2010年04月09日(金) |
芝谷 浩『夢をかなえる幸せの収納力』★★★★☆ |
 『夢をかなえる幸せの収納力』 芝谷 浩 (著)
一冊で整理収納の基本から、時間管理のための手帳術まで伝授してくれる、暮らし改善に役立つ良書だと思います。
内容(「BOOK」データベースより) 捨てるだけでは片づかない。目からウロコの「収納・頭の使い方」。 著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より) 芝谷 浩 1976年大阪府生まれ。家具販売会社退職後、2002年収納・インテリアコーディネートサービスを行うシーベックス・インテリアを開業。2005年、テレビ東京『TVチャンピオン・収納ダメ主婦しつけ王選手権』チャンピオンに輝く。現在は雑誌、講演等、さまざまなメディアで活躍中(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
心に残ったところ。
「収納の目的は、次の三つです。 1、作業の効率化 2、管理の効率化 3、場所の効率化」(p25)
「要は、楽をしましょう、得をしましょう、ということです。」(p30)
片づかない原因について。 「1、人的要素 2、物的要素 3、場所的要素」(p33)
「収納方法に万人に通じるものはありません。」(p34)
どきっ!とした言葉。
「自分がズボラだから片づかないと思っている人は、まず間違いなく几帳面です。几帳面だから片づかないんです。」(p34)
確かにできもしないのに完璧主義。 だから片づかないんですね。
分別作業の流れについて。
「0 モノを出すスペースを確保する 1 特定のエリアのモノを全て出す 2 「いるモノ」と「いらないモノ」に分ける 3 使用頻度順に分ける 4 一旦、元の位置に戻す 5 必要であれば収納グッズを用意する」(p47)
分別作業をする目的。
「1 モノの減量 2 モノの総量の把握 3 収納スペースの把握」(p48-49)
「さて次は、出したモノを「○○モノ」と「○○○○モノ」に分けていきます。面倒ですが、一品一品、判断して下さいね。(略)非常に地味な作業なので、テレビ番組などでは思いっきり早送りというか、カットされてしまうのですが、ここが一番大事な作業です。」(p52) この後「特に注意していただきたい点が一つあります」と続きますがキモだと思うので実際の著書をお読み下さいm(__)m 私もここが最大のポイントだと思います。
「段取りとしてはまず、頭の中や紙の上で問題点と改善方法を整理し、自分のライフスタイルに支障がない程度の時間的計画を練ることです。(略)片づけはしっかりと自分と向き合う必要のある作業ですから、時間を区切って、例えば一時間と決めたら一時間でできる範囲だけを、性根を入れてやっていただいたほうがよろしいと思います。」(p62)
収納がうまくいくようにするために大切な、考える順番。
「収納はまず、人ありき、次にモノありき、最後に場所ありきだからです。」(p72)
収納に限らず言えること。
「物事には何でも優先順位というものがあります。全ての要求を満たすことは困難ですが、要望に優先順位をつけて優先度の高いものから要望を満たしていくのは十分可能です。(略)とたえ自分一人だけで住んでいても、優先順位が整理できていないと、つまり頭の収納ができていないと、そのまま行動に移してもよい結果は得られません。」(p72-73)
片づいたと思うレベルは人それぞれ。 家族がいる場合、片づけは家族が快適に暮らすためにするということを理解し、忘れないようにすることで無用なトラブルは防げると著者。
「『なぜそこに移したのか』という理由はどうでもよさそうで、とても大事なことなんです。」(p86)
大切なのはコミニュケーション。 家族も片づけられるようになってほしいと思ったら、そこからが一番の近道。
「趣味と性癖を区別する」(p218)
コレクションは趣味だが、観賞用、売却用として手に入れるのは性癖だと。そして家族に犠牲を強いる(一部屋倉庫となって子ども部屋がないとかリビングで過ごせないとかベッドルームの床が本だらけとか)ような性癖は望ましくない、と。
時間がないから、というのは関係ないとばっさり。
「時間はあるかないかというものではなく、作るものなんですね。」(p91) まとまった時間がないとできないという思い込みを捨て、時間や場所を限定してやれば可能だと。 また、時間がかからないような収納法を考えることや、動機づけを工夫することも効果的。
「片づいてないのにインテリアなんて十年早い、と思って下さい。」(p96)
「『モノに愛情』なんておかしな話だと思われるかもしれませんが、片づけが苦手な人と接していて腹立たしいのは、モノを大事にしないということです。」(p110)
「片づけがうまい人は本当にモノを大事にします。」(p110)
まず自分自身ができるようになること。 そして子どもにも教えていかなくちゃいけないこと。背中で。
時間管理と手帳についてのアドバイスが「第三部 収納のヒント」に。
「第四世代の手帳は、常に大目標、中目標、小目標を意識しながら、時間に無駄が生じないように生きるためのライフツールとなるわけです。」(p203)
「片づけの苦手な人は基本的に無計画なことが多いんです。」(p204) だから、まずは頭の収納から。
「モノはお金で買えますが、時間は絶対にお金では買えません。この一瞬は二度と戻ってこないのです。時間を無駄にするということは、自分の人生を粗末にするということです。一度きりの人生、もっと意識すれば、もっと有意義に生きることができる。」(p205)
それを収納を通じて伝えていきたい、感じてもらいたい、というのが著者の願い。
パニックになってしまった時は書き出すことが有効だというアドバイスも。 紙の上に書いていくことで自然と整理され、重要度で並び替えていき、上から片づけていけば治まります。
手帳の効果について。
「1行動計画を作成する手助けをしてくれる、2情報を一元管理できる、3情報を自らが記憶することから解放してくれる」(p211)
自分自身忘れないようにしたいと思ったこと。
「収納はあくまで手段、目的を持って行動しなければ意味がないのです。何度も言いますが、片づけの目的は楽をすること、得をすること、そして何より家族が安全に快適に暮らせるようにすることです。」(p94)
「収納は愛情です。しっかりと、モノと自分や家族に向き合って考えてみてください。」(p199)
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