活字中毒のワタシの日記

2010年05月07日(金) ドン・アスレット『そうじの達人』★★★☆☆


そうじの達人
ドン・アスレット
トランスワールドジャパン

こころに残ったところ。

「誰もあなたの手を取ってガラクタ屋に連れて行ったりしていない。ガラクタを取っておいたり、捨てたりするのはあなたなのだ。現在のガラクタ問題は、あなた自身が招いたものであり、あなたが黙認してしまったものだ。」(p31)

「ゴミの山があなた自身を物語る」(p40)

アメリカ先住民と白人の堤防決壊事故からの教訓。

「『でもどれもこれも価値があるんだよ』だって?蓄えたり、きれいにしたり、保険をかけたり、運んだり、守ったりするのに費やす時間や、人生の価値はどうなるのか?どれくらいの価値があるのか?」(p43)

「暮らすということは、あなたが最大の楽しみであり、最も刺激を与えてくれるものだと考えると、間違いなくガラクタは暮らしを邪魔しているのだ。」(p57)

「『もったいなくて使えない』モノは、一番バカバカしいガラクタである。」(p57)

もったいなくて使えないモノリストを作ってみよう,と言う提案は面白い!
使わないのももったいないけれど、
「どこにあるかも覚えていないガラクタがあるなんて、恥ずかしすぎる!」(p59)

「モノは、使う場所の近くに置くようにするとよい。(略)
自分の暮らし方や、一番よく使うものを考えてみよう。それはたんすの手前や手が届きやすい棚に置くべきだ」(p59)

「本当に必要で使うものの置き場所を正確に決める
使い終わったらすぐに、必ずその場所へ戻す」(p60-61)

「見たり、触ったりするたびに、心が和み、わくわくするというのなら捨てる必要はない。」(p66-67)

「食器セットなんかより、旅行や教育にお金をかけた方がよっぽど自分の成長のためになるだろうに。」(p76)

「一番道具をそろえて、準備している人に限って、一番何もやらない。」(p80)

「贈り物の意味と贈り物自体とを混同しないよう気をつけなければならない。」(p83)

「必要のないモノや使わないモノに手を出せば、以前は価値のあるモノだったとしても、新しい時間や達成感を求める能力を台無しにしてしまう。」(p92)

「形見の場合は、1つ質問するだけでいい。誰のために取ってあるのか?」(p93)

思い出は、最小にするというアイデア。
ミニチュアにする、厳選する、スクラップブックにする。

「人は誰しもこの世を去るが、魂は永遠だ。精神や遺産、伝説、影響は生き続ける!だから、家族にガラクタを残すことは不必要なだけではなく、不親切なのだ。」(p96)

不親切どころか、「愛情というより復讐行為だ。」(p97)とまで言う。
実際にガラクタのために家族がバラバラになったり訴訟を起こしたりといったトラブルを見ているから。

「写真の持つ価値は、見られることにある。それが不可能なら、なんのためにあるのだろうか?」(p123)

クローゼットの服整理の判別法法。
・自分が素敵に見えない
・身体に合わない、快適ではない
・複雑すぎる
・汚しやすい
・痛んでいる
・修繕が必要
・全く、めったに着ない

「モノが永遠であることはめったにないし、使わなければ価値はない。健康や才能や友情や経験や興奮は、私たちの中に蓄積し、いつもくっついていて、私たちをまた元気にしてくれ、新鮮にしてくれるのだ。」(p151)

「捨てるべきか、取っておくべきか?判断するときに考えや手が止まってしまったら、もしくは理論や感情でも決心がつかなければ、自分に問いかけてみよう。
『これがなかったら私の人生はどうなるだろう?』と。モノについて考えてはいけない。自分自身や人生、自由について考えることだ。」(p164)

ガラクタを処分するごとに、光がさしこんでくる。
力がわいてくる。
新しい自分になっていく。

そのために、ガラクタを手放すのは、今。

そうじの達人』(楽天)
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2010年04月21日(水) やました ひでこ『新・片づけ術 断捨離』★★★★☆


新・片づけ術断捨離
やました ひでこ
マガジンハウス

心に残ったところ。

著者の仕事は、クラター・コンサルタント。

「住まいに溢れるモノたちを見つめ直し、モノとの関係性を問い直しながら、今の自分に『不要・不適・不快』なモノを取り除くための助言やお手伝いをすること。」(p04)

「モノの片づけを通して自分を知り、心の混沌を整理して人生を快適にする行動技術」(p5)、そして「家のガラクタを片づけることで、心のガラクタをも整理して、人生をご機嫌へと入れ替える方法」(p5)が、「断捨離」。


要らないモノを断ち(IN)、ガラクタを捨て(OUT)、執着から離れて自由になる。

ポイントは、主役が「モノ」ではなく「自分」であること。

「モノに向かい合うことは、自分に向かい合うこと。部屋を整えていくことは、自分を整えていくこと」(p8)

私がブログでモノに向かい合い、捨て続けてきたことも、同じ「動禅」だったのかもしれません。(私は一向にゴールが見えてきませんがw)

問いかけるのは、「このモノと自分との関係は生きているかどうか」(p27)

