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| 2004年01月25日(日) |
大阪国際女子マラソン |
冬に行われるこのマラソンはいつもは高速レースで記録ラッシュやけど今回は違う。アテネ五輪の選考を兼ねているため、記録は大事、けど、とにかく優勝、勝負に勝たなければ意味がないという4年に一度だけ醸し出される独特の空気が激しく切ないレースやった。
日本人の有力選手がほとんど誰も脱落しないまま、27キロ手前で千葉選手がスパート。そこから4選手の闘いになった後、30キロ付近で坂本選手が抜け出して独走状態でゴール。記録は2時間25分台。去年の夏の世界陸上でも4位になっているから、彼女が2枚目の五輪切符を手に入れる可能性はめちゃくちゃ高くなった。試合前のインタで「(去年の大阪国際と世界陸上と2回もレース後半に抜かれてしまった)千葉選手には絶対に負けない、3回も同じ選手には負けたくない」と力強く語っていた坂本選手は23歳。マラソン3回目、去年大阪3位初マラソン日本最高記録、世陸4位、そして今回見事に優勝と結果だけを見るとまさに伸び盛りの勢いある勝利。監督はアテネの次の北京でも良かったと思っていたんじゃないのー、とコメンテータの「とくだねの人」が言っていたけど、チャンスは若いうちから何度でもつかまないと。
一方、ゲスト解説の増田さんが今にも泣きそうな口調で「千葉さんも広山さんも大南さんも渋井さんもみんな4年間かけて必死に頑張って来たのに、坂本さんが優勝というのは…(絶句ぽい)」と語り、アナが「勝負というのはかくも残酷なものですね」と受けていた。結果が全てやし、切ないけど仕方ないよね。そうはいっても坂本選手はしっかり階段を登って来てはるし、3人の代表選手のうちひとりはこういう若手を入れてほしい。何年も前の大阪国際で有力選手のペースメーカーとして走っていたのにあれよあれよと優勝してしまってオリンピックでは残念な結果に終わってしまった選手みたいにはなれへんと思うし。
さて、残りのひとりなんですけど、東京国際2位のQちゃんと大阪国際2位の千葉ちゃんの記録が共に2時間27分台というのがとっても微妙です。名古屋でブッチ切り優勝する日本人選手が出なければ選考はまたまた大変なことになりそう。
Qちゃんはシドニー五輪金メダル、千葉ちゃんは世陸銅メダル。どちらも小出監督門下生。実績重視で選ばれた有森さんもそうやったよな。さて、Qちゃんは名古屋に出場するんやろか。
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