2011年01月06日(木) |
黒川 康正 『整理力をつける』★★★★★ |
 『整理力をつける』
心に残ったところ。
整理の対象は、情報、仕事やスケジュール(段取り)、心。
「情報収集で心がけなければならないのは、その場で即断即決することである。」(p21)
情報は定型を嫌う、またこえてしまう生き物なので、整理は大分類から必要に応じて中小分類を作っていく。
本の背を下にいれて収納する例。
「整理は情報の活用と刷新を前提としている。あくまで使いやすく検索しやすい『動的』な分類法、保存法のこおだ。」(p33)
「情報価値は、内容の重要度(=有効度)と検索時間の短さの二つの関数で求めるべきものである。」(p33)
「整理術の基本原則は、『必要なものをとっておく』こともさることながら、『いらないものを捨てる』ことにある。」(p66)
「道具は、使いこなせなければ、無価値である。どんなにすぐれた機能をたくさん搭載していようが、それを使う側の人間が仕事や生活のなかで実際にその機能を役立てられなければ、それは『ない』のと同じである。」(p68)
「道具は物事を効率よく進めるための手段であって、使うこと自体が目的化したのでは主客転倒というものである。」(p84)
「問題はパソコンに何ができるかでなく、それを使って自分が何をできるかなのである。」(p84)
目的達成のための手段。 手段に必要な、手段としての道具。 その道具がいつのまにか目的になってないか。
「まず道具ありき」ではいつまでたっても、道具に振り回され、道具に使われなくてはならないだろう。」(p85)
「私は『使いこなせない』ものは『ない』のと同じだと思っている。」(p95)
タイムイズマネーというか、お金と時間の決定的な違いは、時間は使わないとたまらない(ふえない)。
「『将来やるべきこと、やりたいことを、いま先取りしてやっておく』ことで、その将来に空き時間をつくることは可能だ。つまり、いま時間を使うことで、将来に自由に使える時間をつくるのである。これが、時間の貯蓄であり、この時間の貯蓄を可能にするものが、段取りである。」(p152)
優先順位を決める具体的な手順。 「まず、その日のすべき仕事を箇条書きにリストにする。前日にやり残した作業があればそれもつけ加える。すべて書き出したら全体を見て、どれから手をつけるべきか、どういう順序でこなしていけばもっとも効率がよいかを考える、という具合になる。」(p170)
優先順位は、重要度の高いものから決定していく。 重要性と緊急性を取り違えないことが大事。そのためには仕事の質を見極める。 目的の明確化。
クリティカル・パスをいち早く見分けて、危機を回避するのが段取り。
全体観、大局観が持てることが鍵。
リストができたら、因数分解していく。
心の整理について。
「自分でコントロールできないような出来事が起きたような場合、この機会をどう生かそうかというように考えることができれば、なんとか物事はうまく進められる。」(p200)
悩みを解決するための五段階整理法。
「第一段階…自分の悩みが何かを明確にする。 第二段階…悩みの原因が何かを探る。 第三段階…最悪の事態を想定して覚悟する。 第四段階…よりよい解決策を模索する。 第五段階…最良の案を選択し、実行する。」(p207)
「今あるものがなくなると思うから、なかなか最悪の状態を覚悟できないが、過去に戻って、現在を見るという視点を持てば、最悪の状態を受け入れやすい。」(p215)
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