マイセンのカップは自分にはもったいないからしまいこむ、という自分に対するネガティブイメージが使うことで変化していくというのはいいと思います。

モノの変化だけではなく、それによって空気、気分も変わっていく。
「人間の最大の罪は、不機嫌である」(p30)

ご機嫌な私に。それによってご機嫌な夫。ご機嫌な子どもたち。ご機嫌な友達。
環境からアプローチしていこうというのが、断捨離。

著者が変化したきっかけ。

「そもそも、ここにあるモノたちが、こんなに手間ひまかけて、時間もお金も労力もかけて収納に値するモノなのか?」(p33)と思ったこと。
その後も「断」の発想がなかったため、すぐには変われなかったと。

タンスの中に服はいっぱい入っているのに、着たい服がない。
「あるのにない、ないのにある」(p35)
「そこにあったのは『愛着』ではなく『執着』だったのです。」(p35)

セルフイメージについて。
「自分にテキトーなモノを与えていればテキトーな扱いを受ける。」(p35)

自分自身に対しても、他人からにしてもテキトーならテキトーになる。
きちんとすれば、きちんとして見てもらえる。
自分をどう扱うかと、自分がモノをどう扱うか、は決して無関係ではないということ。

自分でコントロールできたといえる状態までやってみる。
「存在するモノの在処をすべて把握でき、使いこなせるかどうか。」(p38)
ここまでできて初めて家が「物置」から「住まい」になったと言えると著者は言います。
収納術もそれからですよ、と。
もっと進むと、「住まい」が「自在空間」になる、と。それがゴールだそうです。

モノとの関係について。

「モノは使ってこそ
モノは、今、この時に、必要とされるところへ
モノは、あるべきところにあって、美しい」(p43)

第二章では、片づけられない、捨てられない理由についてレクチャーしてくれています。

捨てられない人を三つに分けると、現実逃避、過去執着、未来不安にわけられるそうです。

今を生きること。
そしてそのために必要なモノと暮らすこと。
不要なモノとは別れること。ですね。

捨てられない。
捨てたくない。
捨てられたくない。

問題は、モノ?それとも心?

「部屋にモノが堆積しているのに慣れきっているのは、便秘で感覚麻痺を起こしていることと相似形なんです。」(p66)
必要なら下剤の力も借りて、スッキリしましょ、と。

ガラクタ3タイプは、「使っていないモノ」「使っているモノ」「想念の強いモノ」。呪縛、混乱、怨念。

キーワードは、時間軸、加点法。要・適・快、量x場所x期間、住育、知行合一、俯瞰、三分割、その都度。

変えられるモノは変える。
モノ、言葉、仕草。
自分で自分をもてなす。寛ぐ空間にしていく。

第三章は思考の鉄則の紹介。

「本来モノは『私が使う』から価値がある。」(p97)

そしてその使うモノは、親友といえるとっておきのお気に入りであれば上級だと。

「捨てるときに、『ごめんなさい。ありがとう』と思いを口にしましょう」(p14)

収納は、見えない7、見える5、見せる1。

「なりたい自分になるために、まずは日常使いの器から意識改革を始めます。」(p174)

「運気というのは、実は自分で変えられる。コツは楽しみながら、日々住まいをメンテナンスすること。」(p182)

「せっかく持つのなら、『ま、いいか』よりも『これじゃなきゃ』と思えれば、維持管理も楽しいもの。」(p184)

そしてすべてのモノは地球からの借り物だと思えるようになったら、感謝や畏敬の念を持って大切に扱えるようになる。
今の環境、モノ、ご縁を大切にし、移りゆく途中を楽しみ、別れを告げる。
潔く生きる。
それが著者の断捨離に込めた願い。

新・片づけ術「断捨離」』(Amazon)
新・片づけ術断捨離
(楽天)

この本を読んで、思い出した『賢愚因縁経 大聖武』の一説。

過去を追うことなかれ。
未来を追うことなかれ過去はすでに過ぎ去れり。
未来はいまだ来ざりき。
ゆえに、ただ今なすべきことを、そのところにおいてよく観察し揺らぐことなく、動ずることなく、よく見極めて実践せよ。
ただ今日なすべきことを、よくなせ。
誰か明日の死あることを知らん。



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2010年04月20日(火) 中野博 /蓬台浩明『サービスは「かけ算」!』★★★★☆


サービスは「かけ算」!
中野博 /蓬台浩明
東洋経済新報社

心に残ったところ。

「つまり『どうなりたいのか?』が問われるのです。旅に出る以上、何はともあれ、行き先が重要なのです。」(p10)

「私たちが目指していることはただ一つ。お客様に幸せになっていただくこと。つまり楽しく笑いのあふれるライフステージを提供すること。」(p19)

そのために、ディズニーランドに学ぼうと。
実際に足を運び学び続けているそうです。

私自身、期待してなかったディズニーランドで感動&がっかり体験のどちらもしてきているので、期待を越える感動を与える大切さ(→ファンになってもらう)は実感しています。

