あたろーの日記
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「ローズ・レッド」(スティーヴン・キング脚本/制作総指揮 クレイグ・R・バクスレー監督・2001)。 スピルバーグに依頼されてキングが脚本を執筆した幽霊屋敷ものを、制作意図の違いからキングが指揮をとることとなった作品だそう。テレビのシリーズ用に作られており、全部で4時間あまり。長い。。 シアトルの、20世紀の初めに建設が始まった富豪の屋敷。建設当初から関係者の不審な死が相次ぎ、霊媒師によりその家の建設を続ける限り死ぬことはないと言われ増築を進めた夫人亡きあとも、自らの意思で部屋を増やし続ける不可解な屋敷が舞台。そこに超心理学者の女性と、彼女に選ばれた超能力者たちが研究のために乗り込んできた。何十人もの死者や行方不明者を出してきた家はしばらく眠っていたかのように思えたのに、彼らのお陰で再び目を覚ましてしまい・・・というストーリー。 怖いか怖くないかで言うと、うーん、怖くなくはないけど、先が見える怖さ、かなあ。 ごく個人的な感じなのだけど、「ジョーズ」「遊星からの物体X」「エイリアン」「13日の金曜日」「死霊のはらわた」「オーメン」あたりで、ほんとに怖い映画のパターンはすでに出尽くしてしまっているような気がしないでもないです。なんだかんだ言って、それらの映画を観たときのこちらのパニクリようを超えさせてくれる映画を見つけるのはなかなか難しいような(といいつつ、「ブレアウィッチ・・・」は怖そうで見る勇気がまだない)。。例えばジェットコースターで言えば、富士急もよみうりランドも(あんまり詳しくないのです、スミマセン)スリルがあるけど、浅草花やしきのコースター(ちゃぶ台や銭湯に突っ込むやつです)に初めて乗ったときの衝撃を超えるものに出合えないというのと似ているかと。。怖いことは怖いんだけど、怖いの種類が違うみたいです。ホラー映画であんまりCGを駆使してあるとかえって興味が失せちゃうようなのはその関係に似ているかも。 だから、ホラー映画では、ショッキングな映像を盛り込んで最新式のジェットコースターに乗車させられるようなものより、もっと別の手法で怖がらせて欲しいなあと思います。難しいのぅ。 あ!そうか。分かった。。ホラー映画を観てても、映画には終わりがあるとこちらが分かっているから、どっかで安心しきっているのですね。これはいかん。。ひねくれた見方だ。。 キングは自分でも言っているように、作品の中にいろんな要素を詰め込む作家なので、映像化されたものもさまざまな角度から楽しめる気がした。 正統派のお化け屋敷もの(ディズニーランドのホーンテッドマンションみたいなイメージかなあ)なんだけど、登場人物の心理描写が丁寧で、怖いというより、人物達と一緒に迷宮に入り込んでいくような面白さがあった。ただ怖いということだけを求めて観たらちょっとがっかりするかも(?) でも、ほんとに怖いのは、制作の途中で俳優の1人が急死したことかも。。映画を観ていて、途中まで結構重要な配役だったのに、いつのまにか画面に登場しなくなってあいまいになってしまった人物がいるのだけど、DVDのメイキング(制作状況や出演者のインタヴューを盛り込んだおまけの映像)を見ていたら撮影中に急死してしまったと出ていた。映画の製作中に関係者が急死というのは、特にホラー映画ではたまに話題になったりするけど、やっぱりこういう世界ってあんまり引っ掻き回さないほうがよいのかなあ。。。と思うと、この映画も怖さが増す。。
この作品のテーマの1つとして、家が自分の意思を持ち、勝手に部屋を建て増しして屋敷の形を変化させていく・・・というのがある。突き詰めれば、屋敷が建っている土地そのものに原因がありそう・・・とこれ以上は観てない方のために言いません。 家に限らず、モノが意思や感情を持つ、というのは、結構あり得るんじゃないかと思う。いわんや土地にも。それは過去の人間の想いや感情が乗り移るだけじゃなくて、人間じゃない生き物、犬や猫や他の動物達や、もっと違う私たちが普通の視覚では認識できないものも含まれるかも。その土地で過去にどういう出来事があったかというのは現在に大きく影響するだろうし(だから人間は本能で墓地だった場所に住むことを避けるのかも)。波長が合う合わないというのは、そういうことも関係するのかも。。 というわけで、早く転居したい私であった(なんだかんだとそれが言いたかったのであるよ結局)。 よぅく考えたら、今のアパートに来て6年の間に、救急車が来たのが3回。大家さんちも入れて片手で収まるくらいの世帯数なのに。前にもちらっと書いたけど、アパートの周囲4方のうち2方は空き家で、一方は空き地。アパートの住人が転出すると次の住人がなかなか決まらず長い間空き部屋になる。ついこの前転出した人がいて、今も1部屋空いてます。加えてアパートがよく揺れる。震度1かそれ以下なんだけど、揺れます。安普請で他の部屋から響くのかと思ったけど違うみたい。もっと嫌なのはラップ音。ピシッという乾いた音が部屋の片隅で聞こえたりして、あんまりいい気分ではないです。それからやっぱり出ます。いや、ごきぶりちゃんじゃなくて。寝てて何度か起こされて横に来てるとか布団の上に乗られるというのはやはり怖いです。幸いここ2ヶ月近くはないけど。出ても構わないんだけどちょっと尋常じゃない気がして嫌です。 ここまで書いたついでに。 ここに転居して来たばかりのころ、アンティークショップで買った東南アジアの置物ですが、気がつくと向きが変わっている。私以外部屋に入る人はいないのに、1週間に1回くらいの割合で、飾り棚の上で後ろ向きになってしまう。インドネシアの神様であるガルーダの置物。・・・早く手放そうと思いつつ、まだあります。今週末にはアンティークショップに買い取ってもらおうと思うのですが、どなたか欲しい方がいたら差し上げます(笑)。
で気がついた。 私って結構鈍感なんじゃないかと。 自分はとっても繊細(笑)な人間だと思っていたけど、案外鈍いのかも。 東京に来て4ヶ所目のこのアパートになんだかんだと6年もいるんだもんね。図太い神経だ。あはは。 でも正直なところそろそろ動きたくなってきたのです。 6年いて部屋の中にすっかり溜め込んでしまったものを綺麗に振り落として、もっと風通しの良い部屋に移ろうと。 人間というのは、自分に合った土地をごく自然にいつの間にか選ぶことが出来るのかも。表面的に「好き」と思うのは、理屈じゃなくてもっと奥深いところで波長が合っている印なのかもです。周囲の人を見ていてもそんな気がします。 でも、うらやましいのは、先祖代々の歴史や想いが息づいた土地で温かく見守られて過ごす人達だなあ。
「ローズ・レッド」からだいぶ外れてしまいましたm(_ _)m
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