TWILIGHT DIARY
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今日は、サイラス・チェスナット・トリオと、マッコイ・タイナー・トリオの コンサートが札幌kitaraであった。 今年はピアノ関連のコンサートでは、小曽根真さんのソロコンサートに行ったが、(ゲストにVo.伊藤君子)、ピアノトリオは去年以来である。
小曽根真さんはYAMAHAを使用していたが、本日のピアノはスタインウェイ。 サイラス・チェスナットも、マッコイも左手を結構駆使するタイプで、 低音の重厚なスタインウェイは、彼らのplayに合っていたように思う。
それにしても、札幌kitara大ホールはよく響く。 ここは音の残響時間が、長いことで有名なホールである。 歌の合間の喋りが巧いと言われている、日本のある女性VOCALのコンサートでは、 言葉の残響時間が長すぎて、モニターの場所によっては 「何を話しているのか全くわからない」という、クレームがついた。 そんなホールである。
今日、サイラスのピアノは鳴っていた。 トリオでやってる途中で、一人でバッハを弾き始めた。 ピアノをやる人なら、一度は必ず弾くバッハのインベンション。 バッハにインスパイアされて、曲は飛躍し、インプロヴィゼイションされていく。 随分前のこと。ケニー・ドリューが来日の際に、TVの音楽番組のゲストで出た。 彼は「一番お好きな曲は?」と訊かれて、「こんな感じ。」と言って、 ショパンのプレリュードを弾いた。なんだか泣けた。 ジャズのピアニストだって、一度はクラシックをやっているんである。
残響音の長い、ジャズにはちょっと不向きと思われるこのクラシカルなホールで、 サイラスのバッハを聴けたことは、なんだか非常に感慨深いものがあった。
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