TWILIGHT DIARY
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今日は、深夜から雪が降り続いて、街中が真っ白である。
さて、帰宅してから、あるピアノソロのテスト録音を今聴いている。
ピアノの音というのは千変万化で、音域もオーケストラ並みに広い。 よって録音方法も、マイクの本数、マイクの種類や指向性、 マイクの立ち位置などで、全然違った印象になってくると思う。 私はエンジニアではないので、要は聴こえてくる音が好きかどうかである。
ピアノの音で、ちょっと思い出したことが一つほど。
それは私がまだ高校生の頃、レッスンに行った際に、聴いた音である。 先生は音大の教授だったので、音大生だけでなくピアニストもレッスンに来る。 入室前に弾いている人がいても、ノックして、 黙ってドアを開けることになったいたので、 その日も、誰か弾いていたが、ドアを開けた。
開けた瞬間、そこはコンサートホールかと思われるような大音量で、 何かのピアノ協奏曲のソロ部分のような音が部屋中に広がっていた。
うわぁ、と思って聴いていたら、何のことはない、 それはスケールをただ弾いていただけだったのである。
私は、それでかなり圧倒されたが、 「彼女も色々とたいへんでね」と先生はおっしゃっていた。 大音量でバリバリ弾けるピアニストは、世の中にたくさんいるのである。
実は大音量で弾くことよりも、最小の微音量で美しく弾く事の方が、より難しい。 タッチが弱くて、ただ表面を触っているだけでは、音はちゃんと出ない。
音のばらつきが一番よく出てしまうのは、実はピアニッシモの時なのである。
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