『人生の苦しみがあなたのこころを豊かにする』 梶 妙壽 日本放送出版協会
心に残ったところ。
「出会いは偶然であり必然である。必然であり偶然であるのです。」(P22)
「真摯に求めることによってお任せする心になったとき、求め得ずして、次の道が見えてきます。」(p22)
逆に、見えてきてないとすれば、真摯に、ひたむきに、努力し求め望んでいないからかもしれない。
「自分自身の今日の行ないを変えない限り、人生は変わらないということです。」(p31)
「仏さまも神さまも、なにひとつとして人生に無駄なものは与えないものなのです。すべてその人を成長させるためのものなんです。 不思議なことに、その人のタイミングに合うようにさまざまなものを与えてくださいます。その人が受け入れられるだけの、乗り越えられるだけの苦しみ悲しみがやってくる。その人の器以上のものは与えられません。そして、それを乗り越えられたとき、大きな喜びもまた、やってくるものなのです。」(p31)
「人の一生とはなんでしょう。ふたつだけ、わかっていることがあります。ひとつは『いま、生きている』ことであり、もうひとつは『いずれ必ず死ぬ』ということです。」(p60)
「掃除をするということは、心の煩悩を取り払っていくということであり、修行の基本なのですね。」(p72)
「自分の外側にある世界を整えていくと、不思議なことに、それが心に反映して、自分の内面も、整ってきます。」(p73)
いくども自分に問う。
「わたしはなにを欲しているのだろうか。なにを得たいと思っているのだろうか。なにに執着しているのだろうか」(p92)
なにを残すのか、何を捨てるのか。 自分で考え、決める。
「仏さまは、なにかひとつ失えば、なにかひとつくださるものです。そのためには、自分をからっぽにすることも大切です。」(p104)
足るを知る大切さ。
「大切なことは、欲望を調節していくことです。そして、それにはいかに自分の中に基準をもつかということが重要になってきます。」(p157)
朝に夕に筆者が唱えていることば。
「止まらないむさぼりの心を恥じて、足るを知る。 おかげさまで生かされているこに、感謝を捧げる。」(p170)
筆者が一番おっしゃりたかったことはこれではないかと思います。
「起こるすべてのことがらには意味がある、それがたとえ不幸なことでも、それを大きな意味としてとらえられる人は幸せだと思います。(略)そのときに、『あのこときのことがあったから、いまのわたしがいる』といえることはすばらしいこと。人生に無駄なことはなにひとつないのです。」(p188)
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