社長さんが入社3年目で行った改革。

「どんなに腕がいいベテランの方であっても、お客様の新築工事現場でタバコを吸っていたり、ゴミを散らかしたままであったり、お客様が工事経過を見学されているときに挨拶もできない方には辞めていただきました。」(p47)

自宅を新築前に、関わる人すべてが禁煙者でお願いできるならそれだけでその会社に依頼したいと思ってた私(そしてあきらめて、がっかりして、という体験もしました)には、この部分が一番衝撃でした。
そんな会社が、近くにあったなんて〜。

社員全員で感動をシェアするための仕組み。
また、全社員の役割が具体的かつ詳細に発表される仕組みも、意識を向上させるのに効果的だと思います。

共感したスタッフポリシー。

「言葉を行動にしないことや、伝わらない気持ちはないものと同じと考えよう。」(p64)

「参加することは、そこにいることではなく、発言し行動することと、とらえよう」(p65)

「大切な無駄と、精度あるスピードを追求しよう。」(p65)

「『正道』と『感謝』そして生み出した仕事に『遊び心』を!」(p65)

そんな明確化されたポリシーに共感し、実現できる社員採用の基準、面接もユニークでした。
夢、感動、そして「7」は私の整理収納講座で使っているのと同じ質問で、それにもびっくり。

社員力をあげるため工夫の数々。
優先順位という考え方にも共感しました。
ぶれないで前に進むためには、それがしっかりと、はっきりとしてないといけない。
そのためのロハス休暇。

「私自身の幸せを感じる瞬間は、大切な人とのつながりを作っているとき、人に幸せな時間を与えられたとき、癒しの時間、完成がビンビン刺激されるときです。」(p77-78)

ホスピタリティについて。

「売るものがほとんど同じ場合には、『How(どのように)』の部分、つまり心のサービスで決まるのです。」(p82)

「あなたが目指すべきレベルはお客様を感動させ、感激させること。その結果、感謝される会社やお店になるのです。」(p94)

顧客満足度をあげるための5つの項目が紹介されています。
4の「顧客の間にコミュニティを築く」(p96)はキララ人工房やブログの取り組みがそうなのだな、と納得。

顧客満足度と利益のつながり。
ロイヤリティ(忠誠心)、口コミ、価格プレミアム、運用コストの削減、顧客獲得率。

マニュアルにない気遣いで、顧客のセルフイメージを高める工夫。

「『あなたの仕事は掃除をすることではありません。ディズニーのキャストの一員として、掃除というショーをお客様にお見せして楽しんでいただくことです』」(p114)

雑用は、雑にするから雑用になるという言葉を思い出します。
なんでも、やり方次第、心がけ次第で、ショーになる、感動させることができる。

P119の「プランづくりドリームゲート」の"Good life is good plan"のキャッチがいい!

夢が叶うように、明確化していくためのツール。
家を建てることがゴールではなく、建てた家で何をする、どう過ごすことが夢を叶えることになるのか、そこに焦点をあてる。
ゴールの明確化はやはり大事ですね。

都田建設さんが大切にしている二つのポイント。
物語を作ることと、家作りを通して人生で大切なことを楽しく学ぶということ。
「モノ」を売るだけではなく、「コト」を売る。

アリストテレスの言葉の紹介。
「私たちが何者であるかは、私たちが何を繰り返し行ったかで決まる。
だから、卓越とは才能ではなく、訓練と習慣の賜物である」(p133)

自分自身が商品でありサービスである。
ならば、やるべきことが見えてくるはず。

「あなたはこの1年間で、何回くらい人を感動させてきましたか?」(p172)

どきっとして、考えてみて、反省してしまう質問です。
それでも大丈夫だと。
まず自分が感動すること。そしてそれを表現していくことだと。

「大事なことは、このように相手のことを考えて小さな行動を起こすことなのです。」(p173)

小さな行動の積み重ね。小さな改善の繰り返し。
そして得られる相手からの笑顔が、また自分の力になり、結果もついてくるのでしょう。

「お客様のハートをキャッチする10の方法」から。
どれも参考になりますが、特に心に刻んでおきたいのは
「3 自分が満足できるサービスを2つ以上組み合わせてみよう
4 一つの大きいサービスより、2つ以上の小さいサービスを提供しよう」
「7 1年後のお客様に、今、サービスをしよう」(p178)

「本当の価値は、聞きたくないことをすべて聞くことにあります。」(p183)

失敗やミスや閑古鳥やクレームが教えてくれることは、大きい。

実行することリスト。
大切な人は誰?
ホスピタリティ的な行動として何ができる?
仲間は?
感動と幸せを呼ぶ行動は?
口コミしたくなるのは?誰に伝えたい?
まず実践すべきことは?

小さなかけ算の積み重ねで、たくさんの笑顔に。

サービスは「かけ算」!』(Amazon)
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※この本で紹介されているおすすめ本
リッツ・カールトンが大切にするサービスを超える瞬間
サービスの天才たち
サービスマインドをたかめる物語
影響力の武器第2版
感動をつくれますか?
ホスピタリティの教科書
ディズニーが教えるお客様を感動させる最高の方法
お客様の心をつかむ真実の瞬間
「思いやり」という世界で一番のサービス
子どもへのまなざし



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